第48回全国手話通訳問題研究集会 ~ サマーフォーラムinみえ ~
第48回全国手話通訳問題研究集会 ~ サマーフォーラムinみえ ~
~ターニングポイントになる集会~
8月21日から23日の3日間、三重県の鈴鹿市内の会場にて、全通研集会が開催されました。
集会には、聴覚障害者をはじめ、手話活動者など全国から1,000人を超える人が集いました。
集会の長い歴史(48回を数える)のなかで、いくつかのターニングポイントがあるとすると、
今回は間違いなくそのひとつに数えられ、後世に語り継がれる集会になることでしょう。
それは、これまでの全通研集会(夏集会)と研究討論集会(冬集会)を統合した第1回目の集会であることがひとつです。
今回の集会は、これまでの夏集会の目的である「学習」をメインにした講座型と、
冬集会の目的である「研究・実践」の分科会型の2つを組み合したものです。
講座は4つの講座、分科会は8つの分科会で構成される新しい形となりました。
講座の形は大きくは変わりませんでしたが、分科会は、集会参加者の約4割程度の人数で、
従来の分科会の規模からみればかなり少なくなりました。
なかには、グループワークなどを取りいれて運営した分科会があったり、討論を深めやすかった所もあったようですが、
討論の基になるレポート報告が少なく、日頃の実践をまとめたり、討論するうえで課題も生まれました。
もうひとつは、全通研運動の次代を担う若い青年の参加が目立ったことです。
全通研では、会員の高年齢化が言われ、次世代の活動者の育成が迫られています。
今回、「N-Action」との名称で、若年者の会員70数人(ろうあ連盟青年部も含む)が集会中に「集い」を開き、
各地の若年層の取り組みを交流したり、これからの活動について語り合う機会がありました。
とても頼もしく感じました。
また、今回の集会には、聴覚障害者の参加が多かったように感じました。
集会中にろうあ連盟の会議等の企画があったことも影響していると思われますが、
統合集会による成果(?)と言えるかもしれません。
同じことを考えていたのか、ろうあ連盟の石野理事長が閉会集会で、
集会参加者の4人に1人(25%)が聴覚障害者であることを紹介し、評価されました。
今年は、全体会で手話言語法制定の取り組みの報告があり、
交流会では、次年度の全国ろうあ者大会のPRがあるなど、従来の雰囲気とは異なりました。
また、閉会集会が会場いっぱいの参加者で埋まるというのもとても新鮮な感じがしました。
記念講演では、NHKドラマ「花子とアン」の村岡花子氏のお孫さん(村岡恵理氏)が記念講演され、
花子氏の生き方や苦悩、人生にまつわる話などとても感銘を受けるところが多くとても好評でした。
集会が終わった翌々日、台風15号の影響で、三重県、津市など周辺が暴風雨だったとのこと。
津市で3泊した私は心配になりました。何事もなかったら良いのですが……。
最後になりますが、三重集会実行委員会の皆様、本当にお疲れ様でした。
(文/全通研 監事 木下博 写真/全通研 副会長 渡辺正夫)
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