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2025年6月27日 (金)

橋本博行さんのご家族からお手紙をいただきました

 2025年度定時代議員会では、全通研の前副会長兼財務管理部長の橋本博行さんを追悼し、長年の活動に対して感謝状の読み上げや共に過ごした思い出を語りました。追悼セレモニーの写真や感謝状は、代議員会終了後に渡辺会長が橋本さんのご自宅に届けられました。

 先日、橋本さんのご家族から会員のみなさんへのお礼のお手紙をいただきました。お手紙には丁寧なお礼の言葉とともに、私たち全通研会員への応援メッセージが書かれていました。

 「〜(略)〜夫は沢山の大切な仲間に恵まれ支えられてきたから、ここまで続けることができたのでしょう。とことん幸せ者です。今も皆様のたゆまぬ努力、情熱を応援し続けていることでしょう〜」

 全通研の創立以来、長きに渡って全通研を支え、全国の仲間と共に活動を進めてこられた橋本さんの思いや、築いてこられたものを大切にしようと改めて強く思いました。

 全通研の仲間が一堂に会するサマーフォーラムはもうすぐです。京都で学び、議論し、交流する私たちを空から応援してくださっていると信じて前に進みたいと思います。橋本博行さん、これからも私たちを見守っていてください。

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                      (文/写真  米野 規子)

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2025年6月25日 (水)

手話施策推進法 可決・成立報告会

◆手話に関する施策の推進に関する法律(手話施策推進法)可決・成立報告会

 

 2025619日(木)衆議院第一議員会館 多目的ホールにおいて「手話に関する施策の推進に関する法律(手話施策推進法)可決・成立報告会」に手話言語法制定推進運動本部委員として参加しました。

 手話関係団体からは41名が参加し、全通研からは8支部から8名が参加しました。来賓、スタッフ含め総勢60名ほどの参加があっての報告会でした。

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【直近の経過】

6月13日(金) 午前10:00頃 参議院内閣委員会において「手話施策推進法」審議

6月13日(金) 午前11:20頃 参議院本会議を可決

6月13日(金) 午後13:30頃 衆議院内閣委員会において「手話施策推進法」審議

6月18日(水) 午後13:30頃 衆議院本会議開催

6月18日(水) 午後5:30分頃 衆議院本会議において可決、成立

6月19日(木) 午後5:00~ 「手話に関する施策の推進に関する法律 可決・成立報告会」

※衆議院本会議は予定では617日(火)だったが政局の都合により18日へ移動

※6月13日(金)、18日(水) 全通研より渡辺会長出席

619日(木) 全通研より間舩理事出席

 

 報告会では、司会を全日本ろうあ連盟副理事長 河原雅浩氏が務めました。まず初めに来賓あいさつとして下記の方々から挨拶をいただきました。

 それぞれの挨拶内容については概略ではありますが、以下の挨拶がなされました。

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障害児者の情報コミュニケーション推進に関する議員連盟 会長 衛藤晟一氏

 

 自民党では基本的考えとして「手をつないで一緒に暮らせる社会を作る」と掲げている。今期で勇退する最後の仕事として、法実現ができ感無量。

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公益財団法人日本財団 理事長 尾形武寿氏

 

 法令を作るということは心がこもるもので進めていかなければならない。仏を作っても魂を入れなければ仏にならない。形骸化させることなく施策をより進展させるため真剣に取り組む必要。

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全国手話言語市区長会 事務局長 埼玉県富士見市長 星野光弘氏

 

 長年の夢が実現できてうれしい。このうれしいという気持ちは苦労したから感じられる。情熱のかたまり、新たな出発、手話を広める知事の会と共に取り組む。

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障害児者の情報コミュニケーション推進に関する議員連盟 幹事長 山本博司氏

 

 衛藤会長と同じく今期で勇退する。公明党の委員会として、全日本ろうあ連盟から手話言語法を作りたいと相談があり、障害者基本法へ「手話は言語」と位置づけをした。議連として最後に手話施策推進法制定でき良かった。勇退後は障がい福祉への分野にOBとしても関わりを持ちたい。

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障害児者の情報コミュニケーション推進に関する議員連盟 幹事長代行 井上哲士氏

 

 被爆二世であり原爆の体験から、輝く社会を作りたいと思い議員になった。参政権に関してまだまだの社会であり、障害者が普通に生活できる社会を目指していきたい。

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立憲民主党 内閣委員 筆頭理事 木戸口英司氏

 

 全国ろうあ者大会までに、大会中に成立できればと思っていたが実現出来ず。内閣委員会として今国会で成立を目指すと決意し関わった。今は、ほっとしている。

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障害児者の情報コミュニケーション推進に関する議員連盟 幹事長補佐 滝波宏文氏

 

 読書バリアフリー法、情報コミュニケーション法と関わり、議連として三本目の法律として関わりが持て、超党派として党の垣根を超えて法成立に向けがんばってきた。各党への熱意ある働きかけが通じ成立できた。

 

