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2023年11月18日 (土)

「新しい手話通訳現場」に携わる人の交流会

 11月11日(土)、オンラインにて「新しい手話通訳現場」に携わる人の交流会を開催しました。今回は「オンライン通訳:よくあるトラブルと解決に向けた工夫」というテーマで、筑波技術大学の白澤麻弓氏にご講演いただき、その後グループワークを行いました。

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 新型コロナウイルスの影響を受け、手話通訳の現場が様変わりしました。オンラインでの手話通訳も増え、医療現場、公的機関などでの遠隔手話通訳が行われるようになりました。

 白澤先生ご自身はオンラインでの手話通訳の経験はあまりないとのことでしたが、大学の教員という職業柄、オンラインで講義をすることが多いとのことで、そのご経験からオンラインでの手話通訳について、お話しくださいました。

 手話の見やすい位置、明るさの配慮、手話の見せ方の工夫など、「なるほど」と思わされることばかりでした。例えば手話の見せ方で、対面で行う場合は正面に向けて表す手話も、画面を通すと二次元になって見にくくなるので、少し斜めに向けて表すと分かりやすくなる、と実際にやって見せてくださったのですが、本当に分かりやすくなりました。少しの工夫でこんなにも違うのかとびっくりしました。

 そして、オンラインで一番悩ましいのが、繋がらない、聞こえない、といったトラブルです。その対応に一番大切なのは、使うアプリのことを知っておくことというお話に、「ごもっとも」と思いつつも、「それがなかなか難しいんです」と心の中で呟く自分がいました。それについても、具体的な対応策もあげてくださり、とても参考になりました。

 

 白澤先生の講演後、8グループに分かれてグループワークを行い、白澤先生にも各グループを回っていただきながら、オンラインでの手話通訳についての疑問、課題などを話し合いました。グループワークあるあるですが、後半は積極的に話ができるようになり、名残を惜しみながらグループワークを終えました。

 

 さて今回の交流会、手話通訳もありました。まさに講義を聞きながら実戦しているような状況でした。開始前の打ち合わせで白澤先生のアドバイスも受け、本番に臨みました。参加された皆さんにはいかがだったでしょうか。

 新型コロナウイルスが5類になり、集合形式でのイベントも増えてきましたが、その便利さからオンラインでの開催はこれからもあり続けると思います。今回の白澤先生のお話に加え、今後の活動の中から得られる情報も積み重ねながら、オンラインでの手話通訳をもっと見やすいものにしていきたいと思います。

 また質疑応答の時に、「遠隔手話通訳も増えたが、手話通訳は遠隔では不十分で、現場にいてこその手話通訳であることをもっと知ってもらわなければならない」という貴重なお話も出されました。

 

 最後になりましたが、終盤司会担当の接続が不安定になってしまい、声のみでの進行に切り替えました。白澤先生をはじめ参加の皆様にご迷惑をおかけし、申し訳ありませんでした。

 白澤先生、参加された皆様、ありがとうございました。

                           (全通研理事 中島純子)

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