第1回全通研アカデミー~全通研学校Ⅲ~<九州会場>
11月7日、8日の2日間、長崎市で全通研アカデミーを開催しました。
会場は、長崎県総合体育館の研修室。長崎駅から路面電車で9駅目の大橋まで15分、
大橋駅から徒歩10分のところにあります。
会場には1時間前に到着。富永理事や居村長崎支部事務局長を中心に慌ただしく準備をしているところでした。
長崎支部の皆さんのエネルギッシュな行動と明るい笑顔に感激。
講師の出迎えと送迎は長野長崎支部長(ブロック事務局長)に担当していただきました。
全国手話研修センター後援会の委員をお願いしている鹿児島支部の井之上さんは、
届いたばかりという後援会加入を呼びかける幟を抱えて参加してくれました。
長い竿を持って新幹線に乗ってきたとのこと、本当にご苦労様です。
早速真新しい幟を会場に飾り、後援会加入と共に、「地元に帰って協力の輪を拡げて」と呼びかけていました。
【全国手話研修センター後援会の呼びかけに応えて、池原先生が加入されました。】
九州7県から60人超の仲間が集まり、障害者差別解消法を軸に、3人の講師(1人はブロック企画)から話をしていただきました。
14時、若杉理事(九州ブロック運営委員長)の挨拶と講師紹介で開会。
最初は弁護士の池原毅和先生(東京アドヴォカシー法律事務所)に「障害者差別解消法の課題と展望」について講演していただきました。
障害者差別解消法成立に至るまでの世界の動き、考え方の変化、福祉→自己決定→差別禁止、
医学モデルから社会モデルへ、そして障害者権利条約に集約されてきたことなど、
とてもわかり易く解説していただきました。
労働現場の差別禁止や合理的配慮は差別解消法ではなく、障害者雇用促進法で対処されること、
日本の法律は行政指導型で法に違反する者に主務大臣が指導・助言・勧告するという形で
当事者の意見が反映されにくいこと、しかし法の上位にある障害者権利条約は
「障害のある人を権利の主体として規定」しているから法だけでなくこれを活用して
紛争解決や平等の実現を訴えることが可能だとわかりました。
1日目の夜は交流会。久しぶりの雨の中、出島のレストラン街で夜景を見ながら美味しい料理を楽しみました。
講師の池原先生も最後まで一緒に楽しんでいただきました。(写真撮るのを忘れた。)
2日目は、10時開会。講師は、千葉市視覚障害者協会副理事長の高梨憲司氏です。
高梨先生には、「差別禁止条例制定後の変化と課題」題して、
千葉県での取り組みと現在の状況を話して頂きました。
先生は、条例制定のスタートとなった「千葉県障害者差別をなくすための研究会」で副座長を務められ、
意見のとりまとめや条例文案作成に尽力されています。
現在も条例推進に関わり、千葉県障害のある人の相談に関する調整委員会委員長として活躍しています。
制定までの苦労や行政も人が変わるとトーンダウンしていくので着実に前進させていく努力を怠らないことなど、
私たちの運動に大いに参考となる話が聴けました。
2日目午後は、ブロック主催で、地元長崎純心大学の中村先生から「政府ガイドラインと今後の展望」について、
ガイドラインの内容を解説していただきました。
合理的配慮の考え方やこれからどう取り組むかなど、しっかりと考えて行動していかなければならないと感じました。
先生から、手話通訳者の活動に期待していることなどの話がありました。
帰り道、アカデミーに参加して本当に良かったという声があちこちから聞こえてきました。
3人の講師のお話は、私たちの取り組みを大いに励まし、自信を持って運動していく支えになると確信しました。
本当にありがとうございました。
あらためて、会場の準備から講師の送迎、受付、交流会の開催まで
全面的に協力していただいた長崎支部の皆さん、本当にありがとうございました。
(文・写真/全通研理事 橋本博行)
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