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2023年11月30日 (木)

長崎支部の結成40周年記念式典【番外編】

 散歩好きな私は、今回の長崎でも市内を歩きました。

 11月23日は長崎駅に着いて、駅構内にある案内所に行き、市内地図をもらい、当時に会場のホテルなどを教えてもらいました。直ぐに会場である「長崎サンプリエール」の場所を確認し、自分の今夜泊まるホテルまで歩き、荷物を置いて街歩き出発です。今回、チャンポンは絶対食べたいと思い、新地中華街を目指しました。途中にカステラで有名な「文明堂総本店」を偶然見つけました。長崎の人は、カステラは文明堂だ、いや福砂屋だと言っているようです。

 そして、その直ぐ近くを歩いていると「江戸町商店街(幕末偉人通り)」がありました。

 そこを通り抜ると新地中華街です。どこのお店に入るか迷ったのですが、式典の開始時間も気になっていたので、「すぐに食べられるよ」と声をかけてくれたお店(龍園)に入り、念願のチャンポンを食べることができました。

 出島橋を渡り出島の外見だけを見て、会場に向かいました。

 出島は、是非、中を見たいと思っていましたが、今回も見ることができませんでした。

21_20231130141901 文明堂総本店  22_20231130141901 江戸町商店街 幕末偉人通り

23_20231130141901 新地中華街  24_20231130141901 美味しかったチャンポン

25_20231130141901 出島橋  26_20231130141901 出島

 

 二日目の11月24日は、朝早くホテルから歩いて平和公園に向かいました。

 「平和を祈る子」や「平和の母子像」を見ながら少し歩くと「長崎原爆資料館」がありました。そして、いくつかの碑を見てから「長崎誓いの火」「被爆50周年記念事業碑」を見て、やっと 原子爆弾落下中心地にたどり着きました。その近くのところに「被爆当時の地層」が展示されていました。

27_20231130141901 平和を祈る子  28_20231130141901 平和の母子像

29_20231130141901 原爆資料館  210 長崎誓いの火

211 被爆50周年記念事業碑  212 原子爆弾落下中心地

213 被爆当時の地層

 

 少し小高いところに行くとさまざまな国の碑が建てられていました。その奥に「平和祈念像」がありました。私は知らなかったのですが、像の裏には、「平和祈念像作者の言葉」北村西望氏の言葉が刻まれているとのことでした。

214 平和祈念像  215 平和祈念像作者の言葉

216 裏の台座に刻まれている

 

 平和祈念公園の裏側を5分くらい歩くと「長崎県聴覚障害者情報センター」がありました。今日は金曜日なのでセンターは開所日ですが、早朝でしたので外観を写真におさめて失礼しました。今度は、是非、見学したいと思います。

217 長崎県聴覚障害者情報センター 218

 

 本当は、浦上天主堂まで行きたかったのですが、歩き疲れてしまい今回は諦めました。

 ホテルに引き返しました。平和公園に向かうときに気にかかっていた建物がありました。それは、屋上に観覧車が設置されている建物でした。また、「聖徳寺下原爆柳」もありました。

 長崎駅前に戻ってきました。ここにはピアノが置かれていました。西九州新幹線開業記念「駅ピアノ」設置と書かれていました。

 リムジンバスで長崎空港に向かいました。

 長崎空港の五島うどんの牡丹というレストランで、皿うどんを食べました。太麺を注文してしまい失敗しました。想像していたパリパリ麺ではなかったからです。注文するときによく聞いてからにすれば良かったとちょっと反省しています。

 お土産には、インターネットで前もって調べておいた福砂屋の「手作り最中」を買って飛行機に乗り込みました。

219 COCOWALK  220 聖徳寺下原爆柳

221_20231130141801 長崎駅構内 ピアノ設置  222 皿うどん

 

 1126日(日)の朝日新聞の朝刊には、アメリカを訪問して被爆体験を語る長崎からのキャラバン隊の情報が掲載されていました。

 ロシアのウクライナ侵攻とイスラエルのガサ地区攻撃の2つの戦争が起きている中、被爆地である長崎を訪問しました。特に、平和公園にある平和祈念像には是非とも、その場に立ちたいと思っていました。戦争を早く終え、平和な日常の生活に一日でも早く戻ってほしいと心から祈りました。

                   (文:全通研会長 渡辺正夫)

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長崎支部の結成40周年記念式典

 2023年1123日(木・祝)、13時から全国手話通訳問題研究会長崎支部の結成40周年記念式典に参加しました。

 羽田空港から長崎空港へ向かいました。

 長崎空港では、中華風のお人形が出迎えてくれました。また、クリスマスの装飾も飾られていました。そして、外に出てみますと「長崎の鐘」が見ることができました。
1_20231130134501 羽田空港出発前  2_20231130134501 長崎空港での出迎え人形

3_20231130134501 クリスマス装飾  4_20231130134501 長崎空港 長崎の鐘

 長崎空港からリムジンバスに乗って約50分でJR長崎駅に着きました。駅前は、まだ、整備中でしたがこれから綺麗に整備されて歩きやすくなるかなと思いました。

 本日の会場の「長崎サンプリエール」は駅前から歩いて3分くらいのところにありました。

5_20231130134501 長崎駅前  6_20231130134501 長崎サンプリエール

 13時から長崎サンプリエール4階の会場で式典が始まりました。

 司会は、山﨑加津子さんがとても聞きやすい声で務めてくださいました。

 長野秀樹支部長があいさつの中で、昨年の5月にオープンした「手話ハウス結」が地道な努力の成果で建設できたことを話されました。また、長崎県でも手話言語条例が成立する見通しであることに触れられ、「この手話言語条例を活用してろうあ者の生活が、より楽しく豊かになってほしい」とお話がありました。

