« 2023年4月 | トップページ | 2023年6月 »

2023年5月29日 (月)

2023年度代議員会

 5月20日、21日に、神戸市長田区文化センター大会議室にて2023年度代議員会が、代議員127人の参加で開催されました。

1_20230529092401

 新型コロナウイルス感染の影響を受け、書面決議、オンライン開催と2年続けて代議員の皆様と顔を合わせることができない状態を経て、4年ぶりの集合形式での開催となりました。

 全国から代議員が集まり、久しぶりに顔を合わせた方たちは再会を喜び合い、初めて出席する方たちは少し緊張の面持ちで、大会議室はあっという間に熱気に包まれました。

 代議員会は、両日とも渡辺会長の挨拶から始まりました。優しい口調でウクライナ情勢を憂い、一人ひとりが幸せに暮らせることが重要であり、そのためには平和でなければならないという言葉が深く心にしみました。

 課題別討議、議案書討議では、代議員の方の意見や理事とのやりとりに、それぞれの熱い想いが感じられました。理事会だけでは気づけなかったことや、支部の活動をしているだけでは分からなかったこと、そして各支部のこだわっていることなども節々に感じることができました。理事会に対する厳しい指摘もあり、身の引き締まる思いも強く湧いてきました。皆でこの全通研という組織を真剣に考え、活動を発展させていく討議になったと思います。

 討議後には、宮澤副会長によるまとめがありました。法律が前進した一方で、法律だけでは対応できない「制度のはざま」に入り込んでしまったものがあること、支部が行う地域での活動と全通研がすべき全国の立場での活動は異なるが、全通研の活動は波紋のようなものでお互いに影響しあっているということ、手話通訳制度をさらに発展させるためには、若者に引き継ぐことができるよう手話通訳を職業として成り立つ社会にしなければならないことなど、実践的な運動面と、心と心の距離を縮めたいという心理的な面の話が印象的でした。その中にあった言葉、「変わるもの、変わらないもの、変わらなければならないもの、変えてはいけないもの」それぞれを考えながら、大切に活動をしていくことを改めて決意しました。

 最後に特別決議「再び、ウクライナへのロシアの軍事侵攻の即時停止を求めます」の出席者全員での決議と、第1号議案から第5号議案までの採決を行い、全ての議案が承認されました。詳細につきましては、後日発行の会報をご覧ください。

 こうして、2023年度の代議員会は、会場の窓から覗く阪神大震災からの復興のシンボル「鉄人28号」に見守られながら無事終了しました。会員の減少、少し遅れ気味のSNSの活用などの課題もありますが、会員全員の力で乗り越えていけると確信できる代議員会でした。

2_20230529092401

 さて、こうしてスタートした2023年度。サマーフォーラムinとくしまの開催が控えています。こちらも3年ぶりの集合型での開催になります。現在徳島の実行委員の皆様が懸命に準備をしてくださっています。多くの皆様のご参加をお願いします。

 また、2024年には全通研50周年記念式典があり、こちらも今から準備を始めています。全国の会員の皆様と一緒にお祝いができるように考えていますのでお楽しみに。 

                    (文:全通研理事 中島純子)

 

| | コメント (0)

2023年5月26日 (金)

「2025年デフリンピック東京大会推進議員連盟」の総会

 2023年5月24日(水)に「2025年デフリンピック東京大会推進議員連盟」の総会が、参議院議員会館B107室で開催され、全日ろう連からの声かけがあり、参加してきました。全通研として初めてのデフリンピック関連会議への参加です。

