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2022年8月29日 (月)

第55回全国手話通訳問題研究集会~サマーフォーラムinいばらき~ (報告【第2部】)

55回全国手話通訳問題研究集会~サマーフォーラムinいばらき~

報告の【第2部】です。

 

【第2部】

私の楽しみの一つに散歩があります。今回は水戸駅北口から出発して「水戸学の道」の一部を歩きました。

最初は水戸駅改札口から北に向かいます。

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     < 水戸黄門 助さん 格さん像 >               < 水府提灯 >

 

すぐに目に付くのが「水戸黄門 助さん 格さん」の像です。

その近くに「水府提灯」があり、その提灯の側に「広場物語」という時計台がありました。

 

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<広場物語  時がくると少年がからくり時計を案内する >

次に向かったのは「水戸東照宮」です。ここには珍しい物が陳列されていました。

それは、「安神車写シ銅造移動式茶室」(あんじんしゃうつしどうづくりいどうしきちゃしつ)です。

徳川斉昭公(とくがわなりあきこう)の安神車に着想を得て著名なアート建築作家が移動式の茶室を作り、神社に寄贈したアート作品です。

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       < 水戸東照宮の鳥居 >                   < 移動式茶室 >

次に江戸時代の総合大学といわれる日本最大規模の藩校「弘道館」に行きました。

人もあまりいなかったので、静けさをいっぱい感じることができました。そして「水戸城大手門」と発掘調査で出現した瓦塀を見ました。

瓦でできている塀を見たのは、はじめてだったと思います。

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    < 大手門 右側に瓦塀が見える >

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  < 「大シイ」の木に向かう途中、誰もいなかった>

 

そのまま歩いて行くと「水戸城跡の大シイ」のシイの木がありました。長い年月を生きていることを感じさせる木でした。

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     < 特別史跡 旧弘道館 >               < 年代を感じさせるシイの木 >

 

さらに歩いて水戸城本城橋を渡り水戸第一高等学校に入ると「水戸城 薬医門」がありました。

そして、柵町坂下門を下ると義公(水戸光圀)生誕の地にある「水戸黄門神社」になります。

神社から見上げると「水戸城二の丸角櫓」が見ることができます。歴史をたどりながら水戸城を1周し、水戸駅北口にきました。

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         < 水戸黄門神社 >                < 水戸城二の丸角櫓 >

散策路としての「水戸学の道」の一部を歩き、ゆったりとした気分を久しぶりに味わうことができました。

2日間、本当にお疲れ様でした。そして、ありがとうございました。

文・写真/ 全通研 会長 渡辺正夫

 

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第55回全国手話通訳問題研究集会~サマーフォーラムinいばらき (報告【第1部】)

「第55回全国手話通訳問題研究集会~サマーフォーラムinいばらき」が、8月20日(土)、21日(日)の2日間、開催されました。

茨城県以外から、現地入りしたのは全通研では私一人でしたので、現地の様子を皆さんにご紹介したいと思います。

【第1部】は集会の様子、【第2部】は水戸の街並みをお届けします。

 

【第1部】

20日(土)、家を出て柏駅経由で常磐線の水戸駅まで向かいました。

途中の高浜駅あたりで筑波山を見ることができました。約2時間で水戸駅に到着しました。

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                    <水戸駅南口>

早速、本日宿泊するホテルに荷物を預けに行きました。そのホテルで、全日ろう連の3人と合流しました。

配信拠点会場である「パブリックアートみとスタジオ」まで4人でタクシーに乗り合わせて会場に向かいました。

 

会場には9時に着きました。真っ黒な外壁の2階建てで、想像していたよりも小さな建物でした。

早速、実行委員会の人たちと合流しました。

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                                                                          <玄関入ってすぐに「パブリックアートみとスタジオ」のプレート>

 

まずは、リハーサルです。立ち位置やカメラ目線、手話通訳や要約筆記など一通り時間前まで開会式の練習をしました。

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                                 < ここから映像を皆さまに届けました。 原稿を見ながらリハーサル >

 

いよいよ開会の10時となりました。石川研究部長の司会で開会式が始まりました。石川研究部長は自宅からの参加でした。

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 < 現地の待機部屋からメインのパソコン画面を見る >

 