続いて祝辞がありました。

 長崎県知事 大石賢吾氏(代理 新田惇一福祉保健部長)

 長崎市長  鈴木史朗氏

 長崎県ろうあ協会会長 荒木宏彦氏

 全国手話通訳問題研究会会長 渡辺正夫

 

 私からは、天候に恵まれて式典が開催できたこと、そして、会員だけでなくろう者も大勢参加しての式典になったことを先ず、喜びたいと話しました。

 長崎支部の特徴である「ろうあ被爆者体験聞き書き班」のこと、そして、平和式典での手話通訳者の設置の取り組みについて話しました。

7_20231130134501 長野秀樹支部長  8_20231130134501 県知事代理 新田惇一氏

9_20231130134501 鈴木史朗長崎市長  10_20231130134501 荒木宏彦ろうあ協会会長

 

来賓紹介として、先にあいさつされた4人の他に

 全国手話通訳問題研究会九州ブロック運営委員長 満平一夫氏

 長崎県手話サークル連絡協議会会長 小濱則男氏

 長崎県手話通訳士協会会長 山﨑友紀氏

 長崎盲ろう者友の会・あかり会長 古川幸枝氏

 4人の方々の紹介があり、式典は終了しました。

11_20231130134501 左ら古川氏、山崎氏、小濱氏、満平氏

12_20231130134401 受付には、全通研沖縄支部からのお祝の花が飾られていました。

 

 記念講演に入りました。

「全通研のこれまでとこれから」と題して1時間半弱スライドを使って話しました。

 はじめに長崎支部の様子を紹介する資料を見てもらいました。研究誌の表紙を飾った鶴川恵さんと西川研さんの表紙をスライドで映し、参加されたお二人を紹介させていただきました。

 そして、「関東大震災100年、手話、全通研誕生、そして、これからの課題と創立50周年記念事業」について紹介をしました。

 参加された皆さん、とても熱心に聞いてくださいました。ありがとうございます。

13_20231130134401 記念講演

 

 そして、今回初舞台ということで紙芝居が披露されました。この紙芝居は、N-Actionとろうあ協会などの協力で作り上げたものでした。

 タイトルは「私の手話(はなし)を聴いてください~山﨑榮子ものがたり」です。あの2003年の長崎市の平和祈念式典で「平和への誓い」をろう者としてはじめて被爆者代表を務めた山﨑榮子さんの物語でした。

 ろう者の演じる姿を見ていると今まさにそこに惨状が目に見えるようで、戦争の悲惨さを改めて感じさせられました。

14_20231130134401 紙芝居で司会の岩永直幸さん

Photo_20231130134801 富永悟子さん  15_20231130134401 川原喜代野さん

16_20231130134401 紙芝居に関わった皆さん

参加者160人全員による記念撮影をして、第2部の記念講演と紙芝居が終わりました。

 

 続いて祝賀会です。会場を3階に移動して16時から開催されました。

 これも立派な会場で68人の方が参加されました。

司会は、N-Actionの岩永直幸さんが務められました。

17_20231130134401 祝賀会の会場  18_20231130134401 司会の岩永直幸さん

 

 最初に、長野秀樹支部長、続いて長崎県ろうあ協会の荒木宏彦会長からあいさつがありました。

 そして、全国手話通訳問題研究会九州ブロック運営委員長の満平一夫氏からあいさつと乾杯の音頭がありました。

 いよいよ会食の始まりです。長崎名物の角煮パンなどがたくさんテーブルに並びました。

 

 しばらくして関係者のあいさつがありました。手話通訳はなんと長野会長です。「会長に手話通訳をやってもらうなんて」とちょっとあいさつする人が気を遣っていました。

 3人の方のあいさつがありました。

 長崎県手話サークル連絡協議会会長 小濱則男氏

 長崎県手話通訳士協会会長 山﨑友紀氏

 長崎盲ろう者友の会・あかり会長 古川幸枝氏

 

小濱会長は、長崎支部発足時の27人のメンバーの一人です。

19_20231130134401 長野秀樹支部長  20_20231130134401 荒木宏彦会長

21_20231130134401 満平一夫運営委員長  22_20231130134401 県サ連 小濱則男会長

23_20231130134401 長崎士協会 山﨑友紀会長  24_20231130134401 盲ろう協会 古川幸枝会長

 

 その後、テーブルごとにゲームやご当地クイズなどを楽しみました。

25_20231130134401 司会者が衣装を変えて登場

 

 私は、先の記念講演で研究誌の表紙に掲載されたお二人といっしょに記念の写真を撮りました。

 鶴川さんはろうあ者の本田愛子さんとの出会いがろう高齢者の施設づくりにまい進したきっかけであるとのことでした。「これまで歩んできたときに、いつも全通研が見守ってくれていた、全通研は何かあると頼りにしていた」と言ってくれました。本当にありがたい言葉です。

 西川さんは、今、長崎県聴覚障害者情報センターの所長として活躍されています。そして、みんなから歌えるおじさんとして慕われています。

26_20231130134401 鶴川恵さん  27_20231130134401 西川研さん

 

 いよいよ終わりの時間になりました。一本締めということで、私が指名されました。美味しいご馳走とゲームやクイズで楽しいひとときを過ごすことができました。なによりも手話でお話しできたことがとても嬉しく思いました。

 会場には、第2部で初披露した紙芝居が展示されました。あっという間の時間でしたが、無事にすべてを終了しました。

28_20231130134401 紙芝居の絵

 

 長崎支部の結成40周年記念式典・祝賀会に参加して、長崎支部やろう協会の人たちの暖かさに触れることができました。良い思い出がまた、一つ増えました。ありがとうございました。