 来賓あいさつの最後は、(一財)全日本ろうあ連盟前理事長 石野富志三郎氏から熱い思いを語っていただきました。

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一般財団法人全日本ろうあ連盟 参与 石野富志三郎氏

 

 長きにわたる運動の成果であり、昨日(618日)の成立をとても待ち望んでいた。昔、手話は「手まね」「さるまね」と言われ差別が横行していた。私も幼少期のころ、同じ経験をした。なぜ手話を言語にできないのか。国連で手話の定義が決まり、手話に対する理解が拡まる中、国内法には手話を言語とする「根拠がない」ことが1つの要因であり、時間がかかってしまった。

 全国運動の1つとして全ての地方自治体から意見書採択のための運動を展開し、全国に1700以上ある地方自治体議会から意見書採択を受ける。これは日本史初であり前代未聞の出来事である。これはろう運動の特質であり結束の表れである。15年前に手話を言語とする法律を策定させたいとの想いで運動をスタートした。

 私は、周囲の仲間からいろいろと見聞きし、ろう者がどれだけの不遇を受け、耐え忍んで過ごしていたのか痛いほどわかる。だからこの偏見の目を変えたい。社会を変えたいと思った。夢が形となりこれほどうれしいことはない。これからは社会をよくすることはもちろんだが、若年層の手話通訳者養成や若い世代への支援につなげたい。

法が成立した時、勝利の美酒ではありませんがお酒を飲み喜びました。

 

 

 あいさつが終わった後は「手話施策推進法について」と題し、議連事務局長 今井絵里子氏、参議院法制局課長 伊庭みのり氏からそれぞれ説明がありました。

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議連事務局長 今井 絵里子氏 

 

 2024年620日、議連の衛藤会長から3本目の法律として「手話施策推進法」制定に向けた表明があり、ここでキックオフした。10団体とヒアリングを行い、事務局で骨子案作成、役所内との調整作業を進めてきた。本法律を作り上げていく過程で、様々な議員から「愛がこもっている」「とてもやさしい法律」とお声がけいただいた。そして本日、こうして報告できることで自分の役目がきちんと果たせ自信を持てた。

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参議院法制局課長 伊庭みのり氏

 

 この法律は3本の柱を基本として「習得」「文化保存」「国民の理解」としている。官報への掲載で公布となる。

 

 

 続いて、全日本ろうあ連盟事務局長 久松三二氏から「活動を振り返って」と題しこれまでの運動についての経過説明、国に対する注文、今後の法の成熟などお話がありました。不遇を経験したろう者への想いや人権擁護、同じ国民として差別があってはならないなど、これからの社会、次世代へ続く運動についてまとめ話されました。

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全日本ろうあ連盟事務局長 久松三二氏

 

 参加者を代表して弁護士 田門浩氏、鳥取県聴覚障害者協会理事長 下垣彰則氏からあいさつがありました。田門弁護士は国連障害者権利委員という役職もあり国連の動きについて、下垣理事長からは鳥取県手話言語条例に関してあいさつされました。

14_20250625164701 弁護士 田門浩氏

15_20250625164701 鳥取県聴覚障害者協会理事長 下垣彰則氏

 

 そして、最後に(一財)全日本ろうあ連盟理事長 石橋大吾氏よりあいさつがありました。

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全日本ろうあ連盟理事長 石橋大吾氏

 

 今回、法成立が実現でき大変喜ばしいがその半面、我々の願いとして「手話言語法」として制定いただきたかった。長年の運動、議連との歩み寄り、様々な要因から苦渋の決断をした経過もある。「名を捨てて実をとる」。5年後の見直し時に課題を洗い出し、手話は言語を明確に示せるようにしたい。

 

 

 全通研から参加された方々から感想をいただきましたので紹介します。

●奈良支部 北野伊津子さん

ゴールではなくスタート!私たちの活動もパワーアップしたい。

 

●栃木支部 井腰香織さん

みんなが笑顔で、ハッピーオーラが見えるような報告会でした。全日ろう連の皆さまや、議員の皆さまの裏での相当な努力があったからこそ成立できたこともわかりました。法の成立がゴールではないということ。これからも、微力ながら一緒に活動していきたいと思います。

 

●千葉支部 米田市子さん

強い決意が人を動かし国を動かし、見事に手話の花を咲かせた瞬間! 感無量です!🙌🙌🙌

 

●埼玉支部 貝野一雄さん

ついに法律が可決!! これからです。施策の具現化へ向けて運動を進めていきましょう! 