全日本ろうあ連盟石野富志三郎理事長のあいさつのあと、全通研の代表としてあいさつをしました。

普段、手話は全く使っていないので、手話表現について事前に地元の通訳の方に教わりました。

あいさつの後、特別報告として厚生労働省社会援護局障害福祉部企画課自立支援振興室の奥出吉規(おくでよしのり)室長から

「意思疎通支援事業や手話通訳に関する動向」と題して、障害者総合支援法改正法施行後3年の見直し、

障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法、意思疎通支援の促進のための取り組み、

デジタル社会の実現に向けた取り組みの4点について説明がありました。

 

記念講演は産業技術総合研究所上級主任研究員の柴田崇徳(しばたたかのり)氏を講師に迎え、

「社会福祉とロボット/癒しロボットの開発を通じて」というテーマでのお話がありました。

講師の両脇にはアザラシ型ロボット「パロ」がしっかり座っていました。「パロ」が自然に動き出すのにはビックリしました。

 

講演が終わって、講師と記念写真を撮りました。実行委員の皆さんも実際に「パロ」に触って体験しました。

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                   < 記念講演のリハーサル >                                 <講演後に講師と一緒に記念撮影 >

 

休憩を挟んで講座と分科会が始まりました。どんな風に収録したのかをミニ情報としてお届けします。

みなさんの見ていた映像は、講座であれば司会者と講演者ごとに事前に収録する日を決めて実行委員会や業者を通して収録しました。

分科会も同じように司会者、レポート発表者で収録する日を決めて実行委員会や業者を通して収録しました。

共同研究者については、発表と同時にコメントを収録した人もいれば、その後、その収録した映像を見てコメントを収録した人もいました。

 

参加者のみなさまには、2日間、その事前収録したものを手話通訳、字幕をつけて映像を流しました。

当日、私たちの部屋では、3台のパソコンでそれぞれ講座、2つの分科会を同時に配信されている様子を見ることができました。

午後3時、無事に一日目を終了することができました。集合型で開催できたこれまでの集会では、大きな会場に参加者がいて、

会場を出て行くのにも時間がかかるところですが、実行委員のみですので、片付けもあっという間に終了しました。

 

配信拠点会場の2階に2つの部屋を実行委員会用として借りていました。

1つは会計処理などをするための部屋でした。もう一つの部屋では広報担当者が速報を作るため、

それぞれのパソコンに向かって記事を一生懸命書いていました。

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                     < 会計担当ブース >                                      < 広報担当ブース >

 

21日(日)は、全日ろう連の情報コミュニケーション委員会副委員長の河原雅浩さんと一緒に

茨城県内の集団視聴会場2か所を見て回ることにしました。

最初に友部駅近くにある「笠間市地域交流センターともべ」に向かいました。

水戸駅発9時8分の電車に乗って友部駅で降りました。歩いて2分のところにある視聴会場は、マルチホールでした。

ここには実行委員6人と一般参加者としてろう者が1人参加していました。この会場では「講座」の映像が流れていました。

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              < マルチホール内 >

笠間市は「障がい者等の情報取得及びコミュニケーション環境の向上に関する条例」がこの4月から施行されました。

その関係で、チラシや布で作成された指文字の模型が壁に掲示されていました。

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  < 条例関係の資料や指文字の模型 >

 

友部駅10時43分発の電車に乗り、水戸駅まで戻りました。

水戸駅南口から11時10分発の関東鉄道バスの吉沢車庫行きで茨城県立聴覚障害者福祉センター「やすらぎ」に向かいました。

終点の吉沢車庫でバスを降りるとひときわ目立つ屋根の上にある大きな「やすらぎ」と書かれた屋上広告塔が目に入りました。

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     <茨城県立聴覚障害者福祉センター「やすらぎ」>

「やすらぎ」では2階の会議室に、実行委員9人と一般参加者のろう者1人が参加していました。

画面には「第一分科会」の映像が流れていました。

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                      < 2階会議室内 > 

河原副委員長と2人で来所した記念として実行委員の方に写真を撮ってもらいました。

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         < 記念撮影 >

12時10分発の水戸駅行きのバスに乗車しました。水戸駅で昼食を摂りました。

そして、直ぐにタクシーに乗り配信拠点会場である「パブリックアートみと」に向かいました。

 

会場に着いたらすぐに実行委員の一人が私たちのところに来て、

「今朝1010分から映像を開始したが、第1分科会と第2分科会のURLを間違って配信してしまった。

切替をして無事に視聴することができた」と報告を受けました。

 

