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2012年9月 4日 (火)

8/31 情報・コミュニケーションシンポジウム(その1)

2012年8月31日(金)に衆議院第一議員会館の地下の大会議室で、「8・31 情報・コミュニケーションシンポジウム」が開催されました。
この集会に、全通研から石川会長、近藤副会長、伊藤理事、森川理事、戎理事、佐々木理事、浅井所長、矢口事務職員、渡辺が参加しました。
手話通訳の協力として、関東ブロックに呼びかけをして、東京支部から江原こう平さん、山本詩子さん、そして、神奈川支部から佐藤育子さんの3人が駆けつけてくれました。

10時から会場の準備が始まりました。財団法人全日本ろうあ連盟の東京事務所は総動員がかかったみたいで、職員がたくさん動いていました。全通研も浅井所長、矢口職員が汗を流して準備に奮闘しておりました。
12時から議員会館入り口には、シンポジウムの案内板を掲げて参加者を持ちました。まだ、この時間にはぼちぼちといった感じでしたが、12時半を過ぎると県ごとにまとまって集まってきました。

この集会は、聴覚障害者制度改革推進中央本部が主催して開かれました。本部に加盟している団体は、財団法人全日本ろうあ連盟、社団法人全日本難聴者・中途失聴者団体連合会、社会福祉法人全国盲ろう者協会、一般社団法人全国手話通訳問題研究会、一般社団法人日本手話通訳士協会、特定非営利活動法人全国要約筆記問題研究会です。
本会の石川会長の司会で「障害者総合支援法で、コミュニケーション支援はどう変わるのか?情報・コミュニケーション法提言に幅広い障害者の要望を集めよう!」の集会が始まりました。
最初に、石田祝稔議員(公明党)から「共に頑張ろう」との挨拶がありました。時間の関係で、主催団体の挨拶の前にお話しをされました。

石野理事長から「たくさんの議員の参加の下に、骨格提言や基本合意を活かすため、障害者総合支援法をよりよいものにしていくために今日の集会が実り多くあってほしい。」との挨拶がありました。

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その後、次々と参加してくれました議員から挨拶がありました。
谷博行議員(民主党)、高木美智子議員(公明党)、山本博司議員(公明党)、小宮山泰子議員(国民の生活が第一)、金子恵美議員(民主党)、大島九州男議員(民主党)、三宅雪子議員(国民の生活が第一)の全部で8人の議員の挨拶がありました。
議員の挨拶で共通していたことは、「皆様の要望、意見をしっかり受けとめていく。情報・コミュニケーション法をぜひ成立していくことが必要である。一歩一歩ずつ進めば高い頂上にたどり着く。一気に目指すことはできない。チームワークで政策に活かしていきたい。」ということでした。


時間どおりに第1部が始まりました。「障害者総合支援法の意思疎通支援事業について」のテーマで3人の発表がありました。
最初に、「障害者総合支援法で何が変わったのか?」と題して、久松三二氏(財団法人全日本ろうあ連盟事務局長)から発表がありました。
久松氏は、障害者権利条約を基本にして、国内の法整備をしていくことが大事であることを述べておりました。特に、権利としてサービスを受けることになっていないことが、今の障害者を取り巻く環境が改善されない大きな原因であると強調されてお話しをされていました。
力強い手話表現の中に大勢の聴覚障害者の思いを込められているのだなと思いました。それがとても印象的に感じられました。

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2番目に「私たちはどういう事業を求めるか?」と題して高岡正氏(社団法人全日本難聴者・中途失聴者団体連合会理事長)から発表がありました。
高岡氏は、難聴者や中途失聴者がいかに制度から追いやられているのかを淡々とした口調で述べてられていました。電話通訳や遠隔通訳が保障されていないことなどを例に挙げて、まだまだ未確立な状況にある日本の現状をあぶり出していました。


3番目に野々村好三氏(全国視覚障害者情報提供施設協会 情報アクセシビリティ検討プロジェクト委員長)に「私たちはどういう事業を求めるか?」について発表してもらいました。
「視覚障害者は30万人いる。聴覚障害者とほぼ同じ数である。」と冒頭でお話しがありました。多くの視覚障害者がいることを知らされました。
そして、視覚障害者は困難が2つあると述べられました。移動外出と情報摂取発信の不自由であるとのことでした。特に、移動するときは、目的地から目的地に単に行くだけではない。周りの風景を楽しむことを含むものであり、今どのような所を歩いているのかを自分で判断するための情報を保障してもらうことが重要である、と述べていたことが今でも頭の片隅に残っています。
また、配布される資料も点字で作成する必要であり、パワーポイントで説明されても十分理解できないし、写真を示されてもわからない。さらに、障害者自立支援法では代筆、代読は入っていなかったことが非常に残念であるともおっしゃっておりました。

~~~~~~~~続きは、次の記事で~~~~~~~~~

(報告/渡辺正夫:全通研理事)

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