« 支部長会議 | トップページ | 優生保護法問題の全面解決をめざす10.25全国集会 »

2022年10月28日 (金)

日本障害者協議会(JD)障害者権利条約プロジェクト学習会

 10月21日(金)、15時から17時までで「202210.21 日本障害者協議会(JD)障害者権利条約プロジェクト学習会(オンライン)」に参加しました。

 今回の学習会は、JD加盟団体の皆さんに向けて開催されました。障害者権利条約の日本の報告に関する総括所見(勧告)が読みあげられ、その後、参加者で意見交換をする形で進められました。

 総括所見(勧告)は99日に国際連合のホームページに公開されました。

https://view.officeapps.live.com/op/view.aspx?src=https%3A%2F%2Ftbinternet.ohchr.org%2FTreaties%2FCRPD%2FShared%2520Documents%2FJPN%2FCRPD_C_JPN_CO_1_49917_E.docx&wdOrigin=BROWSELINK (オリジナル:英語)

 

 増田一世JD常務理事が司会を務められました。私は参加者全員の画面を見ることはできませんでしたが、約100人の参加がありました。

 4人の発表者からそれぞれ自身が担当したところについて説明されました。発表の都度、参加者と意見交換をしました。

 

1 第1条から第4条まで   佐藤久夫氏(JD理事)

2 第5条から第10条まで   薗部英夫氏(JD副代表)

3 第11条から第16条まで  中村敏彦氏(JD理事)

4 第17条から第19条まで  赤松英知氏(JD政策委員)

 

 総括所見の仮訳の資料を見ながら説明を聞きました。その中で、私が考えされられたり、気がついたりしたことについて述べることにします。

 

1 総括所見で指摘されている内容について、日本政府は「すでにやっていることだ。これで十分だ。これ以上何をせよと言うのか」という対応をしている。このような政府のスタンスをどう打ち破っていくか。理論的にも運動面でもしっかりとした取り組みが必要である。

 

2 障害者権利条約の条文のどこに人権モデルを表す文書があるのかということだが、それは目的の第1条に「障害のない市民と等しく尊厳と権利を持っている。人であることを基盤とする人権の主体である」こと。また、第3条にも「障害というのは人類の多様性の一部である」こと。条文には障害の重さについてしるされていないが、第12条で「どんなに重い障害であっても自分自身が判断し決定する主体である」こと。第27条でも「一般雇用で十分な賃金を得て生活をたてる機会を有する権利がある」などが書かれている。総論的でも各論部分でも平等な市民として権利の主体であるということ。女性差別撤廃だとか人種差別撤廃など国連の人権分野が基礎にしている人権モデルを、障害分野にも持ち込んだということ。権利条約全体が人権モデルになっている。

 

3 「一般的意見」が総括所見の中で度々出てくるが、これらについてはきちんと学んでおく必要がある。また、ガイドラインやSDGsなどについても同様に学ぶ必要がある。

 

4 旧優生保護法については、総括所見第17条に「優生手術の被害者に対する補償制度の改正」と書かれている。具体的には「一時金支給法を改正しなさい」と言うことだが、これが補償制度になっているところについては、我々の権利委員会に対するインプットが不十分であった。あくまで一時金であって補償することにはなっていない。

 「補助・代替コミュニケーション手段、情報へのアクセス」については、被害者の中にはだまされて手術を受けた人、自分が被害を受けたことすら分からない人もいる。障害特性から自分の被害を訴えられない人もいるのに、ただただ申請を待つだけでは、情報提供や合理的配慮の点で問題がある。

 「申請期間を限定しない」では、一時金支給法が5年となっているので、総括所見では一時金支給法の改善について、しっかり書いてくれた。根本的な解決に向けて議論をさらに深めていく必要がある。

 

5 国は建設的対話の中で「優生保護法に関して20年の除斥期間について現在裁判になっているが、政府は法律に則り一時金を円滑に支給することで責務を果たしてきた。政府として真摯に反省し心からお詫びするにはかわりない」と、発言していた。しかし、大阪高裁、東京高裁で原告勝訴の判決が出たにもかかわらず、これを受け入れず、最高裁に上告して闘おうとしている。このことには何も触れずにただお詫びの気持ちを示しているとだけ言っていた。

 

 意見交換では、「私たち一人ひとりの人権意識が問われているのではないか」「脱施設と言われているが、現状は施設が足りない状況にある。障害者のくらしの場では、50代の子どもを80代の親が支援している5080の問題が当たり前の状況である」「勧告について日本でどう実践していくかは、これからも議論していかなければならないこと」などの意見交換が活発に行われました。

 次回の学習会は、1219日(月)、18時から20時までオンラインで開催を予定しています。内容は、総括所見の後半(第20条から第33条まで)を取り上げて学習することになっています。一緒に学習をするために積極的な参加を期待しています。

 

                                                      2022年10月21日

                                  全通研 会長 渡辺正夫

|

« 支部長会議 | トップページ | 優生保護法問題の全面解決をめざす10.25全国集会 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 支部長会議 | トップページ | 優生保護法問題の全面解決をめざす10.25全国集会 »