今回、拠点会場を離れ集団視聴会場2か所に行ってしまいましたが、

今後はハプニングなどに対応できるよう備えておく必要があることを強く反省しました。

 

いよいよ閉会式です。開始前にリハーサルを行いました。

14時30分から本番が始まりました。河原副委員長のあとに私から3つほど感想を述べました。

 

そして、茨城県と2023年開催の徳島県との引き継ぎ式がありました。

オンラインならではの方法で記念品交換が行われ、無事に閉会式を終えることができました。

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                      < 茨城県の記念品を紹介 >                     <     徳島県のマスコット「すだちくん」を茨城県へ>

 

閉会式終了後、オンラインで繋がっている石川研究部長も参加して私、河原副委員長、石川研究部長から実行委員会に対してお礼のことばを述べました。最後に記念写真を撮って、河原副委員長と2人でタクシーに乗車して水戸駅に向かいました。

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      < 実行委員会にお礼を述べたあとに記念撮影 >

帰りの電車からも筑波山が見ることができました。自分の家からも見えるのですが、やはり近くで見ることができたので、

とても嬉しく感じました。

 

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             <車窓から見えた筑波山>

いつもとは違うサマーフォーラムを無事に終えてホッとして家に帰りました。

実行委員会はじめ多くの方々に感謝申し上げます。ありがとうございました。

 

※【第2部】の報告へつづく。

文・写真/全通研会長 渡辺 正夫

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2022年8月26日 (金)

N-Actionのつどい2022 in いばらき@Zoom

N-Actionのつどい2022 in いばらき@Zoom

 8月21日(日)17:00~19:00 参加者:46名

 N-Actionのつどいは、例年、サマーフォーラム2日目(土)の夜に開催し、全日本ろうあ連盟(以下、連盟)と、全通研の若い人たちが集まり、意見交換や交流をしています。

 2020年度はサマーフォーラムが中止のため、つどいも中止となりましたが、2021年度はサマーフォーラムがハイブリッドでの一日開催(土)となったため、つどいは翌日(日)の午後にオンラインで開催しました。2022年度は集合型で開催!を願っていましたが、残念ながら、サマーフォーラムがオンラインでの二日間開催となったため、つどいは2日目(日)の夕方にオンラインで開催しました。

 二日に渡るオンラインでのサマーフォーラム後なので、果たしてどの程度の参加があるか心配しましたが50名近くの方々の参加がありました。

 

 つどいは、全通研次世代活動委員会(全通研N-Action委員会)が中心になって企画運営を行いました。

 司会は、吉室さん(写真左)、通訳は加藤さん(写真中央)と石亀さん(写真右)が担当しました。

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 開会にあたって全通研組織部、連盟青年部から挨拶がありました。

 組織部は荻島部長から「つどいは、共に学び、語り合い、育ち合う大切な場。お互いの組織を知り、歴史を学び合ってほしい」、連盟青年部中央委員会 副委員長の椋本さんからは「青年部もN-Action委員会も、新体制でのスタート。つどいで同年代の悩みや活動の情報を共有し、今後の活動に活かしてほしい」と挨拶がありました。

 

 今回のつどいでは、3つの活動報告がありました。

全通研N-Action委員会、N-Actionほっかいどう(北海道支部)、そして連盟青年部です。

 

 最初は、全通研N-Action委員会 小野尾委員長から 「全通研N-Action委員会の活動報告」

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N-Actionほっかいどう代表の樋口さんから 「N-Actionほっかいどう 設立までとこれから」

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設立に向けた北通研(北海道支部)内の動きとして、“転機”“設立”“設立にあたって思うこと”“これから”について、話していただききました。

参加者からの質問に対して、樋口さんから「“子どもがいて当たり前”という考えを広めていくことが大切。子育てと活動を両立できる環境づくりをしていきましょう」「設立時には、いろいろな課題が見えてくるが、十分な対話と時間が必要」というお話がありました。

*画面の中に、娘さんの可愛い姿が見えていましたが、子育てと活動を両立させている様子がよく分かりました。こういう姿が当たり前になっていくように頑張っていきたいですね。

 