 

                    (文:全通研会長 渡辺正夫)

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第2回全通研Webオープンスクール

2023年度 第2回全通研Webオープンスクール「全通研の前史を知ろう」

講師・全通研京都支部 支部長 持田隆彦氏

  ・学校法人北杜(ほくと)学園 仙台医療福祉専門学校 非常勤講師 宮城支部 半澤啓子氏

 

 11月25日土曜日、午後130分よりWebで開催されました。タイトルを見るだけでもワクワク!講師のお名前も見るだけでワクワク、ソワソワ!! この日を心待ちにしておりました💚

1_20231130130201 2_20231130130201

 司会の石川研究部部長よりそれぞれの講師のプロフィールを紹介しながら、手話に関わったきっかけなどを聞きました。

3_20231130130201 4_20231130130201

 まずは持田さん。1966年(今から53年前ですね)にろう者と一緒に働くことになり、翌年あの「みみずく」(手話サークル)に入会されています。当時は手話は「手まね」と言われていて、バスや電車の中で「手まね」をすると、一般市民からろう学校へ苦情がいったそうです。“「手まね」をやめさせろ!”とか、”ろうの生徒の通学の時間を変えさせろ!”とか… 今では考えられないことですが、その頃はそんな時代でした。

5_20231130130201 6_20231130130201

 続いて半澤さん。半澤さんはご両親がろう者です。家庭の中では手話は共通のコミュニケーション方法。テレビの音声を手話通訳をすることは普通のことだったそうです。半澤さんが20歳の時(1968年)のことです。お父様が病院で苦しみながらも一生懸命手話で訴えているところに呼び出されました。医者は腕組みをしてそのお父様の様子を見ているだけだったそうです。医者は何を訴えているのか何も分からないため、半澤さんは「首の後ろが痛い、ハンマーで殴られているように」と伝えると、そこから治療が始まったとのこと。その時、手話通訳の必要性を強く感じたとのことです。その後、宮城県での耳の日集会にお父様の代わりに出席。その時の手話通訳の様子を見た山家(やんべ)先生から、福島で行われる第17回全国ろうあ者大会に誘われた、ということでした。

 石川部長が、お二人の話を上手に引き出してくださいました。

 持田さんより「みみずく」ができた経緯を伺うことができました。手話の学習をすると必ず「みみずく」=日本で最初にできた手話サークル、と習います。ろう者が入院してきて、そこの病院の看護師さんがコミュニケーションを取りたいと考え、手話を学んだ。その後手話サークルができた。「みみずく」のすごいところは「手話を学んでろうあ者の良き友となり、共に手をつないで、差別や偏見のない社会を実現するために努力する」ということを目的の一つにしたことです。

 私たちが手話や歴史を学ぶ際に出てくることを、持田さんはその当時に実体験されていて、そのことを話してくださったので、そのリアルな様子に感銘しました。

 入院された方は当時の聾学校教師の西田一先生で、仲間がひっきりなしにお見舞いに来られて手話でお話をしています。その様子を見て、さらに看護師さんは手話が必要、手話を自らも学びたいと思ったのでしょう。ろう者を同じ人間として接したい。話をしたい。という気持ちは、苦労して仕事をしながら学んでいる自分たちの姿とも重なったのだろうと持田さんはおっしゃいました。今とは違う社会の状況、歪みなどが背景にあるのだと思いました。

 「みみずく」のネーミングについてもお話されました。定時制の学校に行っている自分たちは夜に活動している。「ふくろう」でもよかったそうですが、「みみずく」の耳のようなものは実は毛(羽角)であること。会員がろう者の「耳」のかわりになるという思いも込められているそうです。

 打ち合わせの際、「みみずく」の手話表現は?という話があり、持田さんが(耳たぶを持つ仕草)で「みみずく」です。当時は手話通訳のこともこの仕草だった。その頃に手話通訳という言葉もなく、この仕草で手話通訳をするみたいになっていた、と教えてくださいました。

7_20231130130201 1963(昭和38)年1220日機関紙「みみずく」創刊号から

 半澤さんは、1968年に開催された第17回全国ろうあ者大会に参加されます。「断り切れなくて・・・」とおっしゃいました。よく分からないまま当日、式典で来賓の福島県知事の挨拶の手話通訳をされました。初めの枕詞のような前置きの話が何を言われているのか分からず、立っているだけだったそうです。20歳の女の子が突然手話通訳! その当時の写真も見せていただきましたが、大勢のろう者の前です。見ているろう者はハラハラしていたのでは…でも、感動したことでしょうね。その後のお話は無事に手話通訳ができたということです。

 そして、全日本ろうあ連盟長に言い寄る若者たちを間近で見たお話をうかがいました。「可愛がられるろうあ者になれ」という連盟長の意見に反発し、「人権」「権利」を主張する若者たち。その中心に若き松本晶行弁護士と高田英一氏がいたとのことでした。

8_20231130130201 1968(昭和43)年 第17回全国ろうあ者大会で手話通訳をする半澤さん

 途中いったん休憩。

 ストレッチは愛媛支部の森川さんにお願いしました。皆さん、一生懸命に見て聞いてしているので、このストレッチは心も体もリラックスできてとても効果的でした。

9_20231130130201 左上:手話通訳、右上:要約筆記、下:森川さん

 

 その後、持田さんからは、「みみずく」に中でできた手話通訳団にこと、1965年に起きた京都府立聾学校の授業拒否事件、3.3声明のお話を伺いました。

 授業拒否事件については、その根底に生徒たちの「分かる授業をしてほしい」という切実な願いを聞き入れない教員の問題があり、さらにその背景に教育委員会の聾教育を軽んじた教職員人事の問題、前述した社会全体のろう者への差別があったことが詳しく語られました。だからこそ、地元京都市のろうあ協会や同窓会が立ち上がり、3.3声明という形でろう者への差別を広く社会に訴えたことの意味は大きかったのだと思いました。

