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2024年12月 9日 (月)

WASLIアジア手話通訳者会議2024 その5

WASLIアジア手話通訳者会議2024 その5

 

 815日~18日、インドネシア・ジョグジャカルタで、WASLIアジア手話通訳者会議2024が開催されました。会議が無事終了してからだいぶ時間が過ぎてしまいましたが、今回は会議に付随して感じたことをお知らせしたいと思います。

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 インドネシアを訪れたのは初めてのことで、文化の違いなど痛感することがありました。

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 まず、インドネシアは約13,500もの島々からなる世界最大の島しょ国家です。人口は約2.75億人で、インド、中国、米国に次いで世界第4位。総人口の約6割が全国土面積の約7%に過ぎないジャワ島に集中しています。今回アジア会議が開催されたジョグジャカルタも首都ジャカルタもジャワ島にあります。残りの4割が13千余りの島々で暮らしています。一つの国とはいえ言語も文化も異なる300もの民族が共存しています。イスラム教を信仰している人が約87.2%で世界最大のイスラム人口を有しますが、イスラム教は国教ではありません。しかし、公的に認められた6つの宗教(イスラム教、キリスト教(カトリック・プロテスタント)、ヒンズー教、仏教、儒教)いずれかへの信仰が必要とされています。ムスリム(イスラム教徒)は一日5回礼拝します。空港では、随所に礼拝室が設けられています。男女別の室内にはメッカの方角を示す印があり、信者は足を洗って入室し、メッカに向かってお祈りします。また金曜日の集団礼拝は最も重要な礼拝で、会議中の金曜日11:30ムスリムの参加者は会場近くにあるモスクに出かけていきました。

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 世界のハブ空港は広大な施設が多いものですが、ジャカルタのスカルノ・ハッタ国際空港もとても広い空港で、同一ターミナルなのに国際線から国内線への乗り継ぎで1万歩余り歩きました。空港内のあちこちに消火器が設置されていて、この置き方がまたユニークなのです。眺めながら歩くことで広い空港を楽しみながら移動することができました。ま た、広いためか空港スタッフはキックボードやセグウェイに乗って移動していました。羽田空港では見ない光景だなぁと思いました。

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 空の旅といえば、日本の大手航空会社のANAJALはそれぞれ機内安全ビデオ(搭乗の注意などを説明するビデオ)に手話通訳が付いています。通訳しているのはどちらもろう者です。ANAは機内のモニターに映し搭乗者全員が見られるようになっています。日本語の説明には日本手話の通訳が、英語の説明には国際手話の通訳が付いています。JALは機内エンタテインメントビデオのメニューの中にあり、自分で見に行く必要があります。インドネシアのガルーダ・インドネシア航空の安全ビデオにも手話通訳が付いていました。作り方、ワイプの形もさまざまですね。いずれにしても自分の望む言語で情報にアクセスできることが大切ですね。

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 ところ変われば文化も異なりますが、あちこちの国で情報アクセスの保障と形態が拡大していることは喜ばしいことだと感じました。

 

                  副会長 宮澤典子

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