6/16 全国要約筆記問題研究集会in滋賀(関西)
6月16日(土)午後に開催された第30回全国要約筆記問題研究集会in滋賀(関西)の開会式に、石川会長代理で出席した。
会場は米原駅から徒歩5分の「滋賀県立文化産業交流会館」。雨の中昼前に米原駅に到着。「集合時間の12時半まで時間があるから駅前の地元食材のお店で昼ご飯」と思って駅を降りてみると…。見事に店がない。何もない。「これで新幹線駅の駅前かよ~」と心の中でつぶやきながら駅前にあったショッピングセンターに入り、某ハンバーガーチェーン店に隣接したセルフのうどん屋でちょっぴりさびしい気分で定食を注文。ところがセルフなのに注文したらカウンターで無線機を持たされて「しばらくお待ちください」といわれる。席について待っても待っても出てこない。時間だけ経過する中で観察すると料理は数分に1回しかカウンターに現れない。カウンターには注文した紙がたくさん並んでいる。つまりセルフだけどゆでおきをあっためるのではなく本格的に作る店だったのですね。「こりゃだめだ…」と昼飯をあきらめて会場に向かう。なお注文は「時間がないので」とキャンセルを申し出たら謝罪しつつ返金していただけました。立派な店の対応に感謝。
▲会場には立看板がなかったので代わりにこれを撮影
会場まで約5分。来賓控室に行くと(12時20分なのに)すでに全難聴理事長と全日ろう連理事がおられてご挨拶。
控室には全通研滋賀支部会長が手話通訳として配置されていて、全通研支部の存在意義を再確認。
13時から開会式。主催者挨拶の後、厚生労働省、滋賀県、米原市(市長本人が出席! 知ってましたか? 米原市は「my バラ」ということでバラをキーワードに売り出していることを)、全難聴が来賓挨拶。全通研は紹介のみ。
開会式終了後13時50分から野沢和弘氏(毎日新聞論説委員)の「共生社会をめざして」という基調講演。確か以前に夏の集会で講師も担当されていたと思うが、せっかくなので聞いてみると…。なかなかインパクトあり。
ちょっといくつか刺激を受けたところを引用すると(文責:伊藤)。「日本の福祉制度の変容は従来福祉を支えていた家族が崩壊したから。今東京の1世帯の平均人数は2人以下。家族が崩壊しておこる最大の問題は社会的孤立。これが虐待につながる」「労働の意義では、社会に関わりを持ち人から感謝されるということが大切。働く重度の障害者の姿を見るとそれがはっきりとわかる。日本は収益追求を目的にすることでここを切り捨てた」「大量均質生産の必要性が障害者を排除した。戦後の日本の経済成長を支えた内需拡大は大家族崩壊による世帯数増加が大きい。今後はもうありえない」「これからは障害者の存在が提供する多様性を積極的に評価できるように社会の価値観を転換することが必要」「人間のコミュニケーションで言語化できている部分はごくわずか。コミュニケーション困難な障害者であっても無意識の海に働きかけることが大切」…。
いい午後の時間をいただきました。食べ損なった昼食を米原駅ホームの立ち食いそば屋で補い感謝しつつ帰途につく。
(IT)
(2012年6月16日、一般社団法人全国手話通訳問題研究会事務局長の伊藤正氏が、全国要約筆記問題研究集会in滋賀(関西)に会長代理として出席しました)
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