「第55回全国手話通訳問題研究集会~サマーフォーラムinいばらき」が、8月20日(土)、21日(日)の2日間、開催されました。
茨城県以外から、現地入りしたのは全通研では私一人でしたので、現地の様子を皆さんにご紹介したいと思います。
【第1部】は集会の様子、【第2部】は水戸の街並みをお届けします。
【第1部】
20日(土)、家を出て柏駅経由で常磐線の水戸駅まで向かいました。
途中の高浜駅あたりで筑波山を見ることができました。約2時間で水戸駅に到着しました。

<水戸駅南口>
早速、本日宿泊するホテルに荷物を預けに行きました。そのホテルで、全日ろう連の3人と合流しました。
配信拠点会場である「パブリックアートみとスタジオ」まで4人でタクシーに乗り合わせて会場に向かいました。
会場には9時に着きました。真っ黒な外壁の2階建てで、想像していたよりも小さな建物でした。
早速、実行委員会の人たちと合流しました。

<玄関入ってすぐに「パブリックアートみとスタジオ」のプレート>
まずは、リハーサルです。立ち位置やカメラ目線、手話通訳や要約筆記など一通り時間前まで開会式の練習をしました。

< ここから映像を皆さまに届けました。 原稿を見ながらリハーサル >
いよいよ開会の10時となりました。石川研究部長の司会で開会式が始まりました。石川研究部長は自宅からの参加でした。

< 現地の待機部屋からメインのパソコン画面を見る >
全日本ろうあ連盟石野富志三郎理事長のあいさつのあと、全通研の代表としてあいさつをしました。
普段、手話は全く使っていないので、手話表現について事前に地元の通訳の方に教わりました。
あいさつの後、特別報告として厚生労働省社会援護局障害福祉部企画課自立支援振興室の奥出吉規(おくでよしのり)室長から
「意思疎通支援事業や手話通訳に関する動向」と題して、障害者総合支援法改正法施行後3年の見直し、
障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法、意思疎通支援の促進のための取り組み、
デジタル社会の実現に向けた取り組みの4点について説明がありました。
記念講演は産業技術総合研究所上級主任研究員の柴田崇徳(しばたたかのり)氏を講師に迎え、
「社会福祉とロボット/癒しロボットの開発を通じて」というテーマでのお話がありました。
講師の両脇にはアザラシ型ロボット「パロ」がしっかり座っていました。「パロ」が自然に動き出すのにはビックリしました。
講演が終わって、講師と記念写真を撮りました。実行委員の皆さんも実際に「パロ」に触って体験しました。

< 記念講演のリハーサル > <講演後に講師と一緒に記念撮影 >
休憩を挟んで講座と分科会が始まりました。どんな風に収録したのかをミニ情報としてお届けします。
みなさんの見ていた映像は、講座であれば司会者と講演者ごとに事前に収録する日を決めて実行委員会や業者を通して収録しました。
分科会も同じように司会者、レポート発表者で収録する日を決めて実行委員会や業者を通して収録しました。
共同研究者については、発表と同時にコメントを収録した人もいれば、その後、その収録した映像を見てコメントを収録した人もいました。
参加者のみなさまには、2日間、その事前収録したものを手話通訳、字幕をつけて映像を流しました。
当日、私たちの部屋では、3台のパソコンでそれぞれ講座、2つの分科会を同時に配信されている様子を見ることができました。
午後3時、無事に一日目を終了することができました。集合型で開催できたこれまでの集会では、大きな会場に参加者がいて、
会場を出て行くのにも時間がかかるところですが、実行委員のみですので、片付けもあっという間に終了しました。
配信拠点会場の2階に2つの部屋を実行委員会用として借りていました。
1つは会計処理などをするための部屋でした。もう一つの部屋では広報担当者が速報を作るため、
それぞれのパソコンに向かって記事を一生懸命書いていました。


< 会計担当ブース > < 広報担当ブース >
21日(日)は、全日ろう連の情報コミュニケーション委員会副委員長の河原雅浩さんと一緒に
茨城県内の集団視聴会場2か所を見て回ることにしました。
最初に友部駅近くにある「笠間市地域交流センターともべ」に向かいました。
水戸駅発9時8分の電車に乗って友部駅で降りました。歩いて2分のところにある視聴会場は、マルチホールでした。
ここには実行委員6人と一般参加者としてろう者が1人参加していました。この会場では「講座」の映像が流れていました。

< マルチホール内 >
笠間市は「障がい者等の情報取得及びコミュニケーション環境の向上に関する条例」がこの4月から施行されました。
その関係で、チラシや布で作成された指文字の模型が壁に掲示されていました。

< 条例関係の資料や指文字の模型 >
友部駅10時43分発の電車に乗り、水戸駅まで戻りました。
水戸駅南口から11時10分発の関東鉄道バスの吉沢車庫行きで茨城県立聴覚障害者福祉センター「やすらぎ」に向かいました。
終点の吉沢車庫でバスを降りるとひときわ目立つ屋根の上にある大きな「やすらぎ」と書かれた屋上広告塔が目に入りました。

<茨城県立聴覚障害者福祉センター「やすらぎ」>
「やすらぎ」では2階の会議室に、実行委員9人と一般参加者のろう者1人が参加していました。
画面には「第一分科会」の映像が流れていました。

< 2階会議室内 >
河原副委員長と2人で来所した記念として実行委員の方に写真を撮ってもらいました。

< 記念撮影 >
12時10分発の水戸駅行きのバスに乗車しました。水戸駅で昼食を摂りました。
そして、直ぐにタクシーに乗り配信拠点会場である「パブリックアートみと」に向かいました。
会場に着いたらすぐに実行委員の一人が私たちのところに来て、
「今朝10時10分から映像を開始したが、第1分科会と第2分科会のURLを間違って配信してしまった。
切替をして無事に視聴することができた」と報告を受けました。
今回、拠点会場を離れ集団視聴会場2か所に行ってしまいましたが、
今後はハプニングなどに対応できるよう備えておく必要があることを強く反省しました。
いよいよ閉会式です。開始前にリハーサルを行いました。
14時30分から本番が始まりました。河原副委員長のあとに私から3つほど感想を述べました。
そして、茨城県と2023年開催の徳島県との引き継ぎ式がありました。
オンラインならではの方法で記念品交換が行われ、無事に閉会式を終えることができました。


< 茨城県の記念品を紹介 > < 徳島県のマスコット「すだちくん」を茨城県へ>
閉会式終了後、オンラインで繋がっている石川研究部長も参加して私、河原副委員長、石川研究部長から実行委員会に対してお礼のことばを述べました。最後に記念写真を撮って、河原副委員長と2人でタクシーに乗車して水戸駅に向かいました。

< 実行委員会にお礼を述べたあとに記念撮影 >
帰りの電車からも筑波山が見ることができました。自分の家からも見えるのですが、やはり近くで見ることができたので、
とても嬉しく感じました。

<車窓から見えた筑波山>
いつもとは違うサマーフォーラムを無事に終えてホッとして家に帰りました。
実行委員会はじめ多くの方々に感謝申し上げます。ありがとうございました。
※【第2部】の報告へつづく。
文・写真/全通研会長 渡辺 正夫
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