いこいの村祭り~2012.10.20
10月20日(土)、きれいな秋晴れの空の下、
「いこいの村創立30周年記念集会」が開催され参加しました。
いこいの村は京都府綾部市に1982年5月にろう重複を対象とした
重度身体障害者授産施設「栗の木寮」が開設され、
1986年には聴覚障害者の特別養護老人ホーム「梅の木寮」が増設されました。
コミュニケーション保障やろう重複障害に対応する専門性が認められた全国で初めての施設です。
私は大阪に住んでいるので、学習会や全通研活動を通して
「いこいの村」の話は聞いていましたが、お隣の京都とは言え
綾部は簡単に足を運べる場所ではなかったこともあり、
今回の30周年記念集会が初めての訪問となりました。
開会式はいこいの村のすぐ近くにある「るんびに学園」の
生徒さんによる太鼓演奏で賑やかに始まりました。
いこいの村の運営主体である(社福)京都聴覚言語障害者福祉協会理事長、
高田英一さんのご挨拶では30年の活動や運営の重み、
地域の人と協力して自分たちの手で作り上げてこられたという誇りが感じられました。
高田さんの左側(左から3人目)に後ろに座っておられる
法人理事の近藤さん(全通研副会長)のお顔、分かりますか?
壇上のみなさんも、客席の参加者もみんなが30周年を祝福している笑顔でいっぱいでした。
記念講演講師の安斉育郎さんは「安全・安心の地域づくり~原発のウソ、ホント~」をテーマに
原発の問題点や社会で誤解されていることなどを分かりやすく話され、
どんどん話に引き込まれていきました。
詳しくお伝えしたいのですが長くなるので、一つだけ。
安斉さんが考える「水戸黄門症候群」とは?
日本人が大好きな時代劇、「遠山の金さん」「暴れん坊将軍」「水戸黄門」「必殺仕事人」は
どれも共通点があり、それはお上の役人が問題を解決してくれるところ。
一般市民が自分たちの問題を自分たちで考え、解決していく様子はドラマにはされません。
けれど、現実は自分たちの問題として一人ひとりがしっかりと考え、
協力して解決していくことが大切である、というお話でした。
これは心にズン!と響きました。
私たち全通研の活動にも通じるお話で、勇気をいただいたような気がします。
いこいの村の敷地内は広く、記念式典や後援会を行った特設会場以外にも
模擬店や展示がたくさん並び、あちこちで手話で語り合う人たちの笑顔が見られました。
最後に楽しかった出来事を一つ。
模擬店で自分の作った作品を詳しく説明してくれるおじいさん(もちろん、ろう者)と話が弾み、
5分ほど色んなことを教えてもらい、「じゃあ帰ります」と私が言うと
「あんた、手話できるんか?」と聞かれました。
それまで私と手話でしゃべっていたのですが・・・。
おじいさんには「手話がまだまだの若造」に見えたんだと思います。
「はい、少しだけ。頑張ります!」とお返事して、いこいの村を後にしました。
大自然に囲まれたいこいの村で、たくさんの優しさと元気をもらいました。
ありがとうございました!
(理事 : 米野規子)
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