10_20231130130201 1965(昭和40)年 京都府立聾学校高等部生徒会によるビラ

 

 また、半澤さんからは運転免許裁判について伺いました。

 岩手の一人のろう者の青年が起こした裁判が、全国のろう者や支援者による運動へと大きく展開していく様子がよく分かりました。そして、それに伴い裁判に詰めかけた多くのろう者に対して傍聴席での手話通訳を松本晶行弁護士が主張し、そこで半澤さんが手話通訳者として抜擢されたということでした。当時、手話で表現が難しい専門的な裁判用語ばかりで、ただ必死に手話通訳したという半澤さんを、ろう者の人たちが「頑張れ」と励ましてくれたそうです。結局裁判は敗訴となりましたが、全国への大きな運動の広がりや裁判での専門家の証言等により規則が改正され、補聴器の使用が認められました。これによって樋下さんはじめ全国の多くのろう者が運転免許を取得することができたのでした。

11_20231130130201 1969(昭和44)年 日本聴力新聞より(部分)

 

 当時の社会の情景が今とは違い、人としての尊厳などは考えに及ばないことだったのでしょう。苦しく辛い時代を乗り越えて、今があるのだとお二人の話を聞いて思いました。

 今では人権を尊重することや、自分の意志で判断したり行動するということは当たり前のこととなっていますが、当時は「聞こえないこと」=「何もできない、難しい」と思われていたり、聞こえるものが優れているなどの間違った考えが世の中の常だったのだと思います。それを「違う」ときちんと言え、行動できたろうの先輩方に敬意を払うと共に、その時代に理解者として活動された持田さん、半澤さんにも大いに感銘いたしました。さらに今なお現役で携わっておられて、それも素晴らしいことと感じました。

12_20231130130201 左上:手話通訳、右上:要約筆記、左下:持田氏、右下:半澤氏

 

 もっともっと貴重なお話をうかがいたかったです。お二人の歩みをこれからの全通研の歩みの中で生かしていきたいと思いました。ありがとうございました。

                     全通研理事 中島みゆき

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2023年11月27日 (月)

N-Action委員の部屋

2023年1119日(日) 2023年度「N-Action委員の部屋」 オンライン

 

 11月19日(日)、オンラインにおいて、2023年度「N-Action委員の部屋」を開催しました。

総勢13名(理事含)に参加いただきました。

 

 初めに、次世代活動委員を代表し委員長 小野尾一秀より挨拶いたしました。引き続き組織部 間舩理事より挨拶いただき、さっそく3つのブレイクアウトルームに分かれ、参加者が自由に委員とのフリートークを行いました。

13:00~ 開会、挨拶

13:05~ 自由に分かれフリートーク

14:50~ 全体会

14:55~ 記念写真

15:00    終了

 理事の部屋も設定していただき、フリートークも十分に堪能できました。若い感覚、考え方に「そのような視点もあるのか」「思いつかなかった」など、新鮮な感覚を共有することができました。

 それぞれの部屋で自由に会話ができたことで、初めて参加された方からは「大変良かった」と感想をいただきました。またN-Action専門班が無い支部では、「立ち上げをどのように行ったら良いのか」、「他支部の動きや経験が参考になった」など、近しい年代同士、自由闊達な意見交換や情報共有を図ることができました。

 

【各部屋それぞれのショット】

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2_20231127174701

3_20231127174701

 

【全体での記念撮影】

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 私はN-Action委員の部屋に初めて参加しました。若い世代との交流も、なかなか刺激があり、考えもしっかりしており、これからの次世代活動がより活性化していくのではないかと、ワクワクする一面を感じました。

                     (文・写真/全通研組織部 間舩博)

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WEB学習会

WEB学習会「学ぼう!障害者権利条約と地方自治体の役割~ろう者の権利と情報保障など~」

 

 1118日(土)10時~12時で。自治体業務・政策研究委員会の今年度 第1回目となるWEB学習会を開催しました。今回は講演方式の学習会として、順天堂大学非常勤講師、全通研自治体業務・政策研究委員会前委員、佐倉市役所元職員の川根紀夫氏を講師としてお招きし、「憲法・権利条約と地方自治体の役割」というテーマで、障害者権利条約と国連の勧告、地方自治体の役割や業務などについてご講義いただきました。対象は、全通研会員であり、雇用されている手話通訳者、または登録手話通訳者の方とし、オンライン形式で77人(担当の自治体業務・政策研究委員を含む)が聴講しました。

1_20231127164401 2_20231127164401

 事前に配布された資料は16ページにも及び、事務局より依頼した90分で全てをご講義いただけるものなのか少々心配でしたが、実際にはPPTに書かれている数字と資料のページ数が合わせていたり、そこここに資料文献等が掲載されていたり、聴講する我々が目を通しやすい気配りをいただいた資料でありました。

  講義は、ご自身が佐倉市で手話通訳のできるケースワーカーとして採用されたきっかけについて、地元ろう協会と福祉事務所とが共に運動した成果であり、52年間の公務員人生であったとのやわらかいお話しから始まりました。また、政府や行政の役割、憲法と法律、公務員(中央政府、地方自治体)の仕事のあり方、障害者権利条約と第1回政府報告に対する総括所見(手話関係)、手話言語法制定運動に至るまでと盛りたくさんの項目をひとつひとつ丁寧に教えていただきました。