 

●静岡支部 荻島洋子さん

「名を捨てて実をとる」との言葉から、法案可決に至るまで幾多の苦渋を乗り越えてきたのかが伺いしれました。報告会会場のスクリーンに流れていたのは東京国会周辺をシュプレヒコールしながら列をなす集団でした。オレンジ色の集団のなかには自分もいたのだと思い、この15年間の活動が走馬灯のように思い出されました。ろうあ運動の歴史に新しく刻まれる瞬間に立ち会えたことを嬉しく思います。

 

 この他、稲次由紀さん(兵庫支部)、門倉美樹子さん(石川支部)、村田洋子さん(東京支部)が参加しました。 

 

 最後に、この15年間という長い年月をかけ法律が成立することができました。これは全日本ろうあ連盟、全国手話通訳問題研究会、日本手話通訳士協会が三位一体となり諦めることなく粘り強く進めてきた結果だと思います。報告会開始前には国会周辺をデモ行進しシュプレヒコールをしながら歩く懐かしい映像が流れました。ここに間舩も参加させていただきました。

 

 全通研の会員にもこの集会に参加され一緒に行進された方もいらっしゃるかと思います。当日、参加したくても都合で参加出来なかった会員の気持ちを託され、自身の想いと来たくても来れなかった会員の気持ちと共に、一生懸命に声を上げ、シュプレヒコールを叫び、声を枯らしながらも、それぞれが想いを胸に社会を変えたい、国を動かしたいという気持ちが今回実を結んだのだと思います。

 

 支部1つ1つの力は小さいです。でも同じ思いを持って、小さな力があつまり全通研の大きな声として社会を変えたい強い気持ちが、ひいては三団体が一枚岩となって国を動かすことができたのだと感じました。この運動をした15年という歳月に関わっていただいた会員みなさんに感謝申し上げます。

 

 故 橋本博行副会長も長きに渡り手話言語法制定推進運動本部委員として関わっていただきました。天国で喜んでたらうれしいです。

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(左から)田門弁護士 渡部手話通訳士協会理事 久松事務局長 間舩

 

 最後に記念写真を撮りました。久松事務局長からは「次世代へつなぐ、大きな運動ができた。今後ともよろしく!」と言葉をかけていただきました。

 

                  (文/写真 全通研理事 間舩博)

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2025年6月20日 (金)

盛岡を訪問して

 私は「第73回全国ろうあ者大会inいわて」の前夜祭に参加する6月14日の土曜日に盛岡に入りました。

 ホテルに荷物を預け、散歩に出かけました。盛岡は2010213日、14日に第26回全国手話通訳問題研究討論集会に参加したのでこれが2回目の訪問です。

 開運橋を渡り、盛岡城跡公園に向かいました。

21_20250620115701 開運橋

22_20250620115701 盛岡城跡

 盛岡城跡の本丸にある騎馬像の台座が目に入りました。金属需要の高まりから騎馬像の本体が軍需資材として供出され、現在は台座のみ残されています。また、本丸、二ノ丸をつなぐように架かる朱色の渡雲橋があります。

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        騎馬像の台座              渡雲橋

 

 また、石川啄木の歌碑もありました。

25_20250620115701 歌碑

 

 公園下の桜山神社の奥には烏帽子岩が見えます。

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         桜山神社               烏帽子岩

 

 そこから川沿いに行くとチャグチャグ馬コ(うまっこ)開催の準備中のところを通り過ぎました。チャグチャグと鈴の音を響かせて色鮮やかな装束で着飾った農用馬が、4時間かけて行進する伝統行事です。タイミングが良くお邪魔できました。

28_20250620115701 チャグチャグ馬コ

 

 その先は、国指定の重要文化財の岩手銀行赤レンガ館です。裏手にはバラが綺麗に咲いていました。

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      岩手銀行赤レンガ館               庭のバラ

 

 また川沿いを歩いて行くと、岩手県民会館(トーサイクラシックホール岩手)の手前の盛岡市役所敷地内にひっそりと新渡戸稲造像がありました。

31_20250620120302 新渡戸稲造像

 

 岩手県庁を過ぎて隣の裁判所の庭に、巨大な花崗岩の割れ目から桜の木が伸びている石割桜を見ることができます。桜が開花しているときに見てみたかったです。

32_20250620120301 石割桜

 

 1937(昭和12)年にヘレン・ケラー女史が盛岡を訪問した際に、記念講演を行ったという岩手県公会堂を左に見ながら真っ直ぐに歩いて行くと、石川啄木の新婚の家にたどり着きます。石川啄木と堀合節子が新婚生活を始めた家です。

 

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       岩手県公会堂            石川啄木新婚の家

 

 お昼ご飯は、盛岡駅前近くの有名なお店で盛岡三大麺の一つの冷麺を食べました。スープの辛さは選べますが、お勧めは別辛です。自分好みの辛さに調整することができます。

35_20250620120301 冷麺

 

 今回、盛岡で大会が開催されることもあって折角なので全通研の石川敬元研究部長と親交を温めることにしました。15日の日曜日の夜、飲み屋に行きました。

16日の月曜日は石川啄木の新婚の家の側に立てられている石碑を見に行きました。これも飲み屋で石川さんからの情報で初めて知りました。私と石川さんは元教員ですので是非、見たいとお願いしたのです。

 それは、「岩手の盲聾教育発祥の地」の石碑でした。

36_20250620120301 発祥の地

 

 次に、車で向かったのは岩手大学です。ここは宮沢賢治の母校でもあります。

 大正4年4月、盛岡高等農林学校農学科第二部(現・岩手大学農学部農芸化学科)に進み、卒業後も研究生・嘱託として、農地質学の研究に従事したところです。

 

