◆令和8年度 全国手話言語市区長会 総会
2026年6月10日(水)、東京都の都市センターホテル・コスモスホールに於いて全国手話言語市区長会の総会が開催されました。会場には120人を超える市区長が集まりました。
司会は理事の角田航也米原市長(滋賀県)が務めました。
「本日は、120人を超える会員の皆さまに集まっていただきました。平成28年6月280市区長で発足し、現在では全国815市区の81%にあたる661市区長に加入いただき聴覚障害者の自立と社会参加の実現を目指して活動をしています」と紹介がありました。
会長あいさつとして野田義和東大阪市長から、「会長となって2年が経ち任期を終えようとしていることに、月日の流れの早さを感じています。昨年は学習会の開催や手話劇祭などの助成事業を行いました。聴覚障害者の自立と社会参加を促進するための事業を進めてきました。昨年6月25日悲願でありました手話施策推進法が施行されました。この趣旨を具体的に実現する条例の重要性がさらに高まっています。手話が言語であることを多くの皆さまに理解を広めると共に、さらなる聴覚障害者の自立と社会参加を目指していきたい」など、力強い言葉であいさつされました。
来賓の全日本ろうあ連盟の石橋大吾理事長から、「昨年11月にデフリンピックが開催されました。この大会のレガシーをこれからの未来に繋ぐために2つの柱をお話ししたい。一つ目は手話言語のさらなる普及です。手話施策推進法が一年前に施行されました。手話を言語として研究するという体制や専門の教員養成、いわゆる教員を育てる意味においては法の見直しなど含めて具体的な取り組みをさらに進めていかなければならない。手話言語が言語として当たり前に認められ、手話言語で生きる権利が保障される社会の実現のために皆さま方の強力な後押しをお願いしたい。二つ目はデフスポーツをこれからも推進していくためデフスポーツ推進室を設けました。地域の皆さま方と繋ぐためにデフアスリートを学校に派遣する事業を展開していきたい」とあいさつがありました。
続いて、日本財団の尾形武寿理事長から、「作った条例をどのように発展させていくかが大きな課題だと考えています。作ることまでは何とかなるが、地域社会の中で市民権を持って活かせるのかが重要です。地域の人たちや行政が支えていかなければならない。手話は言語だとする活動をして20年になります。どうやって一般市民の方々にできるだけ早く手話に慣れ親しんでいただけるか。これについては、今検討していることは一般教育の教育現場において手話を使って教えるクラスを作れないか。手話を使って会話をするような授業を展開してもらえないか。それを実証していきたいと考えています。どこかの学校でやってもらえないか、その経費については日本財団として支援していきます」とあいさつがありました。
来賓紹介
全国手話通訳問題研究会 会長 宮澤典子 代理 渡辺正夫参与
日本手話通訳士協会 会長 鈴木唯美 代理 高井洋副会長
全国手話研修センター 理事長 石野富志三郎
祝電紹介
手話を広める知事の会 鳥取県平井伸治知事
その後、野田会長を議長に選出して、星野光弘事務局長から以下の説明と採決がありました。
(1)令和6・7年度 役員体制
(2)令和7年度 事業報告
(3)令和7年度 収支決算報告
(4)令和7年度 会計監査報告 会計監査の担当者が欠席のため代理として二宮隆久大洲市長より会計監査報告がありました。
質問はなく、(1)から(4)まで拍手をもって承認されました。
(5)令和8年度 事業計画(案)
手話劇祭10月18日(日) 岡山県高梁市の石田芳生市長より、「第9回全国手話劇祭を開催します。昼間は気温が上昇し温かいですが、夜は涼しくなります。葡萄やトマトが大変美味しい街です。雲海が一面に広がる備中松山城があります。来て、見て、食べて城下町である高梁市を楽しんでください。ぜひ10月18日(日)に高梁市に来ていただきたい」との呼びかけがありました。
(6)令和8年度 収支予算(案)
質問はなく、(5)(6)は拍手をもって承認されました。
(7)会則改正について(案)
手話施策推進法の施行に伴い、会則の第3条「目的」の一部修正案が提案されました。
(8)令和8・9年度 役員体制(案)
質問はなく、(7)(8)は拍手をもって承認されました。
新会長に田中明高山市長(岐阜県)が選ばれました。
新会長の田中市長(高山市)から、「新しく会長に就任しました。高山市は国内外から多くの方が来ていただいています。住んでいる人はもちろんのこと、訪れる人にとってもバリアのない滞在を楽しんでいただくよう務めています。手話言語もその一つとして取り上げてしっかりと聴覚障害の方が楽しんでいただけるようなそんなモデルとなるような市にしたい。それを全国にも広げる役目が会長に科せられていると思っています」とあいさつがありました。
最後に枝広直幹福山市長(広島県)から閉会の言葉がありました。
8時30分から始まった総会は、無事に全てを承認して散会しました。このあと行われる全国市長会の総会の会場に皆さん急いで移動しました。
手話言語市区長会の会員は、配布された資料によりますと2026年5月17日現在、661市区長(その他に準会員18町村長)となりました。年々、会員が増えているのは、これまでの活動の積み重ねの結果だと思いました。
また、毎年実施されている「手話関連施策アンケート」ですが、これまで課題であった各自治体の手話通訳者の状況等についての質問項目を整理していただき調査を行っていただきました。事務局の皆さまに対しましてこの場をお借りしてお礼申し上げます。
(文・写真:全通研参与 渡辺正夫)
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