 講義や質疑応答で一貫して仰っていたことは、以下の2点です。

①雇用形態に関わらず自治体に雇用されている全ての職員や、登録の手話通訳者は、行政活動(運動)の中で、知り合いや仲間を継続して増やしていくことが大切であること。

②意見の異なる同僚などに正面から自分の正論をぶつけるのではなく、相手の言い分を受け入れ、相手の考えと自分の考えの違いを咀嚼・理解し、その上で話し合い(相手に考えてもらうような投げかけ)ができるようになっていくことも大切であること。

 

 我々にとって身につけていかなければならない力は、理解してくれる人や仲間を増やす「コミュニケーション能力」と、相手の懐に入って共に考え行動してもらうための「説明能力」なのですね。「あぁ、そうか。つまり、日々の手話通訳業務を行っている時にも我々は常に運動をしているんだ!しっかりしなくちゃ!」と、背筋が伸びるご講義でした。

 川根紀夫先生、ありがとうございました。また続きのお話しを聴かせてください。

※当日のPPT資料はホームページ・会員専用ページ「WEB学習会」に掲載されています。必読です!!

 

 今回聴講された皆さまへ、本学習会のアンケートの提出締切日は1130日(金)です。ご意見・ご感想をお寄せください。

 また、第2回目のWEB学習会は、2024年1月20日(土)10時~12時に、弁護士の池原毅和(いけはらよしかず)氏をお招きし、「学ぼう!障害者権利条約と地方自治体の役割~ろう者の権利と情報保障など~」の第2弾を開催予定です。追ってご案内いたします。参加費は無料ですので、奮ってご参加ください!!

                       (文:自治体業務・政策委員会 阿部恵子)

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2023年11月18日 (土)

「新しい手話通訳現場」に携わる人の交流会

 11月11日(土)、オンラインにて「新しい手話通訳現場」に携わる人の交流会を開催しました。今回は「オンライン通訳:よくあるトラブルと解決に向けた工夫」というテーマで、筑波技術大学の白澤麻弓氏にご講演いただき、その後グループワークを行いました。

1_20231118104501 2_20231118104501

 新型コロナウイルスの影響を受け、手話通訳の現場が様変わりしました。オンラインでの手話通訳も増え、医療現場、公的機関などでの遠隔手話通訳が行われるようになりました。

 白澤先生ご自身はオンラインでの手話通訳の経験はあまりないとのことでしたが、大学の教員という職業柄、オンラインで講義をすることが多いとのことで、そのご経験からオンラインでの手話通訳について、お話しくださいました。

 手話の見やすい位置、明るさの配慮、手話の見せ方の工夫など、「なるほど」と思わされることばかりでした。例えば手話の見せ方で、対面で行う場合は正面に向けて表す手話も、画面を通すと二次元になって見にくくなるので、少し斜めに向けて表すと分かりやすくなる、と実際にやって見せてくださったのですが、本当に分かりやすくなりました。少しの工夫でこんなにも違うのかとびっくりしました。

 そして、オンラインで一番悩ましいのが、繋がらない、聞こえない、といったトラブルです。その対応に一番大切なのは、使うアプリのことを知っておくことというお話に、「ごもっとも」と思いつつも、「それがなかなか難しいんです」と心の中で呟く自分がいました。それについても、具体的な対応策もあげてくださり、とても参考になりました。

 

 白澤先生の講演後、8グループに分かれてグループワークを行い、白澤先生にも各グループを回っていただきながら、オンラインでの手話通訳についての疑問、課題などを話し合いました。グループワークあるあるですが、後半は積極的に話ができるようになり、名残を惜しみながらグループワークを終えました。

 

 さて今回の交流会、手話通訳もありました。まさに講義を聞きながら実戦しているような状況でした。開始前の打ち合わせで白澤先生のアドバイスも受け、本番に臨みました。参加された皆さんにはいかがだったでしょうか。

 新型コロナウイルスが5類になり、集合形式でのイベントも増えてきましたが、その便利さからオンラインでの開催はこれからもあり続けると思います。今回の白澤先生のお話に加え、今後の活動の中から得られる情報も積み重ねながら、オンラインでの手話通訳をもっと見やすいものにしていきたいと思います。

 また質疑応答の時に、「遠隔手話通訳も増えたが、手話通訳は遠隔では不十分で、現場にいてこその手話通訳であることをもっと知ってもらわなければならない」という貴重なお話も出されました。

 

 最後になりましたが、終盤司会担当の接続が不安定になってしまい、声のみでの進行に切り替えました。白澤先生をはじめ参加の皆様にご迷惑をおかけし、申し訳ありませんでした。

 白澤先生、参加された皆様、ありがとうございました。

                           (全通研理事 中島純子)

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2023年11月17日 (金)

「手話を広める知事の会」総会と手話言語フォーラム

「手話を広める知事の会」総会と手話言語フォーラム

 

 明治神宮前駅から千代田線に乗り、国会議事堂前駅に向かいました。歩いて会場である全国社会福祉協議会灘尾ホールに着きました。

 13時の開会の前に、恒例の記念撮影がありました。

1_20231117164001記念撮影   2_20231117164001 会場内

 

◆令和5年度「手話を広める知事の会」総会

 13時から総会が始まりました。

 司会は、鳥取県の福祉保健部長の中西眞治氏が務めました。

3_20231117164001 中西部長

 

1 会長あいさつ 平井伸治会長(鳥取県知事)があいさつしました。

2 副会長あいさつ 黒岩祐治副会長(神奈川県知事)代理 )

 2番目に手話言語条例を県として制定した神奈川県知事のあいさつでは、黒岩知事が公務で参加が難しいため首藤健治副知事が代理であいさつされました。

4_20231117163901 平井鳥取県知事    5_20231117163901 首藤神奈川県副知事

 

