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2019年11月26日 (火)

第5回全通研アカデミー~全通研学校Ⅲ~(東北会場)

11月17日(日)、秋晴れの下、仙台市太白区中央市民センターで

「第5回全通研アカデミー~全通研学校Ⅲ~(東北会場)」が開催されました。

 

午前中は全通研アカデミー、午後からは東北ブロック研修会と盛りだくさんな1日でした。

各地から続々と参加者が集まってきます。

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午前中の全通研アカデミーは、全国手話研修センター常務理事の小出新一氏を講師に招き、

「若者が夢と希望を持てる手話通訳者養成を」のテーマで講演いただきました。

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前半は「情報保障の現状」と「手話通訳者制度の歴史と現状」についてのお話でした。

日本の手話通訳者像(←圧倒的に女性で、高齢化している…)について、

よく耳にはしますが改めて学びました。

そこには日本の通訳者養成の構造が大きく関係しており、

高等教育の過程がある外国とは大きく異なるとのこと。

また、日本で最初の手話サークルである「みみずく」発足当時のことや、

ボランティアとして広まった手話通訳活動が、国の事業として開始されるまでのお話もありました。

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後半は「手話をめぐる環境の変化」と「社会福祉の現状と課題」についてのお話です。

手話言語条例制定の広まりや情報保障媒体(電話リレーサービス、遠隔手話サービスなど)の

多様化など、社会状況はめまぐるしく変化しています。

それによって、営利企業の参入や、手話通訳サービス事業所が増えることにより

行政による随意契約から入札へ…という可能性についてお話されていました。

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社会福祉の現状と課題についてもわかりやすくお話していただきました。

 

最後に手話通訳制度の発展のために、大学などでの手話通訳者の養成、職員研修の充実など、

手話通訳事業の評価システムの提案などについて教えていただきました。

手話をめぐる環境や、現在の社会情勢など、講演の中で「変化」という言葉がたくさん出てきました。

変化をどう捉えていけばいいのでしょうか。

怖がるだけか?受け入れるだけか?大切なものを見つけていくのか?

小出さんの講演の中にたくさんのヒントやアドバイスがあり、

一緒に頑張っていこうというメッセージにも聞こえました。

はるばる東北まで貴重な講演に来ていただき、ありがとうございました。

 

午後の東北ブロック研修会「電話リレーサービスの現場から」も盛況のうちに終了し、

あっという間の1日でした。

 

東北の皆さんと一緒に学びを深めることができ、

「久しぶり~!」なんて声があちこちから聞こえたのも嬉しかったです。

 

また、会場設営や要員等、運営にご協力いただいた支部の皆さま、東北ブロックの皆さま、

ありがとうございました。

 

(文・写真/全通研理事 櫻井直子)

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2019年11月 7日 (木)

日本障害者協議会(JD)学習会

11月2日(土)、13時から1645分まで、議員会館裏の星稜会館ホールで

日本障害者協議会(JD)主催の学習会が開催されました。

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「憲法・障害者権利条約とともに~深刻な実態をわかりやすく!課題の中から新たな方向を~」を

テーマに、公益財団法人ウェスレー財団の支援を受けて開催されました。

秋晴れの良い天候に恵まれ、定員いっぱいの300人ほどの参加がありました。

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司会は、野際さんと木太さんの2人の日本障害者協議会理事が務めました。

最初に開会挨拶として、石渡和実氏(日本障害者協議会/JD理事)からありました。

そして、来賓挨拶として、唯藤節子氏(全日本ろうあ連盟理事)から他の障害者とともに

連携していくことが大切との挨拶がありました。

 

次に映像メッセージとして、ドン・マッケイ氏(国連障害者権利条約特別委員会 元議長)から

メッセージがありました。

続いて、全通研学校でも講師をお願いしたことのある薗部英夫氏(日本障害者協議会/JD副代表)から

「権利条約をめぐる最新情報」と題してミニ講演がありました。

障害者権利条約締約国は2年以内に国連の権利委員会に報告義務があります。

日本は国の報告とともに日本障害フォーラムでパラレルレポートを2年間かけて作成しました。

そして、20193月にスイスの欧州国連本部で行われたノルウェーの審査傍聴に参加しました。

全通研から佐々木理事がメンバーの一人として参加しました。

日本は、2020年の夏に審査が行われる予定で、事前質問事項が出されています。

そのための資料づくりを今後していかなければいけないと報告がありました。

そして、最後に歌が披露されました。

「私たちが望んでいるのは 平和な暮らしです

子ども 女性も 障害者も

ふつうに生きたい

だれもが等しく こころゆたかに生きられる

すべての人の社会を つくってゆきたい」

 

続いて、ノンフィクション作家の柳田邦男氏から記念講演がありました。

「憲法と障害者~ノンフィクション作家の心と筆を通して~」のテーマで

ハンセン病、旧優生保護法、相模原障害者殺傷事件、水俣病、ナチス「T4作戦」など

事例を取り上げて話されました。

これらの話の中で人間の真実には相反する2面性がある。

それは、魔性VS良心、倫理観であると話されたことが特に印象に残りました。

偏見・差別のない社会をつくるために、

①歴史の教訓を伝承する

②保育・教育の180度転換

③障害者、家族、支援者の手記の社会的共有

④小中高校においての憲法の学びを必修に

をあげて話されました。

 

 

15分の休憩後に第2部が始まりました。

「深刻な実態と憲法と権利条約への期待」のテーマの元に5人から発言がありました。

 

コーディネーター 藤井克徳氏(JD代表)と増田一世氏(JD常務理事)が務めました。

冒頭に藤井氏から、本日のテーマは2つ。

①現状、実態を知り合う

②当面できることは何か、そして何をすべきかを考えることである

と提示されました。

 

トップバッターは木村英子氏(参議院議員)です。

2番目は佐藤路子氏(優生保護法被害者訴訟原告家族)です。

3番目は島本禎子氏(あおば福祉会副理事長)です。

4番目は篠原三恵子氏(筋痛性脳脊髄炎の会理事長)です。

そして5番目は唯藤節子氏(全日本ろうあ連盟理事)でした。

 

唯藤氏の話された内容の一部を紹介します。

手話言語の5つの権利を訴え手話言語法制定の運動を進めていること。

情報提供者である手話通訳者の育成が必要であること。

手話が言語であるということがまだ認められていない現状を何とかしたい。

そのためにも他の障害者とも連携していくことが大事であると訴えていました。

今後何をすべきかという質問に対して、

①手話言語法の法制定をめざす

②小中学校などの教育の中に手話を

③職業選択の幅を広げる

④手話通訳者の身分保障

をあげていました。

 

フロアーからの発言としてお二人の発言がありました。

そして、アピール文が参加者一同の賛成で宣言されました。

最後の閉会挨拶として増田一世氏(JD常務理事)から挨拶があり、解散しました。

 

私は今回、全日本ろうあ連盟の唯藤氏が、「手話通訳者の身分保障」のことを取り上げてくれたことを嬉しく思いました。

今後も車の両輪として、聴覚障害者の福祉向上と手話通訳者の身分保障をめざして

互いに協力しながら運動を進めていかなければならないと強く思いました。

そして、憲法・障害者権利条約などをしっかり見つめ考えていくこと、

そして他の障害から学び、その支援をしていくことの大切さを教えていただきました。

ありがとうございました。

 

(文・写真/全通研理事 渡辺正夫)

 

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