手話を広める知事の会 総会・手話言語フォーラム
4月25日(水)、参議院議員会館講堂で「手話を広める知事の会」の総会と手話言語フォーラムが開催されました。北海道から沖縄までの総勢252人の参加がありました。
10時30分から総会が開かれました。
平井伸治鳥取県知事の会長挨拶に始まり、日本財団の笹川陽平会長、全日本ろうあ連盟の石野富志三郎理事長、全国手話言語市区長会事務局長の泉房穂明石市長の来賓の挨拶がありました。
その後、議事に入り、事業報告、事業計画(案)、役員体制(案)が提案され、全て賛成多数で承認されました。2018年度の事業として、政府への手話言語法制定の要請行動、手話言語条例担当者学習会の開催、行政職員対象の手話講習会の開催などが行われる予定です。
講義として、本名信行青山学院大学名誉教授から「手話言語法の制定に向けて~もうひとつのことばの社会的意義~」と題してお話がありました。
講演の中で、「人間は生物学的特徴としてことばをもって生まれてくる」とのお話があり、手話を学べる環境づくりが聞こえない乳幼児にとっては大事であると強調されていました。
恒例の記念撮影をして、無事、総会は終了しました。
お昼の休憩を挟み、午後1時から4時30分まで、国連『手話言語の国際デー』採択記念 手話言語の認知と手話言語法早期制定を求めるフォーラムが全日本ろうあ連盟共催で行われました。
長谷川芳弘副理事長の挨拶のあと、来賓として堀井学外務大臣政務官、竹下義樹日本障害フォーラム副代表から挨拶がありました。
報告として、
①「国連『手話言語の国際デー』採択の意義と効果」 石野富志三郎理事長
②「全国手話言語市区長会の取り組み」 泉房穂明石市長
③「障害者権利条約 障害当事者の視点~パラレルリポートから~」 佐藤聡日本障害フォーラム パラレルレポート特別委員会事務局長から話がありました。
国際デーは、世界ろうあ連盟が結成された9月23日と決まりました。
この日については、イベントを計画しているとのことでした。
また、パラレルレポートについては、日本の審査は、2020年の春になるのではないか。そのため、この12月までにパラレルレポートをまとめる予定だということでした。
その後、休憩を挟んでパネルディスカッションに入りました。
テーマは「日本において『手話言語法』早期制定を!」として開かれました。コーディネーターは全日本ろうあ連盟理事 石橋大吾氏が担当し、パネラーとして自由民主党衆議院議員 笹川博義氏、日本耳鼻咽喉科学会理事(九州大学教授) 中川尚志氏、青山学院大学名誉教授 本名信行氏、岩手県立盛岡聴覚支援学校長 石川敬氏、手話を広める知事の会会長(鳥取県知事) 平井伸治氏の5人が参加して行われました。
それぞれの立場から発言がありました。中川尚志教授からは「日本耳鼻咽喉科学会は手話言語法の制定を応援します」とホームページにも掲載しているとのことでした。
また、全通研理事でもある石川敬氏からは「自分が先生になったときは、聾学校では口話教育一辺倒であったが、最近は手話を取り入れている」とろう学校の現状のお話しがありました。そして、ろう学校ではないところで教育を受けている聴覚障害児の学びの保障が課題であるとも話されました。
指定発言として、吉野幸代理事から手話言語条例等の現状と運動課題が話されました。
宣言として、横山正博千葉県障害福祉部長と植野圭哉千葉県聴覚障害者協会理事長から発表がありました。
最後に私から「今日の学びを各地で広め、手話言語法の早期制定を進めるため、より多くの国民の声を盛り上げていこう」と閉会の挨拶をしました。
朝方は強い雨でしたが、帰りには日差しが顔を出し良い天気になりました。雨降って地固まるではありませんが、この日をきっかけにして、一刻も早く手話言語法の制定を願うばかりです。
(文・写真/全通研会長 渡辺正夫)
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