手話施策推進法が可決・成立!~衆議院本会議傍聴記~
2025年6月18日(水)、衆議院本会議で「手話に関する施策の推進に関する法律(手話施策推進法)」が可決しました。議場の模様をお伝えします。
私は、約30人の参加者と一緒に傍聴してきました。衆議院議員面会所で14時に待ち合わせました。
衆議院議員面会所前
しかし、本会議では衆議院財務金融委員長の解任決議案の提出・採決が行われた関係で、「手話に関する施策の推進に関する法律(手話施策推進法)案」についての審議がかなり遅れると連絡がありました。
そのため、一旦、参議院議員会館で待つことにしました。
待機中です
待つこと3時間、ようやく17時に衆議院本会議場に向かいました。
衆議院一般傍聴券に必要事項を書き、荷物をロッカーに預け、いよいよ本会議場へ。参議院と違って傍聴席に柱がなく、議場全体を見渡すことができました。
議長から「手話に関する施策の推進に関する法律案を議題とします。委員長の報告を求めます。内閣委員長大岡敏孝君」と告げられ、大岡委員長が壇上に登壇して説明しました。
大岡委員長:
ただ今、議題となりました法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過及び結果をご報告します。本案は手話がこれを使用する者にとって日常生活及び社会生活を営む上で、言語その他重要な意思疎通のための手段であることを鑑み、手話に関する施策を総合的に推進するため、手話に関する施策に関し、基本理念を定め、国及び地方公共団体の責務を明らかにするとともに、手話に関する施策の基本となる事項を定めるものです。本案は参議院提出にかかるもので、去る6月13日、本委員会に付託され同日参議院内閣委員長代理者参議院議員山本博司君から主旨の説明を聴取したのち直ちに採決したところ、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。以上、報告します。
その後、採決に入りました。議長から「本案は委員長報告のとおり決すべきとご異議ありませんか」と告げられると議場内で直ぐに多くの議員から「異議なし」との声。
17時40分、「委員長報告のとおり可決します」と議長から告げられました。
傍聴席では静かにこの歴史的瞬間を迎えました。というのも衆議院の傍聴席では拍手(手話の拍手)が認められないからです。
外に出て、きこえない人たちが成立を祝って記念撮影をしました。
記念撮影
足かけ15年かかった手話に関する法律が、やっとこの国に制定されました。ここがゴールではありません。手話を言語として認められる法律にするため、私たちは今後も引き続き運動していかなければならないと強く感じた瞬間でした。
(文・写真:全通研会長 渡辺正夫)
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