 また、もう一つの楽しみは「岩手大学農学部附属農業教育資料館」を訪ねることでした。その理由は、この第73回全国ろうあ者大会開催に合わせてこの資料館の2階大講堂で小岩井春泉(しゅんせん)(本名 是非雄 ぜひお)展が開催されていたからです。

 

 石川敬さんからいただいた情報ですが紹介します。

 小岩井是非雄は、長野県松本市出身で東京盲唖学校の図画科を卒業後、教材の掛図を描く職員として、盛岡高等農林学校で勤務した人です。宮沢賢治もこの掛図を見て学びを深めたのです。そして、同時に岩手盲唖学校の嘱託職員として岩手で初めて手話による授業を聾児に行った岩手県初のろう教員でもあります。その後、小岩井は正式に教員免許を取得し、郷里である長野県松本市に帰郷します。そこで松本聾学校を創立し、初代校長となった人です。昆虫や動植物等を詳細かつ美しく描いた掛図は、現在岩手大学に100点以上が所蔵されていますが、普段は未公開で見ることはできません。

 

 私も石川さんに紹介されなかったらこのことを知るすべもなかったと思いました。ここを見学して本当に良かったと思いました。

37_20250620120301 岩手大学農学部附属農業教育資料館

38_20250620120301 「小岩井春泉掛圖(図)展」前

 

 たくさんの学びと経験をさせてくれた盛岡をあとに、新幹線はやぶさで帰京しました。

 

                  (文・写真:全通研会長 渡辺正夫)

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手話施策推進法が可決・成立!~衆議院本会議傍聴記~

 2025年6月18日(水)、衆議院本会議で「手話に関する施策の推進に関する法律(手話施策推進法)」が可決しました。議場の模様をお伝えします。

 私は、約30人の参加者と一緒に傍聴してきました。衆議院議員面会所で14時に待ち合わせました。

1_20250620164701 衆議院議員面会所前

 しかし、本会議では衆議院財務金融委員長の解任決議案の提出・採決が行われた関係で、「手話に関する施策の推進に関する法律(手話施策推進法)案」についての審議がかなり遅れると連絡がありました。

 そのため、一旦、参議院議員会館で待つことにしました。

2_20250620164701 待機中です

 待つこと3時間、ようやく17時に衆議院本会議場に向かいました。

 衆議院一般傍聴券に必要事項を書き、荷物をロッカーに預け、いよいよ本会議場へ。参議院と違って傍聴席に柱がなく、議場全体を見渡すことができました。

 議長から「手話に関する施策の推進に関する法律案を議題とします。委員長の報告を求めます。内閣委員長大岡敏孝君」と告げられ、大岡委員長が壇上に登壇して説明しました。

 

大岡委員長:

 ただ今、議題となりました法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過及び結果をご報告します。本案は手話がこれを使用する者にとって日常生活及び社会生活を営む上で、言語その他重要な意思疎通のための手段であることを鑑み、手話に関する施策を総合的に推進するため、手話に関する施策に関し、基本理念を定め、国及び地方公共団体の責務を明らかにするとともに、手話に関する施策の基本となる事項を定めるものです。本案は参議院提出にかかるもので、去る6月13日、本委員会に付託され同日参議院内閣委員長代理者参議院議員山本博司君から主旨の説明を聴取したのち直ちに採決したところ、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。以上、報告します。

 その後、採決に入りました。議長から「本案は委員長報告のとおり決すべきとご異議ありませんか」と告げられると議場内で直ぐに多くの議員から「異議なし」との声。

 17時40分、「委員長報告のとおり可決します」と議長から告げられました。

 傍聴席では静かにこの歴史的瞬間を迎えました。というのも衆議院の傍聴席では拍手(手話の拍手)が認められないからです。

 外に出て、きこえない人たちが成立を祝って記念撮影をしました。

3_20250620164701 記念撮影

 足かけ15年かかった手話に関する法律が、やっとこの国に制定されました。ここがゴールではありません。手話を言語として認められる法律にするため、私たちは今後も引き続き運動していかなければならないと強く感じた瞬間でした。

 

                   (文・写真:全通研会長 渡辺正夫)

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第73回全国ろうあ者大会inいわて

「第73回全国ろうあ者大会inいわて」に参加しました。

 2025年6月14日(土)、第73回全国ろうあ者大会の前夜祭と式典に参加するため、盛岡に行きました。

盛岡駅は大きな滝のモニュメントがある想像より大きな駅でした。

1_20250620112601 盛岡駅

 前夜祭の前に、会場である「いわて県民情報交流センター(アイーナ)」と盛岡市民文化ホール(マリオス)に行きました。

 盛岡駅から会場に行く通路の両側には「歓迎 第73回全国ろうあ者大会inいわて」と書かれている看板が下がっていました。

2_20250620121001  看板

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 会場前には、立て看板が立てられています。

4_20250620113301 アイーナ

5_20250620113301 立て看板

 アイーナ4階で「東京2025デフリンピック」の紹介コーナーがあったので、見て回りました。メダルも展示されていました。

 

