第1回全通研Webアカデミー
第1回全通研Webアカデミー
2022年9月24日(土)に第1回全通研Webアカデミーが開催されました。
当日は200名を超える参加がありました。
講師はNPO法人日本障害者協議会代表・きょうされん専務理事 藤井克徳氏から「障害のある人の分岐点」~きっと役に立ちます 生き証人が語る本当のこと~ をテーマに講演をしていただきました。
講演の合間に、藤井氏が書いた詩(2篇)を全通研理事が心を込めて朗読しました。
はじめにロシアによるウクライナ侵攻と障害者について、現地の写真と共に
『連帯の祈り』(朗読 吉野理事)から藤井氏の想いが伝わってきました。
日本の終戦後から国際障害者年(1981年)を経て現在に至るまでの経過と、その分岐点の事象について
優生保護法については、「障害者は不良だ!」など、国民に誤った障害者観を定着させたことをお聞きし、胸が苦しくなりました。当時を知らない世代の私たちが知っておかなければならない事だと、改めて考えさせられました。
「当時は合法だった」という言葉に打ちひしがれた被害者の鎮魂の想いを詩にした『訣別』(朗読 新船理事)をご紹介いただきました。
障害者権利条約の採択(2006年)と先日行われた日本の履行状況についての国連審査から見える多くの課題。そして私たちが今後目指し、取り組まなければならない医学モデルから社会モデル/人権モデルへの転換についてのお話もありました。
「障害とはその人が取り巻く社会との関係にある。環境によって障害が重くもなり、軽くもなる」
これは私の中で一番心に響いた言葉でした。
最後に聴講した皆さまからいただいた質問にお答えいただき、終了しました。
Q1)私たちが学んだことを他の人に伝える時に意識しておくべきことは?
A1) 知る→分かる→伝える→動くというサイクルが必要で、それが無いと忘却してしまう。「知る=分かる」ではない。そのためには学習が必要。
Q2)津久井やまゆり園のような事件を二度と起こさないためには?
A2)誰かに言われて正しいことをするということではなく、人権を守るということは外側からではできない。内側から人権を守るという内発的な考え方が必要。
Q3)自立支援協議会などの地域の会議が機能していないので何かアドバイスを。
A3)会議のマンネリ、サビ付きを防ぐこと。そのためには、会議に魅力があることと、記録も含めて段取りが大切。
参加者へのアンケートでは、意見・感想が多く寄せられ、実りある学習会となりました。
次回Webアカデミーは11月に開催予定です。たくさんのご参加をお待ちしております!
(文/全通研理事 髙橋 祐哉)
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