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2015年3月17日 (火)

意思疎通に支障がある障害者等に対する支援のあり方

 2015年3月12日、厚生労働省主催「障害福祉サービスの在り方等に関する論点整理のためのワーキンググループ「手話通訳等を行う者の派遣その他の聴覚、言語機能、音声機能その他の障害のため意思疎通を図ることに支障がある障害者等に対する支援の在り方に関する論点整理のための作業チーム」(第2回)の傍聴に行ってきました。

150312
(向かって右と奥が、ヒアリングを受けた団体。手前が事務局、左がチーム構成員)


 これは、厚生労働省が2014年12月に「障害者総合支援法の附則における3年後見直し規定等を踏まえ、障害福祉サービスの実態を把握した上で、その在り方等について検討するための論点整理を行うことを目的」として立ち上げたワーキンググループ(これまでに6回開催)の作業チーム会議です。
 ワーキンググループでは、これまでに全日本ろうあ連盟や全日本難聴者・中途失聴者団体連合会等の障害当事者団体からヒアリングを行っています。今回のチーム会議は、そのヒアリングをもとに整理された事項について、全日本ろうあ連盟、全日本難聴者・中途失聴者団体連合会、全国盲ろう者協会、日本盲人会連合、日本失語症協議会に対してヒアリングが行われました。

 ヒアリングは、事前に意思疎通支援事業や支援者の人材養成、支援機器等について各団体から意見が出され、それら意見について団体から説明をするというスタイルでした。
 会議時間は2時間、各団体からの説明は10分以内という限られた時間の中でのヒアリングでしたが、各団体の意見が明確に出され、非常に内容の濃いものでした。


 手話通訳事業に関連したヒアリングを受けた団体からの主な発言は、以下のとおりです。
・手話通訳士試験合格者の平均年齢は50歳である。地域で養成され、経験を積んでからの受験になるになるため、養成に10~15年かかっている。高等教育の場での養成と地域での養成の2本立てで行うことを検討したい。しかし現状では、講師養成のカリキュラムがなく、講師が不足している。
・手話通訳者は音声言語⇔手話の置換えだけでなく、さまざまな情報を補う役割があることから、意思疎通支援と意思決定支援が密接に関わっている。
・事業実施主体である自治体が事業内容に対する理解・周知が不足しているため、ニーズが発掘されていない状況がある。
・全国レベルの集まりへの意思疎通支援者の派遣について、開催地の自治体や当事者団体が負担をするのではない、新たな仕組みづくりが必要。

 これら意見に対して、作業チーム構成員から「高等教育機関における手話通訳者養成について、現状で実施できるのかどうか?」と質問があり、全日ろう連は「高等教育機関における養成の一番の課題は、養成後、就職先の受け皿が少ないこと。しかし、地域での養成だけでは限界にきているので、専門職のニーズを調査した上で、養成目標数などを作っていく必要がある」と回答しました。

 この他、IT等の支援機器について、利用者の中でも格差(使いこなせる人とそうでない人が出てきている)があるため、利用のための指導を事業の中に位置づけてほしい、支援対象者に、手帳保持者だけではなく中軽度難聴者や18歳未満の聴覚障害児を含めてほしい、現在の担い手のスキルアップ(専門分野の通訳ができる等)の方法を検討しなくてはならない…などの意見も出ていました。


 この会議の中で、ヒアリングを受けた団体から「生きる上でコミュニケーションは必要不可欠である」「しかし、現状では多くの支援者がボランティアである」ということが言われていました。意思疎通支援者の数の確保、質の担保、担い手の身分保障は喫緊の課題であることを、改めて痛感しました。

 この会議の資料は、厚生労働省のページに掲載されています。各団体から事前に出された意見書も掲載されていますのでご参考ください。
(文・写真/職員 高市奈都子)

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