6_20250620113601 デフリンピック紹介会場

7_20250620113301 メダル展示

 前夜祭は1830分からです。ホテルメトロポリタン盛岡ニューウイング4階のメトロポリタンホールで260人ほどが参加して開催されました。

 司会は、青年部の関口秀伸さんと千葉妃菜さんが務めてくれました。昆野海翔(こんのかいと)実行委員の開会の言葉ではじまりました。      

 歓迎の言葉を千葉孝実行委員長から、そして全日本ろうあ連盟石橋大吾理事長の主催者あいさつ、来賓あいさつでは私(全通研)から「大会開催おめでとうございます。明日、キャラバンカー巡回スタートのセレモニーがあるので期待しています」とあいさつしました。

8_20250620114001 千葉実行委員長

9_20250620114001 石橋理事長

 国立大学法人筑波技術大学の石原保志学長の発声で乾杯しました。

10_20250620114101石原学長

 その後、青年部によるテーブル対抗「岩手をもっと知りたい!ご当地クイズ大会」が行われました。10問中9問当てた2つのグループが優勝と準優勝でした。

11_20250620114001 会場内

 また、締めの挨拶で社会福祉法人全国手話研修センターの黒﨑信幸理事長から「多くの仲間と一緒に楽しい時間を過ごせた」と感謝の言葉がありました。

12_20250620114001 黒﨑理事長

 15日(日)の式典は盛岡タカヤアリーナで開催されました。会場の前にはキャラバンカーが展示されていました。

13_20250620114401 会場

14_20250620114401 キャラバンカー

 いよいよ式典が始まりました。会場内は約2,600人で埋め尽くされていました。

 司会は、全日本ろうあ連盟の櫻井貴浩理事が務めました。

 開会のことばを深川誠子理事、歓迎のあいさつとして大会実行委員会千葉孝委員長、大会会長のあいさつとして石橋大吾理事長からありました。

 そして、歓迎のことばとして達増拓也(たっそ たくや)岩手県知事、盛岡市内舘茂市長代理の小原(おばら)由香副市長から簡単な手話を交えてのあいさつがありました。

 続いて表彰状・感謝状贈呈です。まず厚生文化賞の受賞者として高田英一様、安藤豊喜様、松本晶行様の3人の代理者に表彰状などが石橋理事長から手渡されました。厚生文化賞感謝状を齋藤千英様に手渡しされました。

 全通研福島支部で活躍されている齋藤さんが表彰されたことを本当に嬉しく思います。

 

15_20250620114401 齋藤氏(写真提供 新船理事)

 次に前回のろうあ者大会主催主管の一般社団法人和歌山県聴覚障害者協会、ろうあ者体育大会開催主管の一般社団法人群馬県聴覚障害者連盟にそれぞれ感謝状が渡されました。

 活動に優れた団体表彰として、渋川市聴覚障害者福祉協会が表彰されました。

 また、主管団体表彰として樋下光夫様代理の奥様と髙橋幸子様にそれぞれ渡されました。

 被表彰者謝辞を高田英一様の代理として、石野富志三郎前理事長からあいさつがありました。

 その次に、謝辞として厚生労働大臣福岡資麿(たかまろ)様の代理として障害保健福祉部企画課 自立支援振興室の前田忠秋室長と、文部科学大臣あべ俊子様の代理として初等中等教育局特別支援教育課の村上学調査官からあいさつがありました。

 来賓紹介になり、全通研会長として私が紹介され「おめでとうございます」と手話で祝いました。

16_20250620114401 来賓紹介(写真提供 新船理事)

 祝電披露として、全国手話市区長会の野田義和会長の電報が紹介されました。

 これで式典は終了し、来賓が退席しました。

 その後、舞台で「わんこそば大会」行われました。サマーフォーラムinきょうと実行委員の3人組が見事優勝しました。8月に行われるサマーフォーラムがより楽しみになりました。

17_20250620114801 わんこそば大会

 デフリンピックキャラバンカー巡回スタートのセレモニーがありました。出発を記念してテープカットが行われました。

18_20250620114801  テープカット
 

 最後に引継式が行われました。岩手県から富山県に連盟旗が手渡されました。

19_20250620114901 引継式

 2,600人の参加の下、盛岡での第73回全国ろうあ者大会が盛会のうちに終了となりました。来年の富山でまた会いましょう。

 

                  (文・写真:全通研会長 渡辺正夫)

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2025年6月18日 (水)

◆参議院本会議・衆議院内閣委員会傍聴

 2025年6月13日(金)、参議院本会議を23人の参加者と一緒に傍聴しました。

 参議院議員面会所で9時30分に待ち合わせをし、渡された参議院傍聴券に必要事項を書きました。荷物をロッカーに預け、いよいよ会議場へ入りました。

 議長から「日程第五 手話に関する施策の推進に関する法律内閣委員会の案を議題とする」と告げられ、内閣委員会の和田正宗委員長から法律案の提案の主旨と主な内容について説明がありました。

 

●手話に関する施策の推進に関する法律案

主旨:

 手話に関する施策を総合的に推進するため基本理念を定め、国及び地方公共団体の責務を明らかにするとともに、手話に関する施策の基本となる事項を定めようとするもの。

 

主な内容:

第1に、基本理念として、手話の習得及び仕様に関する施策を講ずるにあたっては、手話を必要とする者及び手話を使用する者の意思が尊重されること。

第2に、国及び地方公共団体は、手話に関する施策を総合的に策定し、実施する責務を有すること。

第3に、手話に関する基本的施策として、手話を必要とする子どもの手話の習得の支援、学校における手話による教育などについて規定している。

 

 採決になりました。投票の結果は電光掲示板に表示されました。「投票総数236、賛成236、反対0、よって全会一致をもって可決されました」と議長から報告され、参加者一同で手話の拍手で喜びを表しました。

 1030分に本会議場を出ると傍聴者控え室で今井絵理子議員が我々を出迎えてくれました。「可決して良かった!」と、一人一人と握手をしました。

1_20250618150201 国会議事堂

 

 その後、参議院議員会館の地下1階 B101室に移動して待機しました。1130分の本会議終了後に衛藤晟一議員、今井絵理子議員、滝波宏文議員、山本博司議員、伊藤孝恵議員、少し遅れて川田龍平議員が来てくれました。皆さんで記念写真を撮りました。

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 午後は、衆議院内閣委員会の傍聴です。

 13時50分に再度B101室に集合して11人で参加しました。内閣委員会の傍聴券を受け取り名前と年齢を記載してから荷物をロッカーに入れてから内閣委員会室に入りました。

 大岡敏孝内閣委員長が塩川鉄也議員を指名しました。塩川議員は、「手話に関する施策の推進に関する法律案」に賛成の立場で質問しました。担当のこども家庭庁の三原じゅん子(内閣府特命担当)大臣が質問に答えました。

手話通訳者の実態調査について質問がなされました。厚生労働省障害保健福祉部長から「今年度の調査はこれから具体的に設計してまいりますが、ご指摘をふまえてどういった調査の中身にするかということをまた検討してまいりたいと考えております」との回答をもらいました。

 5年ごとに行われている調査が厚生労働省の委託を受けて実施できることを願うばかりです。

 

                                                            (文・写真:全通研会長 渡辺正夫)

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2025年6月12日 (木)

令和7年度 全国手話言語市区長会 総会

 2025年6月4日(水)、東京都の都市センターホテル コスモスホールに於いて全国手話言語市区長会の総会が開催されました。会場には100人の市長が集まりました。

1_20250612134301 都市センターホテル

 

2_20250612134301 会場内

 司会は副会長の二宮隆久大洲市長が務めました。

 

3_20250612134301 司会 二宮市長(大洲市)(右端)

 会長あいさつとして野田義和東大阪市長から、「会長として聴覚障害者の社会参加や自立を促進するための事業を推進してきた。1115日に開催するデフリンピックは100周年の大会であり、協力を惜しまず支援していく。そして、デフリンピックのために自治体から職員(東大阪市)を1人追加派遣した」ことなど力強い言葉であいさつされました。

 

4_20250612134301 会長あいさつ 野田市長(東大阪市)

 来賓あいさつとして全日本ろうあ連盟の石橋大吾理事長から、「11月にデフリンピックが開催されるが日々作業を確実に進めている。今年から東大阪市の職員1人を派遣してもらっている。6月15日の全国ろうあ者大会でキャラバン活動を始めるためのオープニングセレモニーを開催する。各自治体にも回っていくので認知度を高めていただきたい。そして、手話言語条例の充実と手話施策推進法がこの国会で制定してほしい」とのあいさつがありました。

5_20250612134301 石橋理事長(全日本ろうあ連盟)

 続いて、日本財団の尾形武寿理事長から、600近くの自治体で手話言語条例を制定されていることやきこえない人の雇用を進めるための社会環境を整えていくことが重要であるとのあいさつがありました。

6_20250612134301 尾形理事長(日本財団)

来賓紹介

 全国手話通訳問題研究会 会長 渡辺正夫

 日本手話通訳士協会 会長 鈴木唯美 代理 高井洋副会長

 全国手話研修センター 理事長 黒﨑信幸 代理 小出新一常務理事

祝電披露

 手話を広める知事の会 鳥取県平井伸治知事

 奈良県葛城市 阿古和彦市長

 

その後、野田会長を議長に選出して、星野光弘事務局長から以下の説明と採決がありました。

(1)令和6・7年度 役員体制

(2)令和6年度 事業報告

(3)令和6年度 決算報告

(4)令和6年度 監査報告  鹿児島市 下鶴隆央市長より監査報告がありました。

質問はなく、(1)から(4)まで拍手をもって承認されました。

(5)令和7年度 事業計画(案)

手話劇祭9月28日(日) 府中市 古森寛樹副市長より、「実行委員会を立ち上げて準備を進めている。是非9月28日(日)に来ていただきたい」との呼びかけがありました。

(6)令和7年度 収支予算(案)

質問はなく、(5)と(6)が拍手をもって承認されました。

 

