全国手話言語市区長会 総会
全国手話言語市区長会 総会
2024年6月12日(水)「令和6年度全国手話言語市区長会」総会が、東京都千代田区の都市センターホテル3階のコスモスホールにて開催されました。
総会は8時半から9時15分まで、90人の市長さん方の参加がありました。
司会は、富山県の武隈義一黒部市長が務められました。
はじめに、埼玉県富士見市長の星野光弘会長から手話を交えて、あいさつがありました。
特に2025年デフリンピック東京大会成功のために6つの自治体から大会事務局へ派遣している。その職員の紹介がありました。
(鳥取県、東京都、神奈川県、石川県白山市、埼玉県三芳町、埼玉県富士見市)
また、手話言語法の制定に協力していくことやきこえない人の社会参加を目指すことを述べられ、会長としての最後のあいさつをされました。
次に、来賓として全日本ろうあ連盟の石野富志三郎前理事長のあいさつがありました。
「市区長会の相談役をしてきましたが交代します。3日前の和歌山の全国ろうあ者大会で連盟理事長を退任しました。新理事長は石橋大吾さんで鳥取県出身です。また、嬉しいお知らせがありました。それは今朝、ニューヨークからメールがあり国連の障害者権利委員会の委員に日本から立候補した弁護士の田門浩さんが当選しました」とあいさつされました。
続いて来賓の日本財団の尾形武寿理事長からあいさつがありました。
「手話言語法を制定したときにはどうなるのか。きこえない人が法や条例が制定されることで不自由なく生活できるようになるのか。不自由なく生活するために手話 通訳者をつけないとダメなのか。手話通訳者がいなくても自由な生活ができるような社会を構築していくことが大切。コミュニケーションツールをしっかり整える事によって、きこえる人と同じように仕事や生活ができる。法や条例を作っただけでなく社会を構築していくことが必要。普通学級で手話を使った勉強ができないだろうか。やってみたいという自治体があれば支援していく」とあいさつされました。
次に来賓紹介がありました。
一般社団法人全国手話通訳問題研究会の渡辺、一般社団法人日本手話通訳士協会の高井理事、社会福祉法人全国手話研修センターの黒﨑理事長の3人から「総会、おめでとう」と連帯のエールを送りました。
また、知事の会から会長の平井伸治鳥取県知事から祝電が届けられました。
議事に入りました。
議長は星野会長です。
議案の説明は、加藤龍幸事務局長(石狩市長)が資料に沿って行いました。
(1)令和5年度 事業報告について
手話劇祭の報告 山口県萩市 田中文夫市長
(2)令和5年度 収支決算報告について
(3)令和5年度 会計監査報告について
(4)令和6年度 事業計画(案)について
(5)令和6年度 収支予算(案)について
(6)令和6・7年度 役員体制(案)について
議案説明の後、採決に入り、すべての議案が賛成多数で可決成立しました。
また、田中文夫萩市長から監査報告と2023年の手話劇祭の報告がありました。
旭川市の桝井正将副市長から2024年手話劇祭についての紹介がありました。
「萩市の手話劇祭を見させていただいた。これまで以上に盛り上げていきたい。実行委員会を立ち上げて準備を進めている。9月28日(土)に旭川市に来ていただきたい」とのことでした。
最後に星野議長から「星野と加藤事務局長とで4年間やってきた。新会長を支えていく。負担金の徴収、役員体制を輪番にするなど改革をした。デフリンピックの気運醸成をしていってほしい。地元のきこえない協会の皆さんと協力してやっていってほしい」と述べられました。
「デフリンピック気運醸成について」と題して、全日本ろうあ連盟の久松三二事務局長から資料をもとに情報提供がありました。
7つのお願い
①自治体主催の大規模イベントでの「デフリンピック・デフスポーツ啓発イベント」
②手話言語条例施策と協働した小中学校への「社会的・文化的プログラム(きこえないこと、手話言語、デフリンピック)」
③公共施設における、東京2025デフリンピック大会やデフアスリートに関する展示ブースの設置
④自地域の自治体マスコットキャラクターや「大使(観光または応援)」等による東京2025デフリンピックの応援を
⑤9月23日・手話言語の国際デー&デフリンピックとの協働イベント
⑥放送バリアフリーへの取り組み(手話言語で語るアナウンサー、手話言語で語る解説者、手話言語通訳者養成研究事業)へのご支援
⑦国際手話通訳者及び手話言語通訳者養成研修会の職員(手話通訳士)等の公費受講と派遣
このあと退任する役員の紹介があったあと、本日出席している榎本義法富岡市長から「これからは一人の会員として皆さんと共に活動していきたい。新体制のもとこの会が益々発展支援することを祈念している。大変お世話になりありがとうございました」とあいさつがありました。
また、新会長の野田義和東大阪市長から「星野会長から会長を任されました野田と申します。前任の役員の皆さまにはご協力ご指導をいただきたい。来年にはデフリンピックがあるので大成功に導くように頑張りたい。手話言語条例のさらなる充実に向けて頑張りたい。多くの関係団体と手を結んでいきたい。 皆様方のご支援をいただきたい」とあいさつされました。
250人で始まった市区長会は現在645/815(79%)になりました。年々、会員も増えています。地道な努力を積み重ねた結果が会員増に繋がっているのだと思いました。今年創立50周年を迎えた全通研もこれを機に会員を増やしていきたいと思った次第です。
(文・写真:全通研会長 渡辺正夫)
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