「手話を広める知事の会」総会と手話言語フォーラム
◆10月30日 「手話を広める知事の会」総会と手話言語フォーラム
午前中の雨が上がり、午後は晴れ間が広がった。2024年10月30日(水)の13時から16時30分まで、参議院議員会館1階講堂で「手話を広める知事の会」総会と手話言語フォーラムが約100人の参加の下に開催されました。
全通研から、私と宮澤副会長(手話言語法制定運動本部委員)の2人が参加しました。
開会の前に、恒例の記念撮影がありました。
記念撮影 会場内の様子
◆令和6年度「手話を広める知事の会」総会
13時から総会が始まりました。
司会は、鳥取県が担当しました。
1 会長あいさつ 平井伸治 氏(鳥取県知事)
2 副会長あいさつ 首藤健治 氏(神奈川県副知事)
平井会長 首藤神奈川副会長
3 来賓あいさつ
(1)日本財団 会長 笹川陽平氏
(2)一般財団法人全日本ろうあ連盟 理事長 石橋大吾氏
(3)全国手話言語市区長会会長(東大阪市長) 野田義和氏
(4)神奈川県手話言語普及推進議員連盟 幹事長 しきだ博昭氏
笹川会長 石橋理事長
野田市長 しきだ幹事長
4 デフリンピック応援メッセージ
東京都知事 小池百合子氏(ビデオメッセージ)
5 総会議事
(1)令和5年度事業報告
(2)令和6年度事業計画(案)
(3)役員体制(案)
(4)手話に関する施策の推進に関する法律(仮称)の早期制定及び手話に関する施策の推進に関する意見書(案)
議事の議長は平井会長が務めました。
議事について、鳥取県の事務局が説明をしました。
特に質問もなく、すべての議事は拍手で採択されました。
(3)の役員体制は会長に平井知事はじめ昨年度と同じ方が継続していくことになりました。ただし、石橋理事長と野田市長が役職交代で新しい相談役となりました。
また、(4)の手話に関する施策の推進に関する法律(仮称)の早期制定及び手話に関する施策の推進に関する意見書(案)は、法律を早期に制定することと、地方公共団体に対する必要な技術的支援や財政措置等の検討を国が行うようにすることの2点を強く求めて「障害児者の情報コミュニケーション推進に関する議員連盟」会長宛に提出することになりました。議連の山本博司幹事長と今井絵理子事務局長に会長から手交されました。
6 講義
演題 「手話に関する施策の推進に関する法律案(仮称)について」
講師 障害児者の情報コミュニケーション推進に関する議員連盟
事務局長 参議院議員 今井絵理子氏
お話の冒頭、きこえない息子さんの子育ての話をされました。
「息子は今年で20歳になり、プロレスラーとして活躍しています。生後3日目に新生児スクリーニング検査で、耳がきこえないことが分かりました。五体満足で生まれてくるのが当たり前の時代。神様は残酷だなと思いました。何故 音楽をやっている私にきこえない子どもを授けたのかと思いました。先日、20歳になり息子から手話で『お母さん、産んでくれてありがとう』と伝えてくれました。これまで息子と歩んできた日々は間違いなかったなと思いました。私と息子を繋ぐ手話に出会って本当に良かったと思いました。手話がなければ、私の思いも息子の思いも伝わる伝える手段がなかった。手話という素敵な言語に出会えたことがとても嬉しい」と話されました。
その後、10月2日に議連で採択された骨子案の紹介がありました。この骨子案は、当事者団体を始め、多くの関係団体へのヒヤリングを行い、要望などを丁寧に骨子案に盛り込んだそうです。
今後は、条例案を策定し、1月の通常国会での成立をめざすということでした。
7 閉会
14時に、全ての内容が終わりました。
◆第2部 手話言語フォーラム
14時30分から16時まで同じ会場で手話言語フォーラムが開催されました。
司会は、一般財団法人全日本ろうあ連盟副理事長 河原雅浩氏が務めました。
1 開会 一般財団法人全日本ろうあ連盟副理事長 中西久美子氏
2 来賓あいさつ
(1)障害児者の情報コミュニケーション推進に関する議員連盟
幹事長 山本博司氏(参議院議員)
(2)障害児者の情報コミュニケーション推進に関する議員連盟
幹事長代行 井上哲史氏(参議院議員)
(3)障害児者の情報コミュニケーション推進に関する議員連盟
幹事長代行 川田龍平氏(参議院議員)
(4)障害児者の情報コミュニケーション推進に関する議員連盟
幹事長補佐 滝波宏文氏(参議院議員)
(5)障害者スポーツ・パラリンピック推進議員連盟
デフリンピック支援ワーキングチーム事務局次長
松島かれん氏(衆議院議員)
※開会から16時30分までに入れ替わり参列された国会議員からあいさつがありました。
山本議員 井上議員
川田議員 滝波議員
3 リレーセッション
『東京2025デフリンピック開催を通して共生社会をめざす』
(1)東京都からの報告
東京都生活文化スポーツ局国際スポーツ事業部
事業調整担当部長 清水俊二氏
(2)静岡県からの報告
静岡県健康福祉部 障害者支援局障害福祉課 課長 武田保誉氏
代理 障害福祉課身体障害者福祉班長 小池吉孝氏
(3)福島県からの報告
福島県保健福祉部 障がい福祉課 課長 大島康範氏
(4)全日本ろうあ連盟からの報告
一般財団法人全日本ろうあ連盟
デフリンピック運営委員会 委員長 久松三二氏
清水氏 小池氏
大島氏 久松氏
東京都、静岡県、福島県それぞれが大会を通してめざしていることや小・中・高校生及び若年層へのアプローチ、手話サポーターの育成など力強く話されました。
「特に大切なこととしては気運醸成のため、1年前イベントなどを行い、デフリンピックの理解及び啓発活動に取り組んだ」ことが報告され、感心させられました。
4 宣言
福島県
一般社団法人 福島県聴覚障害者協会 会長 吉田正勝氏
福島県保健福祉部 障がい福祉課 課長 大島康範氏
5 閉会
司会者から「お疲れ様でした」とのあいさつがありました。
全通研創立50周年記念式典において、平井知事には知事の会から頂いた祝電のお礼、野田市長には列席及びご挨拶を頂いたことについて、直接私からお礼をお伝えすることができました。
いよいよ来年11月に東京2025デフリンピックが開催されます。デフリンピック開始から100年目に当たる年に東京で初めて開催されることをしっかり受け止めて協力していかなければならないと感じました。
バッジやポロシャツなどのグッズの購入、サポーター、ボランティアとさまざま協力できることがあります。一人一人が自分の協力できることをより積極的にしていくことが何よりの気運醸成になるのではないかと思いました。
(文・写真:全通研会長 渡辺正夫)
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