2012年5月9日 自立支援法廃止、総合支援法の徹底審議求める
国会審議は連休明けの8日から舞台が参議院に移りました。連休前は衆議院議員に対する要請行動があり、今度は参議院ということで連続行動2日目の5月9日午前中に参議院議員会館前で開かれた集会に参加してきました。曇り空の中、北は北海道、南は熊本から150名が集まり、「参議院で徹底的に審議をしろ」「骨格提言を尊重しろ」と参議院議員に届けとばかりに大きな声を出し、気勢を上げました。国会情勢報告、山岡訴訟団弁護士、参加者からのリレートーク、シュプレヒコールがあり、これらの様子は同時にインターネット中継されました。
国会の情勢については、参議院の厚生労働委員会が火曜日と木曜日に開催されることになっていますが、2大臣の問責決議を巡って自民党が審議に応じず、昨日8日(火)は委員会がなく、明日10日(木)は開くことになっていない。来週以降もわからない、会期延長になる可能性があるということでした。
訴訟弁護団事務局長の藤岡弁護士から、「私は心を痛めている。国は人の道、道理を踏み外しているから。民主党は、自立支援法は廃止でこれは新法だと言っている。これは詭弁にもあたらない。詭弁とはAのことをあたかもBのように言いくるめることだ。だれの目にも明白な「新法ではない」ことを「新法だ」という、こんな子供だましは詭弁にもあたらない。いい加減にしてほしい。今回のことを強引に進めている政治家や官僚は、私の目を顔をまっすぐ見られない。後ろめたいからだ。目を覚ましてもらってあるべき道に進めさせていこうではないか」と挨拶がありました。
続いて次のような発言がありました。
・「和解の時の鳩山さんの夢を見て、山ノ井政務官のもらった名刺を大事に持っている。これは夢ではない、自立支援法は廃止すると約束した。これで世の中も変わると期待していた。しかし、今回の障害者総合支援法が出されて、裏切られた。悔しい」
・「施設の仲間にはルールを守ろうと言い、みんなはそれを守って生活しているのに、国会議員がルールを守らないのはおかしい。」
・「国会議員のみなさん、自分の身が心配かもしれないが、みなさんの使命はきちんと仕事をすることだ。」
・「世の中はゴールデンウィークだと言っているが、私たち施設職員は、赤字が出ないかびくびくしている。日払い方式で働いているため、休みがあると収入が減る。施設運営が大変でいい仕事ができなくなる」
・「施設を利用して働いているある人の利用料は、奥さんが働いて得る収入も含めた額を算出基準にしているので高額所得者とみなされる。そのため、施設利用料は9300円で、施設で働く給料が4000円、毎月渡す給料袋には差額の請求書を入れている。この状態が自立支援法になってから続いている」
・「今回の法案に、谷間を作らないということで障害者の範囲に難病を加えるというのがある。難病の人は喜んでいるかと思うと、違う。腹立たしいと言っている。同じ難病でも範囲に入らない人もいる。新たな谷間だ。」
・聴覚障害者からは「手話通訳や要約筆記を派遣するところで仕事をしているが、区域外に派遣すると報酬は安い方に合わせ、その差額を聴覚障害者が負担することになる。それはおかしい。今回の法案はそれを解決することにはなっていない。全国同じ制度にしてほしい。自分が前に勤めていた会社では、会議の時の通訳がなくなった。コスト削減という理由で、それを抗議したら会議そのものがなくなった。コミュニケーションは権利なのに、コストという考え方を福祉に持ち込んでいいのか」
・「運動は裏切らない。あきらめない。がんばろう」
東京支部と群馬支部からは通訳で活動してくれました。感謝です。
5月16日(水)に「国は基本合意・骨格提言を無視するな!全国一斉集会」があります。14時30分~17時に、参議院議員会館1階講堂であります。
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