連盟青年部中央委員会組織部員の安さんから  「青年部の報告」

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青年部の“組織”“活動の3本柱”“三大行事”“歴史”などについて詳しい説明がありました。最後に、21期中央委員会作成のポロシャツや、インスタグラムやブログでの情報発信、全青研グッズの紹介などがありました。

 *21期のポロシャツの色は、ワインレッドとベリーベリーだそうです。連盟青年部の行事に参加すれば、皆さんに会えます。2色を選んだ理由も聞いてみてください(*^-^*)

 

 その後、連盟青年部 清水中央委員長から「N-Actionほっかいどうの報告から、自分から積極的に働きかけることの大切さ、子育て中でも活動できるような環境づくりが必要であることに改めて気付いた」と感想をいただきました。N-Action小野尾委員長からは、「N-Actionほっかいどうの報告は今後の活動の参考になった。“器があっても中身がないと動かない”という言葉は特に印象に残った。青年部の報告からは、活動内容がよく分かった。情報発信の方法をN-Actionでも参考にしたい」と本日のまとめがありました。

  最後に、参加者の皆さんで記念撮影を行いました。N-Actionは、いつもの決めのポーズがありますが、青年部はどうしますか?という話になり、「若い」の手話から、額に掌を当てるポーズとなりました。集合写真をご覧ください(*^-^*)

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  つどい終了後、19002100は、昨年同様、ブレイクアウトルームで5~6人のグループに分かれてフリートークを行いました。自由参加でしたが、26名の参加がありました。同世代の悩みを聞いたり、情報交換したりと充実した時間となったようです。

 サマーフォーラム、つどいと2日に渡ってのオンラインでの参加、皆さまお疲れ様でした。

 

*予告:2022年度N-Action合宿(オン ライン)

 2023年218日(土)  協力:愛媛支部

 

                        (文・写真/全通研組織部 曽我部啓子)

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2022年8月23日 (火)

WEB学習会「語ろう!~手話言語条例事情、制定とその後Part2」

 8月7日(日)、今年度第1回目となるWEB学習会「語ろう!~手話言語条例事情、制定とその後Part2」がオンライン形式で開催されました。参加者は15名でした。

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 開会後、自治体業務・政策研究委員会の岩谷委員より基調報告があり、その後はグループに分かれて各地域の状況について意見交換をしました。手話言語条例が未制定の地域、制定はされたがその後の具体化がなかなか進まない地域、行政が積極的に施策を進めている地域、設置手話通訳者が頑張っている地域など、各地の状況はさまざま。

 「意見交換の時間が足りない」「学習会の参加条件が厳しい」という声もあり、今後の学習会に活かしたいと思います。

 5月に制定された『障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法』をきっかけにして、さらなる条例制定が全国で進んでいくことが期待されます。

                     (自治体業務・政策研究委員会 渡部芳博)

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2022年8月17日 (水)

全通研Webオープンスクール

2022年723日(土)、今年度新企画である、全通研Webオープンスクールが開催されました。その名前のとおり、未会員の方も参加できる企画で、合わせて173名の参加がありました。

テーマは「全通研のあゆみと運動」。ちょっと難しそうな内容も、渡辺会長がわかりやすく丁寧にお話くださいました。

 

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「全通研って何?」「どんな活動をしているの?」「どんな歴史があるの?」という、会員にとっては今更訊けないことを、

未会員の方たちには、全通研がどんな団体なのかを知ることができる、またとない機会となりました。

 

ある准看護婦の、耳の聞こえない患者さんのために手話を覚えたいという願いから、19676月に手話サークルみみずくが京都で産声をあげます。この時の「手話を学んでろう者のよき友となり、共に手をつないで差別や偏見のない社会を実現するために努力する」という目的は、今も私たちの活動の原点になっています。

 

その後しばらくは、手話通訳は個人の力量に任せられていましたが、手話通訳者が語り合う場所が必要だと、手話通訳者会議が開催され、

その5回目となる1972年の会議で決議文が採択され、やがて1974年の個人加盟の全国組織としての全通研発足につながります。

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この時に第一号となる山口支部が結成されています。そこから十数年の時を経て、1990年までに47都道府県全てに支部が立ち上がりました。

その後、手話通訳制度確立に向けての「I Loveコミュニケーション」パンフ普及運動や「We Love コミュニケーション」パンフ運動、手話は言語とするための運動などを経て、現在456の自治体で手話言語条例が制定されています。(2022年7月11日現在)