総会は、8時半から開始して9時半までの総会で、参加者は、議員連盟、関係団体、政府関係者の約60人でした。

 全体の総合司会は滝波宏文(たきなみ・ひろふみ)議員連盟事務局長が務めました。

 開会のことばのあと橋本聖子議員連盟会長からあいさつがありました。

1_20230526151901 2_20230526151901  

早速、議事に入りました。

1 大会準備状況等について

  この準備状況等の説明部分については、全日本ろうあ連盟デフリンピック運営委員会の久松三二委員長が進行役を担当しました。

3_20230526151901

  まず、石橋大吾全日本ろうあ連盟副理事長があいさつされました。デフリンピックの4つの目標を述べられました。

①デフリンピックの認知度を高めていく。

②オリパラ大会の成功を受け、より一層コミュニケーションの壁を取り除く機会としていく。

1924年、フランスのパリで第1回大会が開催されてから東京大会が100年になる。歴史的に意義のある大会としていく。

④レガシーを活かし、社会につなげていく。

この4つの目標に向かって一致団結して大会を成功させていくことを力強く話されました。

4_20230526152001

  続いて手話言語市区長会会長の星野光弘富士見市長から、デフリンピックを市区長会として支援していくことを自ら手話で話をされました。

5_20230526152001

  デフリンピック運営委員会のこれまでの取り組みについて、倉野直紀運営委員会事務局長から資料を使って説明がありました。大会は4千人の選手、10万人の参加者で開催していくことを話されました。

6_20230526152001

  東京都の担当部局である清水俊二郎事業推進担当部長から大会までのロードマップの資料をもとに、今後の進め方について説明がありました。この8月に大会概要を公表し、2025年の大会本番を迎えるというスケジュールです。

7_20230526152001

2 政府への要望について

  久松三二委員長から「2025年デフリンピック大会開催に向けた国との主な調整事項(今後調整が生じる可能性のある主な事項を取りまとめ)の資料をもとに、要望内容の説明がありました。

 

3 決議案の提案

 議連の滝波宏文事務局長から決議案の提案がありました。その決議案の中に「本大会は、デフアスリートを主役にし、オリンピック・パラリンピック・ムーブメントや2020東京大会のレガシーを更に発展させ、共生社会へ一層先進をしていく大きな契機となります。その開催意義は大きく、関係者一丸となって必ずや成功させなければなりません」と書かれていました。

 

4 各省庁から

 ①文部科学省・スポーツ庁

 ②内閣府・内閣官房

 ③警察庁

 ④総務省

 ⑤法務省

 ⑥外務省

 ⑦財務省

 ⑧厚生労働省

 ⑨農林水産省

 ⑩国土交通省

 ⑪防衛省

  それぞれの担当者から、政府に対する要望を受けての対応について説明がありました。要望事項を達成するため、全日本ろうあ連盟、東京都と連携してデフリンピックをとおして共生社会の実現に向けて最大限の努力をしていくとの話がありました。

 

5 質疑

 議員連盟の議員から、質問や意見がありました。

 デフリンピックの認知度が非常に低いので、気運醸成に向けたさまざまな取り組みが必要であり、そのことへの実践が求められていると多くの議員から意見が出されました。

 

6 決議案採択

 先ほどの決議案を満場一致の拍手をもって決定することが承認されました。

 

 そして、最後に橋本聖子会長の閉会あいさつと、衛藤晟一幹事長の「大会を大成功させるため盛り上げていこう」との閉めのあいさつがあり、散会しました。

8_20230526152001

 デフリンピック開催準備は、全日本ろうあ連盟の「デフリンピック運営委員会」と東京都スポーツ文化事業団の「デフリンピック準備運営本部」が中心となって行っています。

  デフリンピックを成功させるため、議員連盟、関係団体、政府関係者が一丸となって社会に対して開催への理解を求めていくことの必要性を強く感じました。

 また、今後、具体的な取り組みをしていくにあたっては、士協会とともに連盟と連携を一層深めていくことが重要です。そのためにも三団体がより多く話し合う場を設けていくことが大切だと思いました。

 

                      (文:全通研会長 渡辺正夫)

| | コメント (0)

2023年5月10日 (水)

第1回全通研Webオープンスクール

 2023年4月22日(土)に第1回全通研Webオープンスクールがオンラインで開催されました。講師は全通研の渡辺正夫会長です。「会長が語る全通研~その歩みと運動~」をテーマとした講演です。