3 来賓あいさつ

 (1)障害児者の情報コミュニケーション推進に関する議員連盟

    幹事長 山本博司氏(参議院議員)

 (2)日本財団 理事長 尾形武寿氏

 (3)一般財団法人全日本ろうあ連盟 理事長 石野富志三郎氏

 (4)全国手話言語市区長会会長(富士見市長) 星野光弘氏

 (5)神奈川県手話言語普及推進議員連盟 幹事長 しきだ博昭氏

6_20231117163901 (1)山本幹事長   7_20231117163901 (2)尾形理事長

8_20231117163901 (3)石野理事長    9_20231117163901 (4)星野富士見市長

10_20231117163901 (5)しきだ氏

 

4 総会議事

 (1)令和4年度事業報告

 (2)令和5年度事業計画()

 (3)役員体制(案)

 

 全ての項目について、鳥取県障害福祉課社会参加推進室の前田室長が説明をしました。

特に質問もなく、全員拍手をもって採択しました。

11_20231117163901 議長 平井伸治会長

 

5講義

 (1)あいさつ 東京都知事 小池百合子氏

    ビデオメッセージにてあいさつされました。

 (2)「みんなのデフリンピック」(映画)

 (3)デフリンピックの応援のお願い

    デフリンピック運営委員会 委員長 久松三二氏

12_20231117163901 久松委員長

 

お願い

1 スポーツ基本法の改正要望(国への要望)

  オリンピック・パラリンピックにスペシャルオリンピック、デフリンピックを追加

2 デフリンピック・ホストタウン等への支援(国への要望)

3 デフリンピック・デフスポーツ啓発普及イベントの全国展開

4 デリスポーツサポーター登録者拡大支援のお願い

4つのお願いについて説明が久松氏からありました。

 

最後に、司会の中西福祉保健部長から閉会のあいさつがあり、14時に無事総会が終了しました。

 

2部 手話言語フォーラム

 14時30分から16時まで同じ会場にて開催されました。

 司会は、一般財団法人全日本ろうあ連盟 副理事長 石橋大吾氏が務めました。

13_20231117163901 石橋副理事長

 

1 主催者あいさつ 一般財団法人全日本ろうあ連盟 副理事長 大竹浩司氏

2 来賓あいさつ

 (1)障害児者の情報コミュニケーション推進に関する議員連盟

    幹事長補佐 滝波宏文氏(参議院議員 農林水産委員長)

 (2)障害児者の情報コミュニケーション推進に関する議員連盟

    事務局長 今井絵理子氏(参議院議員)

14_20231117163901 大竹副理事長

15_20231117163901 滝波幹事長補佐    16_20231117163901 今井事務局長

 

3 基調報告

 「鳥取手話言語条例制定より10年 新たな手話言語の時代へ」

 手話を広める知事の会 会長 平井伸治氏(鳥取県知事)

 

 あいサポート運動(障がいのある方が暮らしやすい地域社会(共生社会)を県民とともにつくる運動)を通して手話言語条例を全国で初めて制定した。

 聴覚障がい関係予算は平成24年度から令和5年度は約4倍に増額した。

 今年は、条例制定10周年を記念してのイベントを924日に開催した。特に新たな手話言語の時代へ向けて課題等について意見交換を行った。

 

4 パネルディスカッション

 手話言語条例による地域活性から手話言語法制定・デフリンピック成功を目指して

 パネリスト

  ・石野富志三郎氏(一般財団法人全日本ろうあ連盟 理事長)

  ・笠井熱史氏(神奈川県福祉子どもみらい局福祉部地域福祉課 課長)

  ・林伊佐雄氏(埼玉県三芳町 町長)

 コーディネーター

  ・石橋大吾氏(一般財団法人全日本ろうあ連盟 副理事長)

17_20231117163901 石橋氏・石野氏     18_20231117163901 笠井氏・林氏

 

・石野氏

障害者権利条約批准から国内法整備から手話言語法の制定へ向かっている。

国連の「手話言語の国際デー」は年々ブルーライト運動が広がっている。

手話言語条例の形骸化を防ぐため、アクションプランやロードマップのような計画を立案する必要がある。

手話が音声言語と対応の言語であることを明記させることが重要。

デフリンピックを成功させるためあらゆる努力をしていく。

 

・笠井氏

神奈川県として、「手話は耳の聞こえない方が意思を伝えるための大切な言葉」として捉え、神奈川県手話言語条例を平成274月に制定し、令和53月に一部改正を行った。

手話推進計画の令和4年度から令和8年度まで策定して、手話やろう者の理解を広げていく。

聴覚障がいのある乳幼児及び保護者等が手話言語を獲得することを支援する事業手話交流会「しゅわまる」などを開催している。

 

・林氏

あいサポート運動推進に関する連携協定を三芳町として20141016日に鳥取県と締結する。

東京2020大会でマレーシアの共生社会ホストタウンの協定を締結する。マレーシアのパラリンピック委員会と事前キャンプの実施協定を結ぶ。機運を盛り上げるための多くの住民交流イベントを実施。

デフリンピックのマレーシアのホストタウンを全国初で協定を締結する。

デフリンピアンとの交流事業のほかに芸術文化の交流も実施。

 

5 宣言

 鳥取県福祉保健部長 兼 ささえあい福祉局長 中西眞治氏

 公益社団法人 鳥取県聴覚障害者協会 理事長 下垣彰則氏

19_20231117163901 中西氏・下垣氏

 

6 閉会 

司会者からのあいさつで閉会しました。

 

今回、全通研から出席した本部役員は5人(下写真)。

手話言語法制定推進運動本部委員として橋本副会長(前列中央)と間舩理事(前列左)、

全通研役員として中島理事(後列左)、荻島理事(後列右)、渡辺が参加しました。

20_20231117163901

 

