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2014年8月12日 (火)

第9回 全通研学校Ⅱ「発達支援(生活支援)」東海ブロック

 
7月12日~13日 静岡県総合社会福祉会館「シズウエル」にて全通研学校が開催されました。
参加者は78名で沖縄県からの参加もありました。
以下、2日間の様子をお知らせします。
 
 
 
<河崎 佳子先生の講義より>
 
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 聴覚障害児・者またその親たちの事例を通して聞こえない事の困難さを熱く語ってくださった。
聞こえない、または聞こえにくい状態で育った子どもたちは親の考え方や周囲の環境で
手話を知らずに成長するケースも多い。
その成長の過程では様々な困難が伴う。
その子どもたちが手話やカウンセリングに出合うまでの心の葛藤、出会ってからの自己覚醒、
これまでの手話に出合えなかった生育史への苦しみ、親との関係性の見直しなどを経て
自尊感情が持てることなど丁寧に話してくださいました。
長い間聞こえない人たちと交流し、共に活動してきたが、聞こえない事の根源を見落としていたと
自分を振り返ることが出来た講義だった。
 
 
 
<稲 淳子氏講義>
 
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精神保健福祉士の資格を持つ講師がこれまでたくさんの精神的課題を持つ聞こえない人に関わり、
「自分がろう者だからではなく、同じろう者として障害の特性を把握しているから支援者なのだ」
という言葉に深く納得した。
ともすると現場であなたが支援?聞こえないのに?という疑問を投げかけられる。
その時には上記の言葉を伝えるのだと。
これまでには様々な困難事例をもあっただろうと思うが、パワフルで明るい講師に頼もしさと安心感を覚えた。
 
 
 
<近藤 幸一氏講義>
 
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冒頭ICFの構成要素間の相互作用表を使い、障害の有無に関係なく全ての人々が
健康な状態で社会参加するための説明をうけた。
その後、コミュニケーションの持つ力、なぜ必要なのか縷々近藤節を交えての講義。
それぞれの価値観にも言及し、精神性の高い内容だった。
難しい内容ではあったが事例を交えながらの講義で、通訳者としての姿勢や人との関わり方も学ぶことができた。
最後のまとめでは「コミュニケーション的合意」と言う言葉を使い、互いが違うこと、
それぞれが独立した個であることを認めることが合意であり、
この違いの中から1つずつ分かり合えるようにすることが合意の質を高めることだと言われた。
納得。
 
 
 
<グループ討議>
 
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それぞれのグループが今回のテーマである「支援」について真剣に語り合っていた。
 
2日間の講義を通して、もう一度聞こえないことについて物理面、心理面について学び直そうと思った。
そして支援というのは一方的なものではなく支援しているようで自分にも気づきがあり成長する、
自分もたくさんの支援を受けているのだということを思い出させてくれた。
 
参加されたみなさん、2日間要員としてサポートして下さった静岡支部の皆さん大変にありがとうございました。
お疲れ様でした。
 
 
(東海ブロック 岡野美也子 理事)

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