昨年と同様に手話通訳と要約筆記を依頼し、今回は4画面での学習会になりました。

1_20230510111301

 今回はどなたでも参加できる学習会ということで申込数が213、当日の画面アクセス数は最大135でした(集団視聴の支部あり)。

 会長の自己紹介から始まり、前半は手話サークル設立、全通研発足の経緯、手話通訳制度についての話でした。会員数が一万人を達成した時の紹介では改めて、会員の皆様の力が必要であることを感じ、一人では難しいことでも仲間と力を合わせることで一歩ずつ前に進めるのではないかと思いました。

2_20230510111301

 休憩時間は健康対策部の江見さんによるストレッチを行いました。

 1時間パソコン画面に集中すると疲れますよね。頭と体のリフレッシュができ、後半に向けて気持ちを切り替えることができた方も多いのではないでしょうか?

3_20230510111301

 後半は手話通訳制度健康を守る運動、創立50周年にむけて、サマーフォーラム in とくしまについてです。

 

 参加者の中には全通研のことバッチリ分かっている人や、「全通研ってなんだろう」と思う方々もいらっしゃったと思います。会長の話を通して「なるほど!」と深めていただけたのなら嬉しく思います。

4_20230510111301

5_20230510111301

 講演後には参加者からの質問にも答えていただきました。

6_20230510111301

 次の企画は第1回Webアカデミーで9月23日(土)19時~21時に予定されています。

 会員対象になりますので、今回のオープンスクールをきっかけに未会員の方はぜひご入会ください。

 全通研に興味を持っていただいた仲間や、たくさんの会員の皆様のご参加をお待ちしております!

                    (文:全通研理事 髙橋 祐哉)

| | コメント (0)

2023年5月 1日 (月)

障害児者の情報コミュニケーション推進に関する議員連盟の総会

 2023年4月25日(火)に「障害児者の情報コミュニケーション推進に関する議員連盟」の総会が、参議院議員会館B107室で開催されました。

 開始時間より早く会場に到着したので、近くの国会議事堂を見てから参議院議員会館に行きました。

1_20230501093501 2_20230501093501

 今回は、8時半から開始して9時半までの総会で、参加者は、議員連盟、関係団体、政府関係者の約50人でした。

 司会は滝波宏文(たきなみ・ひろふみ)議員連盟事務局長が務めました。

 開会のことばのあと衛藤晟一(えとう・せいいち)会長からあいさつがありました。

 早速、議事に入りました。

3_20230501093501 4_20230501093501

 1つ目は、「障害者による情報取得等に資する機器等の開発及び普及の促進並びに質の向上に関する協議の場」の開催状況等について、内閣府の担当者から説明がありました。

 協議の場がこれまでに2回、開催されたことなどの報告がありました。

 参加した議員から、「単なる情報共有や意見交換で終わるのではなく、具体的な製品や支援などの結果を出していくことがこの協議の場に求められている」と強い訴えがありました。

 

 2つ目は、令和4年度補正予算および令和5年度当初関係予算について、政府の各担当者から資料に基づき説明がありました。

 その後、関係団体の4人から質問があり、担当者から回答がありました。

 その中で特に、「協議の場の構成員に入っていない障害当事者の意見をきちんと吸い上げていただきたい」との要望がありました。

 

 3つ目は、人事異動についてでした。これまで事務局長を担ってこられた滝波宏文議員に代わり、今井絵理子議員が新たに事務局長になりました。

 滝波議員には、2022年8月6日に「障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法」についての全通研の緊急学習会の講師として協力をいただきました。

 

 最後に山本博司議員より閉会のあいさつがありました。

 それぞれあいさつを交わして散会しました。

 

 私としては、「障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法」が絵に描いた餅にならないよう、地元での情報保障や支援者の育成などの課題について、しっかり目を向けていく必要があることを改めて感じた一日でした。

 

                   (文:全通研会長 渡辺正夫)

| | コメント (0)

« 2023年4月 | トップページ | 2023年6月 »