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2018年5月25日 (金)

国際手話通訳者養成講座に参加して

今期より国際部員になりました長山綾です。511日から13日までの3日間、マカオにてWFDアジアとWASLI Asia共催で開催された国際手話通訳者養成講座に参加してきましたので報告します。

なんと、アジアで国際手話養成講座が開催されることは初めてとのこと!どんなことになるのかなあと、始まる前からドキドキワクワクでした。

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日本からは全日本ろうあ連盟より川俣郁美さん、全通研からは長山でした。アジア各国からの参加は、10か国よりろう者が15人、聞こえる人が14人で、仕事として手話通訳をしている方、手話通訳者の養成や聴覚障害者への情報提供の業務を行っている方等、年齢としては若手~現役世代の方々が多かったです。

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講師はろうアドバイザーであり、世界のろう文化やコミュニティ研究をされているナイジェル・ハワードさん(WASLI理事)、8代続くデフファミリーのCODAであり、手話通訳や養成に関わっているスーザン・エマーソンさん(WASLI理事)、全米手話通訳者協会(RID)の資格を取得し、現在は沖縄の情報提供施設にて手話通訳やコミュニティ支援を行っている川上恵さんの3名が、理論的、そしてシンプルに文化や風習、背景が様々な受講生一人ひとりにわかりやすく指導してくださいました。

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研修は、基本的に研修中は「手話」でコミュニケーションを取ります。音声はNG。共通言語は国際手話で、もしわからない時は同じ国の人に通訳をお願いする。音声で話したければ、部屋から出る。対等な関係を作るために、ルールは遵守することとなっていました。

1日目は手話通訳や倫理についてディスカッションをしたり、時間、食事、動物など各国の手話表現の違いを確認しました。文化が違えば手話や手話通訳に対しての考え方や認識も千差万別であることをお互いに確認しました。

2日目はオープニングセレモニーが行われWFDアジア地域事務局長である全日本ろうあ連盟嶋本理事の挨拶、WFDコリン理事長、WASLIデブラ会長、WASLIアジア代表梅本理事からのビデオメッセージ、そしてマカオろう協会ロウ会長から歓迎の言葉がありました。そのあと、参加各国がステージに上がり記念撮影をしました。ステージの壁にはアジア諸国を中心とした世界地図が描かれており、私たちの心は一つなんだと確信しました。

その後、ナイジェルさんと川上さんそれぞれによる講演があり国際手話を学ぶ上で大切なことは地域の文化や手話を尊重すること、また手話通訳者は協働し合う姿勢が大切なのだと話されました。

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講演の情報保障は国際手話、マカオ手話、英語、そしてマカオの公用語のひとつである中国語で行われていました。また中国語の文字情報もありました。講演にはマカオ内外のろう者や学習者など関係者も多数参加していました。

午後には国際手話は世界共通ではなく圏域によって違うということを認識し、手話通訳にもチャレンジしました。終了後はマカオろう協会を見学しました。

3日目は講師より昨日の講演の国際手話通訳の様子から、サポートの仕方や通訳を行う上での準備についての助言があり、その後効果的に振り返りの仕方についてロールプレイを行いました。後半は受講者でペアになり国際手話の動画を見て、各国の手話に変換、それを見てもうひとりが国際手話に変換するトレーニングと、複数で交代とフォローについてのトレーニングを行いました。

そして、今回の研修では仲間つくりもメインテーマとなっていたと感じています。文化や習慣の違いを超えて「国際手話」という共通のキーワードの中で仲間となり、友だちとなり、これからの国際手話の発展に寄与していく、その基盤つくりも大きな目的であったと思います。私たちは休憩時間や講座終了後もお互いの仕事のこと、通訳者養成のこと、文化の違い、これからの夢をたくさん語り合いました。私自身、国際手話はまだまだ勉強不足でわからないこともとても多かったのですが、皆はわかるように話す方向を変えて伝えてくれ、少しずつでしたが伝え合えることが増えたのはうれしかったです。今回築かれた関係はこれから成長していくための大きなカギとなりました。

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このような素晴らしい講座を受講できたこと、そして充実した講座となったのもひとえにWFDWASLIWASLIアジア、講師の皆さん、そして準備に尽力されたマカオろう協会の皆さんのおかげです。心から感謝いたします。これからもこの講座が継続し、たくさんの仲間と共に国際手話でのコミュニケーションが広がることを期待しています。

国際部としても国際手話を学習できる機会を設けられたらいいなと感じます。「国際手話」を共通のコミュニケーションツールとして、全日本ろうあ連盟や手話通訳士協会と共に、アジアのみならず海外のろう者や通訳者とも活発に交流する中で課題を見つけ、整理を行い、各国と協働して社会を改善していく取組が全通研としてできたら、もっともっと私たちの活動は意義深いものになっていくことでしょう。私自身まだまだ勉強不足でありますが、国際部の先輩方と共に、これからの活動を楽しみながら頑張っていきます。

Photo

 

(文・写真/全通研国際部員 長山綾)

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