また、2022年には「障害者情報アクセシビリティ·コミュニケーション施策推進法」が施行されました。このことによって、手話通訳が担う役割はさらに重要になっていくことと思われます。

 

そのような中で、手話通訳者の健康を守る運動は不可欠です。頚肩腕障害が労災認定されたことは、手話通訳を担う当事者にも健康について認知されることにもつながりました。また、今年度末までに各支部で実施している「雇用された手話通訳者の労働と健康についての実態調査」の学習会にもつながっています。

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こうして全通研は、2024年には創立50周年を迎えます。鹿児島で開催されるサマーフォーラムで記念レセプションを予定しています。コロナの状況がどうなっているかわかりませんが、現地でお会いできればうれしいです。

 

渡辺会長の話を聞きながら、先輩方の活動の一端を知り、今の自分達はその礎の上で活動できているのだと、改めて実感することができたと同時に、身の引き締まる思いがしました。

(文/全通研理事 中島 純子)

 

 

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2022年8月10日 (水)

緊急学習会「障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法について」

緊急学習会「障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法」

 2022年8月6日(土)オンラインで、障害児者の情報コミュニケーション推進に関する議員連盟事務局長 滝波宏文参議院議員を講師に、緊急学習会「障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法」を開催しました。

 佐々木良子理事の司会で、まずは渡辺正夫会長から「障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法は、情報を当たり前に得られる社会の実現をめざして2010年~2011年の「We Love コミュニケーション」パンフレット普及・署名運動で、全国から116万筆もの賛同の署名をいただいた。12年の歳月を経て今年5月25日に法律が施行された。今日の講演はこれからの私たちの運動に生かしていきたい」とあいさつがありました。

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 滝波宏文参議院議員から、議員になる前に20年間財務省主計局職員として国の予算編成にたずさわったことや特に障害者対策を担当したことの説明があり本題に入りました。講演内容については、次のとおりです。


○超党派の議員連盟を発足し、2019年読書バリアフリー法を議員立法で成立させた。特に視覚障害者等の読書環境の整備の推進に係る関係者協議会を作ることを法律に加えたことに意味があった。

○引き続き超党派の議員連盟で、障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法施行に向けて2019年12月からヒアリング等を行ってきた。今年4月から国会審議が参議院ではじまり、5月に衆議院で可決した。法制局との折衝等多くの苦労があった。

○法解説のポイントは4あり

①障害者に優しい社会は健常者にも生きやすい社会

②財政上・法制上の措置を明記

③法定の『協議の場』の設置

④「意思疎通支援者」を法律に明記

○意思疎通支援事業等具体的な事業はこれから各省庁の検討となる。経済財政運営と改革の基本方針2022について(令和4年6月7日閣議決定)では、障害者の情報コミュニケーションの支援もあるので今からがスタートになる。

○最後に、実は弟の長男が重い障害を持って生まれた。今はこの世にいないが、自分が障害問題にかかわるきっかけをくれたと思っている。

講演後、全通研から質問をしました。

【質問①】厚生労働省の意思査通支援事業は、今後どのような展開になるのでしょうか。

(回答)8月20日の茨城で開かれるサマーフォーラムでは、厚生労働省の講演があるので、直接は話されるのではないか。先ほども述べたように財政面等は今からがスタートと考えている。

【質問②】聴覚障害者関係団体の情報コミュニケーション推進法の制定のための長年の取り組みは、今回の法改正に何らかの与えたのでしょうか。

(回答)皆様6団体での取り組みが基盤としてこの法律はできたので、まさに取り組みの成果。法律はできて終わりではなく、今後、どのように活かせるかが課題となる。今後もご協力いただきたい。

との回答があり、最後に橋本副会長からの「滝波議員に障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法制定について話を聞くことができた。今後もぜひ協力を賜りたい。私たちもたゆまず活動を続けていこう」と挨拶があり緊急学習会を終了しました。

 この法律ができるまで、12年前から今までの運動で、さまざまな方々の苦労があってできたこと。そして法律を生かすためにもこれからの運動が必要だと感じました。

                        (文:全通研理事 伊藤利明)

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ブロック別組織担当者会議 北信越ブロック

組織担当者会議北信越ブロック

2022年7月17日(日)1030

 

