« 山口へ行ってきました。 | トップページ | 全国手話言語市区長会 意見交換会・役員会 »

2020年1月10日 (金)

障害者権利条約・基本合意・骨格提言の実現をめざす 基本合意10年 全国集会

1月7日(火)、参議院議員会館の1階講堂で

「障害者権利条約・基本合意・骨格提言の実現をめざす 基本合意10年 全国集会」が

午後1時から開催されました。

20200107_122656

会場に入りきれないほどの400人以上が全国から集まりました。

その熱気を直に感じて身震いしてしまいました。

20200107_132933

10年前の今日、基本合意の調印が厚生労働省の大講堂でまさに行われたのでした。

たぶん、その場にいた人も今日の集会に大勢参加されていることと思います。

しかしながら、原告者の7人の方がお亡くなりになったとの報告を聞き、本当に残念な気持ちになりました。

 

オープニングとして、「訴訟団の運動を振り返るスライド」が上映されました。

あらためて、基本合意がまさに日本の福祉制度を変えたと思いました。

20200107_124834 20200107_124903

20200107_124926 20200107_125842

「障害者自立支援法訴訟の基本合意の完全実現をめざす会」の

斎藤なを子さんと白井誠一朗さんのお二人の司会で全国集会が始まりました。

20200107_130148

まず、主催者あいさつとして、竹下義樹弁護団長からありました。

20200107_130301

「当事者の声が弁護団を後押しした。このことが違憲訴訟の始まりだった。

   この訴訟が政権交代の一つの力になったかも知れない。

   これまでの10年の歩みを自信として、これからの10年のエネルギーにしたい。」

と挨拶されました。

 

次に来賓あいさつとして、小椋武夫全日本ろうあ連盟理事から挨拶がありました。

20200107_131024

「参議院では昨年の選挙で障害者が国会議員となられた。

   障害者の声を国政の場に反映できるようになった。

   重度訪問介護の制度見直しも行われるようになった。

   しかし、基本合意・骨格提言は実現されていない。

   また、差別はなくなっていない現実もある。

   障害者団体はそれぞれの団体で運動を展開しているが、

   相互理解をしながら一つになって運動を展開していくことが大事。」

と挨拶されました。

 

続いて連帯あいさつとして、香山リカさん(精神科医/立教大学教授・訴訟支援呼びかけ人)から挨拶がありました。

20200107_131756

「してあげるという意識がまだあるのではないか。上から目線のようなものを感じる。

  生まれたからには、人生を好きに生きる自由、権利がある。自分の人生だから好きに楽しんでいい。

  全ての人がエンジョイできる社会をつくるために頑張っていきましょう。」

と挨拶がありました。

 

 

その後、国会議員あいさつがありました。

続いて、連帯メッセージとして樋口恵子さん(高齢社会をよくする女性の会)と

堤未果さん(国際ジャナリスト)のお二人のメッセージが読み上げられました。

 

いよいよ本番です。基調講演は2つありました。

1つめは、「障害者福祉における基本合意の意義」のテーマで

佐藤久夫氏(日本社会事業大学名誉教授)から話がありました。

20200107_134708

特に、

「介護保険と障害者福祉の現状として、介護保険は制度的に後退しているが、

  障害者福祉は少しずつ改善されてきている。」

と話されました。

 

2つめは、弁護団報告「違憲訴訟・基本合意・定期協議の意義」のテーマで

藤岡毅氏(障害者自立支援法違憲訴訟弁護団)から話がありました。

20200107_142540

特に、

「基本合意・骨格提言・権利条約は、重要な武器であり羅針盤である。

   この3つを揺るぎないものにするために、障害分野の垣根を越えた各地の地道な運動が求められている。」

と話されました。

 

10分間の休憩後に「人権訴訟からみえる障害福祉施策の近未来」と題して

パネルディスカッションがありました。

 

コーディネーターは、藤井克徳氏(基本合意の完全実現をめざす会世話人)と

國府朋江氏(基本合意の完全実現をめざす会弁護士)のお二人です。

 

そしてパネラーの紹介がありました。

原爆症認定集団訴訟弁護団の石口俊一弁護団長、優生保護法被害弁護団の藤木和子弁護士、

浅田訴訟弁護団の呉裕麻弁護団長、障害者自立支援法違憲訴訟原告の車谷美枝子さん(兵庫)、

DPI日本会議の今村登事務局次長、障害者自立支援法違憲訴訟原告の家平悟さん(東京)の6人でした。

20200107_152207

 

特に、浅田訴訟の呉弁護団長から、

「介護保険優先と言われるが、それはやめるべきだ。

   自立支援法第7条は、介護保険給付と自立支援給付の二重取りはできないだけの規定だからだ。」

という話がとても印象に残りました。

 

また、原告の家平さんから

「権利条約・基本合意・骨格提言は、障害者の基本的人権の保障は国に責任があると明記している。

   しかし、現在の社会保障制度改革は、『自己責任』『家族責任』を強調していて、基本合意とは相容れないものである。」

と言われたことも印象に残りました。

 

3人によるアピール案の読み上げがあり、参加者一同の賛成のもとに採択されました。

最後に閉会のあいさつとして太田修平氏(めざす会事務局長)から、

「これから先も何年後も頑張ってたたかい続けよう。」と力強い言葉で集会が終わりました。

 

10年前の基本合意をはじめ、骨格提言、障害者権利条約を武器にして、

今後の福祉施策に活かしていくことの大事さをあらためて認識した集会でした。

 

(文・写真/全通研会長 渡辺 正夫)

|

« 山口へ行ってきました。 | トップページ | 全国手話言語市区長会 意見交換会・役員会 »