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2018年11月30日 (金)

第4回全通研アカデミー~全通研学校Ⅲ~ <北信越会場>

1118日(日)第4回全通研アカデミー<北信越会場>を、長野市障害者福祉センターで開催しました。


                             

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第1講座「聴覚障害学生支援 歴史と現状、そして課題」

講師:白澤 麻弓 氏(筑波技術大学 障害者高等教育研究支援センター 准教授)

 

 

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障害者差別解消法が施行されてから、法令遵守に基づく支援ということで、どこの大学でも何らかの支援をしなければならし、努力をしなければならなくなりました。聴覚障害学生支援の現状としては、7~8割がインテグレーション出身であり、手話を知らない学生が多いため大学では文字による支援が主流になっています。

学生は、人工内耳をしても聞こえが不十分で、推測して考えながら聞くのは大変です。それが当たり前であったのが、文字通訳に出会ってから講義がこんなに面白い物だと気が付きます。また、手話に出会ってこれが自分が求めていたものだと気が付きます。しかし、文字通訳ではリアルタイム性や双方向性、機動性、抑揚・強弱・ニュアンスの表現性の壁があり、これらを解消できるのは手話通訳になります。学生が求めているのはライブ感がある通訳、先生の話がそのまま丸ごと伝わる通訳、細部まで伝わる通訳ということで、大学での手話通訳で求められるのは、学生が批判的思考ができるために話の論理構造や話し手の「~に違いない」「~と言われている」といった主観(モダリティ)が伝えられるかが大事になります。アメリカでは、講義内容を伝えるためには学生以上に学習をしているということでした。

 

第2講座「防災は地域に聞こえないことについての理解を広めることから」

 講師:岡野 美也子 氏(聴覚障害者災害救援みえ本部)


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ある地域での防災訓練では、受付時に支援が必要な人には黄色のリボンを渡し、着用することになっていました。しかし受付が混乱し、聴覚障害者は見た目では判断つかないため、黄色のリボンをもらえない人がいたり、またもらってもポケットにしまい込んでいたり、なぜ黄色のリボンを渡されたのかわからない人もいました。渡すなら使い方を周知することが大事ですが、その方法をどうするか?支援マークがあっても支援受ける人と支援する人と双方が理解していないと意味がないということがありました。


激震災害の時には、地域の受援力を高めることが必要です。これは、日ごろから自分たちが防災意識を高め、地域との連携により非日常的なことが起きた時に他所から支援に入ってくれる人に、自分の地域で動きやすいように準備することであって、それには次の3つがうまくかみ合うことで地域の受援力が高まります。

1 自助…自分の身を守る知識と支援について知る

2 共助…地域に支援が必要な人がいることを知ってもらう

3 公助…行政による支援体制のルート整備と「自助」「共助」を高める支援

自立というのは人が支えてくれて初めて自立できることなので、もっと人を頼っていいのではないでしょうか。互いに支え、支えられて一人一人がしっかりしていきます。日ごろから地域と繋がっていれば自分の障害についても知ってもらえます。

三重の運動は「知る」をテーマに進めています、と話を結びました。

 

 

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(文・写真/全通研理事 長谷川達也)

(文責/全通研理事 山田稔彦)

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