★ポイントは、

①鳥取県で初めて手話言語条例が制定してから、現在、36都道府県を含め506の自治体で手話言語条例が制定されている。それだけ手話が言語であることの認識が広がりを見せている。

②議員連盟や当事者団体、協力団体が電話リレーサービス、障害者情報・アクセシビリティ施策推進法の成立に結びついた。今後は、手話に関する法律の制定を目指していかなければならない。

③「誰一人残さない共生社会の実現」に向けて、2025年デフリンピック東京大会を成功させよう。

この3点であったと思います。

 

                   (文:全通研会長 渡辺正夫)

 

 

 

 

 

 

 

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「みるカフェ」

2023年1115日水曜日

 「手話を広める知事の会」の総会と手話言語フォーラムに参加するため、東京へ向かいました。

 ちょうどこの日は、日本で初めて開催する「2025年デフリンピック東京大会」を盛り上げるために企画された「みるカフェ」オープン初日で、こちらのイベントにも立ち寄りました。この「みるカフェ」は1115日(水)から26日(日)までの期間限定で開催されます。

 JR原宿駅東口から出て、東へ進み、一つ目の信号を右に回ると、すぐ右手に「みるカフェ」の建物が見えました。
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  JR原宿駅東口          「みるカフェ」外観

 

 オープンは11時、並んで開店を待ちました。待っている間、モニターには東京2025デフリンピック応援アンバサダーの手話CGアバター(分身)・KIKIがとても流暢な手話を披露していました。だんだんと人が集まってきて、11時過ぎにオープンしました。

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  KIKI(東京都HP掲載)     店内入り口

 

 折角なのでランチを注文しました。ランチのメニューは8種類くらいあり、飲み物付きで1,100円でした。

 部屋の周りを見ると、テーブルには音声を認識して文字に変える機器がありました。スタッフや客の音声を文字にしてくれます。その他にもデモ機がたくさん置かれていましたが、詳しく聞くことができませんでした。

5_20231117161101 音声認識機器

 

 ろう者のスタッフはタブレットを持参して、文字でお客に注文を聞くなどしていました。スタッフも20人近くいたと思います。

 私が注文したハンバーグライスが運ばれてきました。適当な量で美味しくいただきました。

 私が会計を済ませる頃には、店の中は満席になっていました。

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     壁面         ハンバーグランチ(1,100円)

 

                       (文:全通研会長 渡辺正夫)

 

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2023年11月 3日 (金)

人材育成事業「育ちあい」

2023年度人材育成事業「育ちあい」

     2023年10月29日(日)10:00~12:00 オンライン(Zoom)

 

 2022年度までのリーダー養成講座に代えて、新たに概ね入会3年程度の方を対象にした「育ちあい」を開催しました。

 会員同士で学び合い、お互いに高め合うことを目標にし、単年ではなく、継続的に学ぶことができるような取り組みを行っていきます。

 

 申し込み数は、入会6年目ぐらいの方も含め9名でした。

しかし、当日参加は6名でした。

 最初に、「全通研のあゆみ」と題して、荻島組織部長の講演がありました。30分ほどの時間で、ポイントを絞ってお話しされました。

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 講演後、2グループに分かれ、グループワークを1時間行いました。司会は、組織部理事が担当しましたが、「発表をどなたかお願いできますか?」の問いかけに、2グループとも「やります!」と積極的に引き受けてくださいました。

6_202311031447011グループ:北海道支部 岸野美里さん

7_20231103144701 2グループ:福島支部 岸波京子さん

 

グループワークのテーマは、

・入会したきっかけ

・入会して思うこと(悩み・楽しみなど)

・講演を受け思うことや、これからどうしていきたいか?

とし、自由にお話していただきました。以下に、2グループの報告をまとめました。

 

『入会したきっかけ』

・誘われて

・情報がほしいと思ったから

・勉強するため入会しようと思った

 

『入会して思うこと(悩み・楽しみなど)』

・地域で活動の差がある

・通研の楽しさが分かった

3年目から苦しくなった

・勉強会後のお茶会が楽しい

 

『講演を受け思うことや、これからどうしていきたいか?』

TVの影響で手話学習者が増えたが、継続してもらうためにはお茶会の開催をお奨めする

・学習したい内容や要望を出していきたい

・仕事の関係で手話から遠ざかる人や、若い人が継続できるような工夫が必要

・ろう者との結びつきが、学びや運動に繋がっていく

・手話通訳者の身分保障が必要

・やっぱり手話が好き!これからも続けていきたい

 

 最後に、荻島部長からまとめがあり、本日の「育ちあい」は終了しました。

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 参加人数は少なかったのですが、その分いろいろとお話しできたと思います。参加者の皆さんが笑顔で和やかに学びあう様子があり、嬉しく思うとともに私自身も元気をいただきました。来年度も継続して学べるように計画をしていますので、ぜひご参加ください(*^-^*)

                      (文・写真/全通研組織部 曽我部啓子)

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優生保護法問題の早期・全面解決を求める11・1集会

 2023年111日(水)、『優生保護法問題の早期・全面解決を求める111集会』に参加しました。

集会までに時間があったので、会場近くの日枝(ひえ)神社に行きました。晴れていて気温も丁度良い日でした。

階段を登ると神社本殿が見えました。今日はお日柄も良かったのか、七五三のお祝いをする家族でいっぱいでした。

また、パワースポットでも有名な神猿(まさる)を見ることができました。

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    日枝神社・本殿            神猿(まさる)  

             

 会場は、議員会館の裏にある星稜会館2階のホールでした。会場には300人くらい集まりました。

会場に入るとすぐに目にとまったのが、各地域の横断幕でした。これまで裁判で飾られていたものです。

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   星稜会館               横断幕

 