 集合型での開催は3年ぶりでした。

 朝一番の電車に乗り、富山に着いたのは9:30でした。会場までは、歩いて15分ほどの予定でしたので、一息ついて雨も上がったのを確認してから駅構内を出て遭遇したのが富山地方電鉄(通称、富山地鉄)でした。

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 地鉄を後にして、歩いて行くと、事前に検索した道と違ったことが分かりました。駅から真っ直ぐの道のりのはずだったのに・・・方向音痴は治らない。

 

 会場に入ると、北信越ブロックの皆さまは揃っていて、事務局の大竹さんから参加者名簿をいただき準備をしました。全通研組織部員になり、初めて北信越ブロックを担当した時を思い出しながらの時間となりました。

1030~ 新理事の中島純子さんの司会のもと、スタートです。まずは、名簿順に自己紹介をしました。

1040~ 組織部から

 2021年度の活動を振り返る時間です。

 2012年から10年の会員の推移を数字とグラフで確認しました。コロナ禍で会員減となったものの対前年度100%超えの支部は9支部あり、その中に福井が入っていました。対前年度同数の支部も5支部あります。目標数達成の7支部の中にも福井が入っていました。目標数の設定については協議の中で話し合うことになっています。

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 昼食は館内の8階に移動して参加者の皆さまと一緒に「氷見うどん」を食べました。のど越しが良くて美味しかったです。写真は食後にパチリ。

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 午後のスタートに合わせてストレッチを行いました。指導してくれるのは健康対策部の中島理事です。

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左手にいるのが中島理事です。カメラを構えているのは、「NーAction合宿in富山」の時にお世話になった大竹さんです。

 

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 ストレッチですっきりした後は、ブロック内の意見交換が中心となる時間にしました。

 富山支部の新船理事に進行をお願いして、事前アンケートの「他支部の取り組みを知りたい」ことの意見交換をしました。

 インターネット環境を大いに活用している支部活動があれば、かたやアナログ会員の声を機関紙に載せようとFAXで記事を送ってもらっているという支部もありました。どちらの会員も大切です。また、書籍販売や書籍管理の方法なども意見交換されました。情報共有できる大切な時間となりました。今回、話しきれなかった課題などはぜひ組織担当者MLに投稿し、全国の組織担当者とつながってほしいとお願いしました。

 会議が終わり会場を出ると、朝とはまるで違った青空でした。支部の皆さま数人と富山駅までの道のりをおしゃべりしながら過ごすことができました。北信越ブロックの皆さま、お世話になりました。

 

                   (文・写真/全通研組織部長 荻島洋子)

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2022年8月 5日 (金)

ブロック別組織担当者会議 東北ブロック

2022年度ブロック別組織担当者会議 (東北ブロック)

日時 202279日(土) 13:0016:00  

場所 ハイブリット形式 (会場:岩手県視聴覚障がい者情報センター アイーナ 研修室)

参加者 13名(支部参加者8名 東北ブロック役員3名 組織部2名)

 

 東北ブロックでは、当初、集合形式での開催を予定してましたが、新型コロナウイルス感染症が全国的に再拡大しつつある時期だったことから、急遽、ハイブリット形式で開催する運びとなりました。参加者内訳は、会場に9名 オンラインに5名でした。

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2_20220805170301 会場の様子です

2021年度全国では前年度比336名の減となりましたが、そのような状況下においても、東北ブロックの会員状況として下記赤字のところが運動の成果となりました。100%超の支部が2支部、対前年同数1支部、目標達成が2支部という結果になりました。

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〇組織部からは2021年度の会員現勢や組織部が担当した事業報告を行いました。他のブロックと同様にグラフや属性等のスライドを示しながら、解説と説明をしていきました。また東北ブロックの場合、組織規模としては中小規模クラスが多いことから、会員一人が入退会することで数字が変動しやすい面も有しています。ですが支部役員の皆さんも日々お忙しい中、またコロナ禍という社会状況下においても奮闘され、会員拡大への取り組みを行っていただいていること感謝いたします。

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〇情報交換の時間へ移る前に、初めて組織担当者会議に参加する方がいたことから、まずは東北ブロックと全通研の関り(つながり)が非常に深いことを説明しました。

  これは全通研の成り立ちを知り、歴史を知ることで東北ブロックとして、東北の会員として、ぜひ誇りに思ってほしいとの想いから説明しました。

 この「全通研NOW!」をご覧の皆さん、記念誌『翔びたて全通研 20年のあゆみ』をご覧ください。16ページは「第1回手話通訳者会議」を福島県で開催したこと。28ページには「第7回手話通訳者会議」を青森県で開催し、この会議を経て全通研が誕生したことが載っています。

