第3回全通研アカデミー~全通研学校Ⅲ~<中国会場>
全通研アカデミーは、全通研の運動理念や研究誌“手話通訳問題研究”の学びを深めるために、執筆いただいた方や関連した専門家に講師をお願いし、開催しています。
今年の全通研アカデミーは、北海道、東海、中国の3会場で開催されます。
今回は7月9日に山口県下関市にある海峡メッセ下関で開催された中国会場の報告です。
中国ブロックは、「合理的配慮の基礎知識」(研究誌135号)と題して弁護士の池原毅和さん、
「意思疎通支援の課題とこれからの運動」(研究誌130号)と題して全国盲ろう者協会事務局長の山下正知さんから学びます。
参加申し込みは59名あったのですが、九州豪雨の影響で参加できない方もありました。
被災地では、サークル、ろう団体、通研が中心になって安否確認などの取り組みを行っているそうですが、まだ雨も続いており心配です。
スタッフは、8時30分集合で準備開始。
今回は、地元山口支部からお二人(新内さん、荒田さん)にスタッフとしてご協力いただきました。
9時半受付開始です。
(右から)山口支部の新内さん、鹿児島支部の井之上さん、広島支部の宥免さん、山口支部の山根さん、荒田さん
伊藤理事の司会で始まりました。
最初の講義は、池原弁護士による差別解消法の基礎です。とてもわかりやすいと評判です。
池原先生は、法律はそれができた元の考え方やその思想を考えながら読むことが大切で、文章だけ読んでもわからないといわれていました。
医学モデル、社会モデル、相互モデルなどについて受講者とやり取りしながら講演が進みました。
池原先生と大矢さんが書かれています。
支部でも全通研HPでも購入できます。
池原先生には、研究誌129号障害者権利条約の批准の特集の中で「人権の発展史」の監修もしていただいています。人権についての考え方の変化がわかりやすく図示されています。
今回の研修会には、九州、中国の各県から参加がありました。
昼休みには、あちらこちらで話の輪ができていました。
午後からは、山下正知さんによる「意思疎通支援の課題とこれからの運動」です。
盲ろう者は全国で14,329人と推計されているが、通訳・介助派遣事業所に登録しているのは1,080人で、多くの盲ろう者がつながりを持っていない。“掘り起こし”が必要だと話されていました。
鳥取県では、県として視覚・聴覚両方の障害がある人の家庭訪問をして、派遣事業や盲ろう者協会の紹介をしている。県が盲ろう者支援センターを作り友の会が運営しているとのことでした。このような取り組みが広がっていくことが期待されます。
また、盲ろう者は老人ホームに入っても周りで何がおこなわれているかわからない。周りからなんの情報も入ってこない生活になってしまう。盲ろう者がきちっと生活できるグループホームができてほしいとも話されていました。
各講義とも質問も多くでて、皆さんが積極的に学んでいる様子がうかがえました。
今日の学びを、これからの活動に活かしていきましょう。
皆さん、お疲れさまでした。
(文・写真/全通研理事 小山
秀樹)
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