 開始時刻は12時の予定でしたが、オンラインの音声等の調整に時間を要した関係で5分遅れて始まりました。

 司会は、佐藤さん(優生保護法問題の全面解決をめざす全国連絡会(略:優生連))と関哉さん(東京弁護士会)が務めました。

 最初のあいさつは、藤原精吾弁護士でした。「1025日、仙台高裁の判決は晴れ晴れとしたものであった。『次は国の決断の時だ』の決断をさせることを確認する集会である。国は責任を認め、被害者全員に謝罪してほしい。二度とこのようなことを繰り返さないためにも、国の制度をどう作るのかが問われている。この熱き思いを国会議員にしっかり届け、優生保護法は絶対許さないという集会にしよう」と力強いことばがありました。

 出席された衆議院議員5人と参議院議員7人の12人の議員からあいさつがありました。

 みなさん各々が、「優生保護法は誤りである、優生思想を一掃していく、熱き思いを国会議員や政府にしっかり届けていく」、「一時金の支給の期限が来年4月に迫っている。延長していくための行動を起こしていく」と述べられました。

 また、仙台市の市議会議員が3人参加されていました。

 「1025日仙台高裁判決勝訴!原告の声」として、千葉広和さん(仙台地裁・仙台高裁)本人から裁判について話がありました。

 また、原告の声として最初に小林寶二(たかじ)さんのメッセージが読み上げられました。

その後、「連帯のあいさつ」を佐々木桃子さん(全国手をつなぐ育成会連合会会長)から、知的障害者のことを含めながらのあいさつがありました。

 「111集会要請書の手交」では、飯塚淳子さん、佐藤路子さん(仙台地裁・仙台高裁・最高裁)、北三郎さん(東京地裁・東京高裁・最高裁)の原告から国会議員に要請書を手渡しました。北さんからは、「原告の5人が亡くなられました。私も80歳ですが、25千人の被害者の全面解決のためにも、最後まで闘っていきます」との力強いことばがありました。

5_20231103141901 原告から議員に要請書を手渡す場面

 再び「原告の声」として、西スミ子さん(東京地裁)、鈴木由美さん(神戸地裁・大阪高裁・最高裁)、聴覚障害者の長嶋恵子さん・啓一さん(名古屋地裁)が会場から、そして、オンラインでつながる地区会場から聴覚障害者の川野正子さん・山川百恵さん(神戸地裁)と日田梅さん(福岡地裁)が思い思いのメッセージを述べられました。

6_20231103141901 「原告の声」に傾聴する参加者

 「1025日仙台高裁判決の報告」では、旧優生保護法仙台弁護団団長の新里宏二弁護士から「61日に仙台高裁の石栗裁判長は憲法違反を認めたが除斥期間があるとし控訴を棄却した。それに比べ1025日の仙台高裁の小林裁判長は、『20年の経過で賠償を求める権利はなくなると主張することは、法の正義・公平の観点からも権利の乱用にあたる』と指摘し、原告らの賠償請求権は、時効により消滅することはないとした。原告、被害者の声が社会を変える。命あるうちの解決、名誉の回復、岸田総理が原告に会って謝罪をする。全面解決まで95%くらいのところまできていると思っている。多くの理解者、メディアが取り上げるなどして早期解決をめざそう」と強い訴えがありました。

 「優生保護法による被害者とともに歩む京都の会(仮)準備会発足報告」として共同代表の村田惠子さんが大阪会場からオンラインで「京都府聴覚障害者協会の呼びかけで立ち上げの準備をしている」と報告がありました。

 「最高裁あての署名の取り組みについて」は、優生連事務局から「昨日、最高裁に第1期分として3万筆の署名を届けた。来年3月までに100万筆をトラックで届けたい。3期まで頑張る。全国の人にこの優生保護法のことを知っていただき、理解者を増やしたい」と参加者へ周知・協力を呼びかけました。

 また、「カンパの訴え」があり、会場にカンパ袋が配られました。

そして、「アピール採択」では「優生保護法問題の早期・全面解決を求める111集会アピール(案)」が読み上げられ、参加者一同の賛同を得て採択されました。

 アピール文の最後には、「私たちは、優生保護法問題を、誰かの問題ではなく、自分の問題として、社会のみんなが考え、障害の有無、性別、年齢、立場を超えて、命を分けない、平和で豊かな社会を心から望んでいます・私たちは、これからも力を合わせ、優生保護法問題の早期・全面解決をめざします」と書かれています。

 閉会のあいさつでは、優生連の大橋由香子さんから「38人の原告の闘いが今まさに太い糸になってきた」とのことばで閉会を宣言しました。

 最後に司会者から、「本日は会場に約300人、7つの集団視聴会場、オンラインで凡そ300画面の参加がありました」と参加人数の発表があり1430分に閉会しました。

 

 続いて、場所を総理官邸前に移して、15時過ぎから「総理官邸前アピール行動」を行いました。道路には150人ぐらい集まりました。

 最初に「優生保護法問題の解決を求めるコール」を大きな声で読み上げ、訴えました。

 その後、原告、弁護団、優生連からのアピールがあり、再度、シュプレヒコールをして官邸や通りがかった人たちに訴えました。

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     総理官邸前アピール行動に集う参加者の様子

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大分県弁護士会・徳田靖之弁護士      優生連 共同代表 日本障害者協議会代表・藤井克徳氏

11_20231103141801 全国優生保護法被害弁護団の共同代表を務める新里宏二弁護士

 15時30分すべての企画が終了し、解散しました。

                 (文・写真:全通研会長 渡辺正夫)

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