 続いて「電話リレーサービス 手話リンク」のチラシを元に、一般財団法人日本財団電話リレーサービスの石井靖乃専務理事から2点について情報提供がありました。

 手話リンクは、登録していない人でも電話リレーサービスを受けられるもので負担は通話料のみとなっている。また、愛知県大府市が電話リレーサービスの利用料を公費負担する制度を6月8日にスタートするとの情報提供がありました。

 

7_20250612134301 石井専務理事(日本財団)

 最後に閉会のことばが角田航也米原市長からありました。

8_20250612134301 角田市長(米原市)

 無事に総会の全てを終了し散会しました。

 

 市区長会の会員は、2025515日現在、648市区長(準会員18町村長)となりました。年々、会員が増えているのは、活動の積み重ねの結果だと思いました。

 

(文・写真:全通研会長 渡辺正夫)

 

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2025年6月 9日 (月)

障害者自立支援法違憲訴訟 基本合意15周年記念フォーラム

2025年6月2日(月)、東京都星稜会館に於いて障害者自立支援法違憲訴訟 基本合意15周年記念フォーラムが開催されました。会場には400人を超える人が参集し、オンラインからも430人程の参加もあり、大勢の人が参加しました。

1_20250609091001 開会

厚生労働省と、こども家庭庁が後援しての開催となり、これまで積み重ねてきた成果が現れたフォーラムとなりました。通常は後援名義だけということが多いのですが、今回はあいさつだけでなく特別報告もあり、またパネルディスカッションでは担当課長より直接意見を聞ける場となりました。

 

フォーラムは13時から「基本合意の誕生と今日まで」と題しての上映から開始されました。主催者を代表して竹下義樹弁護団団長のあいさつがありました。また、後援挨拶として厚生労働省 吉田真次大臣政務官と、こども家庭庁友納理緒大臣政務官のあいさつがありました。連帯挨拶として全日本ろうあ連盟の石橋大吾理事長の代理として山根昭治理事から東京2025デフリンピックのことを含めた挨拶がありました。

 

13時30分からは基調報告「基本合意の持つ“力”」をテーマに、全国弁護団事務局長の藤岡毅弁護士からこれまでの活動の報告がありました。

2_20250609091701 基調報告

次に特別報告として、

①厚生労働省 野村知司 社会・援護局障害保健福祉部長、

②こども家庭庁 源河真規子 長官官房審議官(支援局担当)、

③原告の思い

秋保喜美子さん、五十嵐良さん、山下裕幸さん、大江春樹さん、吉本裕子さん(原告 吉本春菜さん補佐人)の5人の方からそれぞれの思いを熱く語ってもらいました。

 

休憩後に「自己責任と家族依存からの脱却をめざして」と題してのパネルディスカッションが始まりました。コーディネーターは基本合意の完全実現をめざす会の藤井克徳世話人が務めました。

3_20250609091701パネルディスカッション

パネラーは、①中西美穂さん(こどもまんなか障害児福祉を望む親の会代表・NPO法人サードプレイス代表理事)、②船崎まみさん(元障害者自立支援法違憲訴訟弁護団員・江戸川区副区長)、③家平悟さん(障害者自立支援法意見訴訟原告)、④坂本千花さん(障害者自立支援法違憲訴訟弁護団)、⑤伊藤洋平さん(厚生労働省障害保健福祉部障害福祉課長)、⑥小野雄大さん(こども家庭庁障害児支援課長)の6人が意見を述べました。また、フロアーからの指定発言者として佐々木桃子さん(全国手をつなぐ育成会連合会会長)、岡田久実子さん(全国精神保健福祉会連合会理事長)の2人からの発言がありました。

 

16時30分に閉会のあいさつとして、佐藤聡さん(DPI日本会議事務局長)から最近の障害者に関わる方や動きについて話され、閉会が宣言されました。

4_20250609091701 閉会

このフォーラムに参加して感じたことは、まさに政権交代が実現して民主党政権時代に障がい者制度改革推進本部が立ち上がり、障がい者制度改革推進会議が設置されました。 

当時としては画期的なこととして、①障害当事者が参画したこと、②会議を生中継したこと、③当事者が困らないように配慮して会議が進められたこと(手話通訳を付ける、テキストの資料、イエローカードや、資料にルビをつけるなど)が配慮された会議になりました。

また、基本合意を受けて障がい者制度改革推進会議の総合福祉部会の骨格提言が出されたことはこれまでの障害者運動での成果が現れた象徴すべき事柄であったことを思い出しました。

 

(文・写真:全通研会長 渡辺正夫)

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2025年6月 6日 (金)

2025年度代議員会

2025年度代議員会

 