  東北ブロックと全通研の関わりについて関連する記事が掲載されています。初めて目にする方は、『翔びたて全通研』をお持ちの諸先輩からお借りし、ぜひぜひお読みください。先輩方々、懐かしむ意味合いを込めぜひ、もう1度ご一読いただければ幸いです。

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  事前アンケートから会員拡大やニーズに応える活動について一部になりますが、以下の点が挙げられました。

青森/地域班長会議を実施し、意見交換による地域での課題や問題点の解決つながっている。新規会員獲の活動では、コロナ禍によって思うような活動ができなかった。

岩手/各地域班活動の充実を図る上で、地域の特色に合わせた活動を行い、少人数で参加しやすくするため地域班活動でつながっている会員もいる。課題としてはオンラインでの参加希望者へのフォローが十分行き届いていなかったこと。ネット環境がない会員に向けた集合会場での開催を模索したが、通信網の関係もあり確保が難しかった。新規会員獲得では手話講習会等での全通研PR活動を行う。

宮城/統一試験フォローアップ講座、ポイントカード制を活用している。合格率アップなど成果もあったがオンライン参加者への対応が課題。新規会員獲得では学習会お試しチケット、会員割引チケットを企画するがオンライン開催や参加者減によって実施できなかった。

秋田/機関紙の定期発行に努めた。課題として紙面の充実。新規会員獲では手話サークル、養成講座で受講生に機関紙の配布活動をした。

山形/地域班活動を充実させ5つの地域班活動を展開、情報交換や学習活動が行えたが、班によって参加者が少なく決まったメンバーになりがちなところが課題。新規会員獲得では、ろう講師を招き未会員も対象とした講座を開設、周知を図る。

福島/コロナ禍においても支部主催事業「県通研講座」をオンラインにて3回開催し、学習機会の確保とそれぞれに応じた参加の仕方ができるように工夫を図り参加者が増えた。課題としてオンライン開催時の方法の検討やもっと参加したいと思える計画を立てること。新規会員獲得では、お誘いパンフの作成・配布、地域班学習会への見学の促進、支部出前講座制度を活用し全通研を知ってもらう活動を実施し、入会につなげた。

  情報交換については活発な意見交換ができ以下の点を抜粋しました。

・各支部のさまざまなデータや活動内容についてどれも参考になった。

・他支部の話を聞けたので、取り入れられるものは私の支部でも取り入れていきたい。(ポイント制による割引の特典や会員が恩恵を感じてもらえる企画)

・集合形式だったので、支部作成のグッズに直接確認ができ実物を触れた(メモ用紙)

・退会者へのアプローチがどの支部も意見がなかった。新規会員獲得だけに目が行きがちだが、退会者への合わせてアプローチ方法が課題と感じる。

・移動時間を考えるとオンラインでの参加で良かった。

・集合形式も合わせた開催だったので、集合して参加したが、会議時間外でも疑問に思ったことを直接他の支部へ聞くことができ良かった。

・毎年行っている事前アンケートは参考になるので継続してほしい。

・今までにない新たな取り組みを行っていることから、この取り組みにより新たな成果が得られたという全国の支部情報があれば共有してほしい。

  東北ブロックの皆さん。当日は、ハイブリット形式でしたが、集合会場でお会いできた方もおり、久しく会ってなかったことや、会場まで移動する楽しさを感じた1日でした。またオンラインで参加された皆様もお疲れ様でした。私自身、お膝元である東北ブロックを担当させていただきましたが、あまり緊張せず役目を果たせたと実感しております。また休憩時は、健康対策部部局員の江見美子さんの協力によるストレッチも実施し、終始、心身ともリラックスして会議に臨めました。

  最後に「組織担当者ML」の存在と活用についてお願いしましたが、時間が足りなかったといった声もあったことから、こちらのMLもぜひ活用し情報交換を行ってほしいと願います。最初の一歩は勇気が要りますが、その踏み出す一歩を応援します。

 

  • 919日(月・祝)には、組織担当者交流会を開催する予定です。皆さま、お楽しみに。

                                          (文・写真/全通研組織部 間舩博)

