被災地における手話通訳者の養成講座 in 福島
1月26日、27日に福島県郡山市で「被災地における手話通訳者の養成講座」が行われ
事務局として参加しました。
昨年9月に宮城県、福島県、岩手県の3県で開講した本講座は、
オリエンテーション、4本のDVD講義とレポート作成を経て今回の2日間の講義と演習ですべて終了となりました。
岩手での講座の様子は、このブログで理事の米野さんが詳しく様子を紹介しておられますが、
私が参加した福島での講座の様子をお届けしたいと思います。
郡山では前夜から雪が降り続いていたようで、地元の方にも「こんな雪、1年に1回あるかないか」と言われ、
不安になりながら理事の森川さんと合流し講座スタートです。
郡山市は、福島県のちょうど真ん中にあります。
南はいわき市から、北は福島市からと遠い方は2時間かけてきてくださいました。
1日目は、東北福祉大学阿部先生による社会福祉援助技術の講義と演習です。
雪の様子を気にしつつ、でも、みなさん集中して取り組まれていました。
帰りに道路が凍結するかもしれないと、予定より少し早く講座は終了。
全通研から参加した理事の森川さんと私も、タクシーを呼んで帰ろうとしたのですが、、、
タクシーが来ない!! タクシー会社に電話もつながらない!!
強風で雪が舞い上がり、このまま会場で一夜を過ごすのかと不安になりましたが、
2時間後無事タクシーが来てくれました。
2日目、天候は回復しましたが、朝は道路の状況が悪いかなと心配していたのですが、
みなさんほとんど遅れることなく、講座がスタートしました。
少し見にくい写真ですが、アメリカでは、「支援」という手話をこうするのだそうです。
「この手話、いいですよね。支援をする側が優位にたつのではないんです」と森川さん。
2日目も講義、ロールプレイ、グループワークと大忙しの1日でした。
最後に理事の宮澤さんから、約5カ月にわたる今回の講座のまとめがあり、
受講者一人ひとりに修了証書が手渡され本講座は終了となりました。
「レポート作成は本当に大変だったけれど、修了できてよかった」とある参加者の方がおっしゃっていました。
受講者のみなさん、本当にお疲れさまでした。
2日目の会場近くの雪景色です。このときには雪もやみ、暖かな日差しがさしてきました。
会場に移動するタクシーの中で、降り積もった雪の様子を見ながら、
「東北の子どもは雪だるまとかつくらないのかな」「雪もそんなに珍しくないしね」
「京都だったら積もったら絶対手形とかつけますけどね」なんて話をしていたとき。
タクシーの運転手さんが「いや、子どもをね、なかなか外で遊ばせられないんですよ、
このあたりは放射線量が高くて」。
市外に避難をしている方がまだ2,000人もいること、公園で子どもが遊ばなくなり、
草が高くはえていることなどを話してくださいました。
これまでテレビや報道で見ていたはず、知っていたはずの事実なのに、
それと実際の生活とが結び付かなかった自分の想像力のなさになんだか腹立たしくなりました。
講座の休憩時間に、福島支部の事務局長間舩さんに「ぜひ福島の地方紙を買って帰ってください」と言われました。
帰りに駅で買って見ると、半ページ以上を使って福島県内の各地での放射線量の計測値が細かく掲載されていました。
「そうか、こういうことなんだなあ」と、改めて気付かされました。
今回の講座では、会場の準備や片づけ、いろいろなお心遣いなど地元のみなさんのおかげで無事終えることができました。
私もたくさんたくさん勉強させていただき、いろんな気付きをいただきました。
本当にありがとうございました。
(文・写真:井谷千英事務局員)
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