5月23、24日に、こうべ市民福祉交流センターにおいて、代議員会が行われました。

雨の中全国から会場に119名が集まりました。

肌寒い外とは対照的に熱い議論が交わされた2日間でした。

13時30分、代議員会は渡辺会長の挨拶から始まりました。

1_20250606171401

次に、昨年行われた全通研50周年記念事業について、記念グッズや式典等の映像と共に報告がありました。

続いて第2号議案(2024年度会計決算)の報告とブロック別会議討議の報告がありました。

後半は、課題別グループ討議が行われました。10人程度のグループに分かれ、「全通研ビジョンについて2030(案)」をテーマに話し合いました。聴覚障害者の暮らしや手話に関わる私たちが感じている疑問や課題を出し合い、他地域で参考になる取り組みが紹介されるなど、話し合うことで課題や好事例も見つかり、よい機会になりました。

2_20250606171401

次に議案書討議について、総論の説明が近藤副会長からありました。

3_20250606171401

今年度は、発言用紙に対する一問一答方式での回答は行わず、理事から要点をまとめて説明したうえで質問に答えていく方法で行うと説明がありました。

一日目の討議終了後、橋本副会長の追悼セレモニーを行いました。

4_20250606171301

全通研に多大なるご尽力をされた橋本博行氏(副会長兼財務管理部長)の写真を前に渡辺会長がメッセージを読み上げ、伊藤副会長が感謝状を送りました。在りし日のお姿(写真)を見ながら、みんなで偲びました。お花や感謝状は、渡辺会長が代議員会終了後にご自宅へ届けられました。

 

2日目は朝9時から会場に集まり、代議員の意気込みが伝わってきました。伊藤副会長から定款改正の説明があり、それに対しての意見や質問がありました。また、代議員から理事に対しての温かい言葉もあり、励まされました。

5_20250606171301

2025年度会計予算(案)については、「雇用された手話通訳者の労働と健康に関する実態調査」を国からの委託事業で実施する予定で、障害者総合福祉推進事業(厚生労働省)を申請していましたが、不採択になったとの報告があり、2次募集への応募を検討しているということでした。

それぞれの部局から説明があり、代議員は、質問や意見を出し合い、みんなで全通研を考える代議員会になったことが一番の成果だと思います。

討議終了後に宮澤副会長が2日間のまとめを行いました。

6_20250606171301

議案の採決では、すべての議案が承認されました。第7号議案では、鹿児島集会担当理事の中村英昭さんが退任、後任として静岡集会担当理事の佐々木貴子さんが承認されました。

7_20250606171301 鹿児島集会担当理事:中村英昭さん

8_20250606171301 静岡集会担当理事:佐々木貴子さん   

特別決議として、「全ての戦争の即時停戦を求めます」が提案され、賛成多数で承認されました。

今回、代議員の方々にたくさんの励まし、応援メッセージをいただきました。同じ、全通研の会員として、手を取り合って高め合える全通研にしたいと思いました。

 

                           文: 小黒千秋理事/写真:佐藤俊通理事

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2025年6月 5日 (木)

特定非営利活動法人日本障害者協議会 第15回総会

特定非営利活動法人日本障害者協議会 第15回総会

 

 2025年5月30日(金)、東京都戸山サンライズに於いて日本障害者協議会第15回総会が開催されました。当日は、あいにくの雨でしたが、正会員 58団体中、25団体出席し、委任状等を含めて46団体の参加があり、総会が成立しました。

1_20250605173201 藤井克徳代表

 初めに藤井克徳代表より、今年でJDは創立15周年となり、日本は戦後80年を迎える。今だからこそJDとして障害者権利条約の理念を広め、いろいろな課題の解決に向けて取り組みたいと話がありました。議事録署名人の選出の後、議長として当会の会長 渡辺正夫氏が指名され、議長として総会の進行を担われました。

2_20250605173201 議長:渡辺正夫会長

 2024年度事業報告では、優生保護法裁判が最高裁で勝訴した。これは、あきらめない粘り強い取り組みの成果でもある。また、能登半島地震後、豪雨災害による被害が大きく、人手不足が深刻になっている。障害のある人の支援をするJDF能登半島支援センターを立ち上げ、1年が過ぎたが、4月以降も活動を継続するなどの報告がありました。

 2025年度事業計画では、JDの役割は、障害のある人の権利擁護の取り組みにある。旧優生保護法の取り組みの継続と障害者自立支援法違憲訴訟のフォーラムの成功、投票バリアフリーに取り組んでいくとの説明がありました。参加者から、賛助会員を増やす取り組みなどの意見が出された後、採決が行われ、賛成多数で議案はすべて採択されました。

 その後、JD臨時理事会で選出された三役の発表がありました。代表に藤井克徳氏、副代表に石渡和美氏、副代表に薗部英夫氏、常務理事に増田一世氏が就任しました。

 総会の後に開催された6月2日「障害者自立支援法違憲訴訟 基本合意15周年フォーラム」が開催されます。また、今年も「憲法と障害者」をテーマとした学習会やJDセミナーの開催も予定されています。全通研はJDの加盟団体です。ぜひ、JDの学習会等に参加し、一緒に障害者問題について考えていきましょう。

JDは、賛助会員会費と段階会費、寄付で運営されています。賛助会員についてもご検討いただけると幸いです。

3_20250605173101 賛助会員・寄付大募集!

 

                  文:全通研理事 佐々木良子

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