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2022年8月 1日 (月)

ブロック別組織担当者会議 九州ブロック

2022年度ブロック別組織担当者会議  九州ブロック

2022年73日(日) 9:0012:00  オンラインにて開催

参加者12名 組織部2

 九州ブロック組織担当者会議では参加者12名、組織部から2名参加しました。今回はオンラインで開催しました。九州という地理上の特殊性(離島が多い)もあり、参加しやすかったという声もいただきました。

1_20220801152401 ≪「九州はひとつ」という手話を表現してます≫

2021年度全国では前年度比336名の減となりましたが、そのような状況下においても、九州ブロックの会員状況として、佐賀支部が過去最高の会員数に並びました。その他の項目では下記の図の通りになり、赤字のところが前年度からの目標達成等ができた支部になります。

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○組織部からは2021年度の会員現勢や組織部担当の事業報告を行い、グラフやスライドを示しながら、説明していきました。会員数目標の設定方法も各支部としてさまざまな考えもありました。支部役員の皆さんも日々お忙しい中、またコロナ禍という社会状況下においても奮闘され、会員拡大への取り組みを行っていただきありがとうございます。

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 事前アンケートから「会員拡大」については、コロナ禍においても各支部の工夫した取り組みなどについて意見交換を行いました。その中で共通した取り組みにとして、1部抜粋しました。

・支部機関紙の継続した発行、毎月欠かさず発行するといった広報活動に力をいれている。

・コロナ禍だから中止ではなく、オンラインを活用し学習意欲が高められる活動。

・オンライン上での交流事業。

・地域の養成講座で全通研紹介やお誘いの活動して会員拡大につなげた活動。

・支部HPを作成し、周知を図る活動。

・会員個人へ直接連絡し、丁寧な個別対応を図った。

 

情報交換についても活発な意見交換ができました。

宮崎 Zoom交流会を開催。対面で会えないので「Zoomでお話しましょう」と銘打ち、座談会を実施。宮崎は次世代会員が増えている。昨年、全国障害者芸術・文化祭みやざき大会が開催され、その時、関わった人が数名入会してくれた

沖縄 夏集会で販売した紙パックのポーチ等を引き続き販売している。広報誌にも掲載し、アピールしている。

長崎 「岩崎ちひろ」カレンダー販売。カレンダーは毎年売れるので安定した収入につながっている。

熊本 トートバッグを販売。課題は最初の頃は売れているが、皆に行き渡ると売れなくなること。次の手を考えなければならない。「おさそいグッズ」の作成。「ようこそグッズ」もある。

大分 機関紙の紙ベースでの発行をやめ、データによる配信にしている。従来より量は減るが発行回数を月2回くらいにして送信している。読みやすくするためA4サイズ12枚程度にまとめ編集してる。グループLINEを活用し会員だより、「学習会」のお知らせなど流す。

鹿児島 支部HP作成。新着情報や学習会のお知らせ、月に12更新。無料で作成できるAmebaOwnd(アメーバオウンド)使用。

福岡 支部HPFacebookを活用し、更新を行っている。

佐賀 会員数も最高を記録したが、これからも継続した活動を行っていきたい。

組織部 N-Action委員長に熊本支部の小野尾さんが就任し、これからの九州が楽しみ。入会した人が良かったと思えるような組織づくりをしていきます。組織部からのお願いとして「組織部担当者ML」がここ最近、利用が少ない。このMLは全国との情報交換、交流の1つのツールとしても活用してほしい。ささいなこと、つぶやき、などなど気づきがあれば遠慮なくメールしてほしい。

 九州ブロックの皆さん、Zoomでの会議お疲れ様でした。画面上での会議も意外と疲れますよね。ですがいろいろな情報交換ができました。また、私、間舩も組織部として、司会として、初めて担当させていただきました。いろいろ不手際や分かりにくい点があったと思いますが、皆さんの優しさに助けられました。ありがとうございました。初仕事の九州ブロックが良い想い出です(笑)。お会いできる日を楽しみにしてます。

この会議を契機に、今後の全通研活動にもお互い頑張っていきましょう。

(九州は1つという手話、「ものすごく良い手話表現だな~」と1人で感動してました)

●919日(月・祝)には、組織担当者交流会を開催する予定です。皆さま、お楽しみに。

 

                     (文・写真/全通研組織部 間舩博)

 

 

 

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