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2014年3月12日 (水)

聴覚障害者制度改革推進中央本部構成団体の拡大学習会

2014年2月25日(火)、東京都港区の障害保険福祉センターにて、
聴覚障害者制度改革推進中央本部構成団体の拡大学習会が行われました。

全通研からの参加者の一人、長谷川理事から報告をいただきましたので、
ここに掲載いたします。
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全難聴理事長の高岡氏の司会で始まり、全日ろう連副理事長の小中氏から
「情報・コミュニケーション法(仮称)」の骨格に関する提言(第三次版(案))について
説明がありました。
内容は第二次案からの修正部分で、
障害者権利条約の政府公定訳などに基づいた語句の変更(コミュニケーションを意思疎通)や、
「情報アクセス」と「情報アクセシビリティ」の定義を入れたとか、
実施責任者を明確にするために主語を明記したとか、
意思疎通支援事業は地域生活支援事業から切り離し、
かつ給付事業には入れない新しい事業体系として構築するといったものでした。

次に全日ろう連事務局長の久松氏がファシリテーターとして、
「通訳費用は事業者が負担するのか」、
「福祉制度による公的派遣は今後も必要かどうか」など、
「コミュニケーションの手段の選択権」と「合理的配慮の提供」のバランスというポイントで
意見交換をしました。


■大きな病院では通訳が設置されているところがあるが、通訳は病院が用意するのか派遣を利用するのかというケースでは、
a)高齢ろう者は大きな病院には行かずに近くの病院に行くだろう、そこには通訳は設置されていない。派遣を使うことになる。しかしベテランなのかそうでないのか、技術はどうなのかなど、自分では通訳者は選べない。
b)二者択一的な考えではなく、設置通訳を利用してもいいし、通訳派遣を利用して手話通訳者をつれてきてもいいという多様な選択肢を用意するべきだ。
c)全通研はと長谷川が発言を求められたが、個人的な意見として、選択肢がいろいろあるのはいいことだが、ネットワークがあり、協議や問題解決できるものがあればいいのではないか、と話しました。

■学校の授業参観の通訳は学校が用意するのか、保護者の自分が派遣を利用するのか、というケースでは、出席した長谷川が次のように発言しました。
案内は学校が出すので学校が用意すべき。しかし教育の内容をよく分かる学校の職員が要約筆記や手話通訳をするわけではなく、派遣を依頼することになるだろう。これに限らず専門的な通訳をするのだったら内容をよく分からなければならない。派遣をどこに依頼するのかという問題と、通訳者や要約筆記者が専門的な分野ができるような養成・研修の問題と分けなければならない。


他には、図書館窓口での遠隔サービスを開設することについて
「手話通訳」といえるかどうか、
また手話通訳制度を後退させることにならないかどうかという意見がありました。

企業に聴覚障害者がいれば、通訳者を雇わなければならないとしてほしい。
これに対して、小中氏から企業がどのような合理的配慮をするのか
どのようなことが過重な負担になるのかの議論はまだまとまっていない。
ここのケースの積み重ねで整理をするということになると聞いている。
2年後のスタートまでに整理しなければならない。との話がありました。

久松氏から、経団連に合理的配慮のことを出しているが、
向こうの本音は、企業に手話通訳や要約筆記を採用することに反対しているようだ。
教育現場にろう教員がいるが、それには対しては表面的には反対をしていないようだ。
みんなが黙っていると必要性がないと判断されてしまう。
大いに要求して全国的な広がりが出てくると変わっていくという話がありました。

全日ろう連理事長の石野氏から、イギリス視察の報告がありました。
イギリスでは障害者差別禁止法が廃止になって平等法になり、
そのことで、手話通訳が利用できるチケット制になった。
利用は以前と比べて増えているが、
以前と比べて利用する人しない人の格差が大きくなっている。
チケットを使って自分の仕事でもなんでも制限がなく通訳を利用できる。
ただし、自分で通訳者を探して契約をする必要があるが、
条件が合わないと断られることがある。
日本だと派遣を担う所に依頼すると派遣してもらえるのとは異なっている。
また、刑事裁判では合理的配慮はなく、通訳がないまま判決が出るのにびっくりした。
という話がありました。


話題にしたケースにはいろいろな意見が出て、
準備していた全てのケースには意見交換はできませんでした。
今回は東京、埼玉が中心でしたが、同様な学習会を各地で開く予定だそうです。
140225

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